スクールライフ

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2018年3月29日 (木)

ボストン研修4日目(3/28)

■2018年3月28日(水)

研修4日目となり早くも研修折り返し地点となりました。朝方は雨がちらついたようですが、登校時間には止み昼頃には12℃近くまで気温が上がりこちらに来て一番暖かい日となりました。

バスや地下鉄を乗り継いでの通学も3日目となりもう迷うこともなくなりましたが、今度は気持ちに余裕が出始め為か、ボストンの交通事情の為か、2組が集合時間に間に合わず遅刻となってしまいました。授業には間に合う時間でしたので一安心でしたが、バスが混んでいて2本見送った、目の前で行ってしまった事が原因だったようです。日本の交通機関のようには正確に運行しないため、戸惑ってしまう場面も沢山ありますが、今日の課題を踏まえ明日はどう動くべきかを考えてもらいました。

授業2日目、提出してもらっているしおりからは「授業についていけず心が折れた、挫折してしまった」「伝えたいことが伝わらなくてへこんだ」等、上手くいかない状況にショックを受けています。それでも隣に座っている留学生やクラスメイトが常に助けてくれ優しさも感じることが出来たようです。また、授業中にトイレに自由に行く、どんどん質問や意見を述べる留学生の姿を見て、日本との違いに驚いた、と感じている生徒も多くいました。1日目の授業で非常に多くの刺激を受けたようです。

しかし、ショックを受け驚いているだけではありません。1日目は日本人で固まってしまう姿も見受けられましたが、本日はより留学生と話せるよう席を隣同士にしない工夫をしたり、休憩時間にはラウンジに集まったりした結果、自然と会話が生まれていました。まだあと一歩が踏み出せない・踏み出そうとしている生徒もいますが、それぞれの行動に差が出始めてきています。

■授業中の様子
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ランチ後は昨日の振返りを踏まえ、本日どのように行動したか・出来た事・或いは出来なかった事をシェアしてもらいました。1日に話す目標人数を決めている生徒は、あと少しで達成できなかったと話してくれました。また、どう友達を作るか、そもそもどう話しかけるか、を悩んでいる生徒もいました。それに対して、必ず挨拶をする、相槌を打って意思表示をする、名前を覚えることなど、小さなことから始めてみては?というアドバイスが生徒間でありました。最後は明日からの目標を宣言してもらい終了。この12名のメンバーでここまでやってきたからこそ、個人としては勿論、チームとしても悔いなく多くの事をやりきってほしいと思います(2年生がリードしてくれましたが、これも複数の学年がいるからこそだと感じました)。明日以降、この目標の達成具合を生徒に聞くことが非常に楽しみです。

■2年生を中心に意見が出た振返りの時間
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午後のアクティビティは、楽しみにしていた生徒も多くいるMITキャンパスツアーでした。案内いただいたのは、王 青陽(おう せいよう)氏、ルーツは中国ですが日本で生まれ育ち、東大を卒業後、現在MIT大学院に在籍している学生です。生徒には事前に経歴を伝えており「とにかくすごい人」と言う強いインパクトを持ったようですが、話してみると気さくなお兄さんと言った雰囲気。学生が利用するジムや実際に授業をする建物に入り、この研究室ではどんなことが行われているかなど、現役の学生ならではのエピソードを交えて案内をしていただきました。入学式が行われるクレスジー講堂はカットレモンを横にしたような形をしているのですが、これは球体を1/8にカットしたもので8つ合わせると綺麗な球体になるよう設計されているようです。側面が地面から天井までガラス張りなのに壊れない理由は地面と接する3点に重さを均等に逃がしているから、という説明をいただきました。TED TALKでもこの講堂が使用されたこともあるそうです。このような理系の要素がふんだんに盛り込まれたオブジェや建物がMITには点在し、エピソードを聞くたびに驚きの声があがっていました。

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また、MITといえば一番にイメージされるのはロジャーズビルディングのドーム(下の集合写真中央に見えるドーム)ですが、実はこのドーム内は図書館になっています。今回は運よく中に入ることができ、研究している学生たちの張り詰めた空気を間近に感じることができました。更にラッキーなことに、途中、東京大学工学部の教授であり、MITでシリコンフォトニクスという分野の第一人者として研究に携わる和田教授とばったり会う一幕もありました。和田教授を知っている生徒もおり表情がとてもイキイキしていたのが印象的でした。このように普段なかなか見学できない場所をクイズを交えながら説明いただき飽きることなくあっという間にツアーは終了、最後は空いている教室に入れてもらい、フリーセッションとなりました。ですが、最初はなかなか手が挙がりません。王さんから自分の経験や日本とアメリカの入試の違いなどの話をしていただき、その中で王さんからの投げかけにこたえる形で、留学をする上でのベストなタイミイング、王さんの研究内容についてなどようやく声が上がり始めました。最後は生徒代表からお礼を言ってもらいツアーは終了、午前・午後共に非常に刺激溢れる一日でした。

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チャレンジし始めている生徒にとっても、一歩踏み出せていない生徒にとっても残りわずかな研修期間となりました。ぜひ心残りのないよう残り2日を本気になって全てを出しきってほしいと思います。