DREAM FACTORY 2015 秋
今までの「器」を超える
そこには「痛み」と「違和感」がある
チーム北越の「超器プロジェクト」
新チームとして挑む、秋の諸大会が終わりました。
県新人選抜大会 10月17日~18日 長岡市希望が丘テニスコート
ダブルス
優 勝 鈴木愛香・保科葵
3 位 和田栞璃・松浦明彩香
3 位 大原未来・田辺なつき
ベスト16 阿部玖瑠実・冨樫美咲
シングルス
優 勝 鈴木愛香
2 位 大原未来
ベスト8 和田栞璃、松浦明彩香、保科葵
秋季新潟地区大会 9月3日~4日 新潟市庭球場
ダブルス
優 勝 松浦明彩加・阿部玖瑠実
2 位 和田栞璃・田辺なつき
3 位 鈴木愛香・保科葵
シングルス
優 勝 鈴木愛香
2 位 松浦明彩加
3 位 大原未来
3 位 保科葵
個人戦としてのシングルス及びダブルスの県優勝杯は奪還しましたが、まだまだ全国で勝っていくためには力が足りません。
技術力や戦術力とかいう個別領域の未熟さというよりも、選手としてチームとして総体的な「力」がない。
では、どうすれば力をつけてやれるのか。
「地方の学校が、全国区の学校と互角に戦うためには、選手をどう育てていくべきなのか」この追究が僕のライフワークです。
個人の選手として全国大会で入賞するレベルまでは何人もの選手が育っていきました。昨年は日本一のカップも手にしました。けれど、チームとして、つまり団体で決勝を戦うレベルまで進化できていない。
「預かった選手の自己ベストを可能な限り高いレベルで実現させる」これは指導者としての必達任務でしょう。
「高校という未熟かつ潜在的なアスリートたちの集うフィールドで、毎年自立達成度でかなりの凸凹があるチームを率いながら、選手として人間として自己ベストを更新させ続けること」これはもう少し具体的な僕自身のミッション内容だと考えています。
先日、全国選抜に向けた第一歩、地区大会が行われました。
とても全国で戦うことを目標にしたチームとは思えない不甲斐ない戦いでした。
試合が終わって、1時間のミーティングを持ち、それからチームとしていくつかの改革を進めています。
まずは自分のコーチとしての自己改革を進めながら、選手にも変革を求めています。
何かを変革すると、自分にも周囲にも「違和感」が生まれます。逆に言うと、周囲にも自分にも波風が立たない取り組みは変革とは言わない。
今までの自分の器の中だけで精一杯にならない、限界をつくらない、そこを超えていく、既存の自分を自分で壊す。それには「痛み」が伴います。「違和感」が生まれます。その「痛み」や「違和感」を大切なこととして受け入れ、強い意志を持って自分の器をぐぐっと大きくしてほしい。
小さいレベルでの完成などいったん投げ捨てて、自分の目標も自分自身も新たに作り直す覚悟で、自己変革を自分に迫ってほしい。
そう願います。
参考にした基準は、かつてデビスカップ日本代表チームスーパーバイザーを務めたボブ・ブレッドの「世界に近づくための指標」です。
1 Ability to learn(教えられたことを学び、自分のものにする力)
2 Ability to push yourself(引かずに、自分自身を積極的に押し出す力)
3 To overcome difficulty(困難な状況において、そこを乗り越えていくこと)
4 Loyalty,Belief,Trust(誠実さ、信念、信じる力)
5 Ability to play your best when counts the most(最も重要な場面で、自分のベストのプレーをする力)
いくつか、選手の取り組みを選手自身のテニスノートから載せてみます。
全日本選手権 皇后杯 2ペアが参加
3年吉藤、大地のパワーで全中3位をねじ伏せる!
第70回天皇賜杯・皇后賜杯 全日本ソフトテニス選手権大会 10月23日~25日 於:滋賀県長浜市市民テニスコート
新潟県代表として、本校から、鈴木愛香・保科葵ペア、吉藤皇子・松浦明彩加ペアが参加しました。
吉藤は、初の全日本参加。初戦の相手は、この夏の全国中学校大会で3位に入賞した淀ノ水昇陽中学校の実力ペアでした。
経験も才能も技術も相手が上ですが、吉藤はなりふり構わぬ返球で粘った結果、逆転で全国初勝利を得ました。大地の雑草パワーがジュニアの才能に打ち勝ったとでもいうような勝利でした。
ペアの松浦は、昨年に続いて2回目の出場。先輩のリードでそれぞれ1勝を得ています。来年は最後の年、3年連続出場と、3年として自己ベストの全国2勝を目指してほしいです。皇后杯で2回勝つのは至難の業ですが、これまで先輩に育ててもらい、力をもらって戦えた経験を、次は自分が後輩へ引き継ぐことで恩返ししてほしいと思います。
1年生の鈴木・保科は、初戦が実業団トヨタ自動車のペア。スタートからぐいっと引き離されG0-3とされますが、戦術の学習を生かして互角の展開に持ち込みG3-3に追いつきます。そこで単純なミスを犯してしまい、勝利への流れを手放してしまいました。高校生同士の県内大会であれば、少々のミスは挽回できるのですが、このレベルでの戦いは、大事な局面での1本のミスが致命的になります。負けたとはいえ、1年生からこのレベルの舞台を経験できたことは大きな財産になります。自己改革を進めて、来年はもっと高いレベルで戦えるよう、日々自分を高めていってほしいです。
かわいいお客さんとの「合同練習」
今年の秋より、近所の幼稚園から、とてもかわいい「体験入部希望者」がたくさん来てくれて、時々「合同練習」(笑)をしています。
毎日の集中した練習の中の、微笑ましい一コマです。
そこには「痛み」と「違和感」がある
チーム北越の「超器プロジェクト」
新チームとして挑む、秋の諸大会が終わりました。
県新人選抜大会 10月17日~18日 長岡市希望が丘テニスコート
ダブルス
優 勝 鈴木愛香・保科葵
3 位 和田栞璃・松浦明彩香
3 位 大原未来・田辺なつき
ベスト16 阿部玖瑠実・冨樫美咲
シングルス
優 勝 鈴木愛香
2 位 大原未来
ベスト8 和田栞璃、松浦明彩香、保科葵
秋季新潟地区大会 9月3日~4日 新潟市庭球場
ダブルス
優 勝 松浦明彩加・阿部玖瑠実
2 位 和田栞璃・田辺なつき
3 位 鈴木愛香・保科葵
シングルス
優 勝 鈴木愛香
2 位 松浦明彩加
3 位 大原未来
3 位 保科葵
個人戦としてのシングルス及びダブルスの県優勝杯は奪還しましたが、まだまだ全国で勝っていくためには力が足りません。
技術力や戦術力とかいう個別領域の未熟さというよりも、選手としてチームとして総体的な「力」がない。
では、どうすれば力をつけてやれるのか。
「地方の学校が、全国区の学校と互角に戦うためには、選手をどう育てていくべきなのか」この追究が僕のライフワークです。
個人の選手として全国大会で入賞するレベルまでは何人もの選手が育っていきました。昨年は日本一のカップも手にしました。けれど、チームとして、つまり団体で決勝を戦うレベルまで進化できていない。
「預かった選手の自己ベストを可能な限り高いレベルで実現させる」これは指導者としての必達任務でしょう。
「高校という未熟かつ潜在的なアスリートたちの集うフィールドで、毎年自立達成度でかなりの凸凹があるチームを率いながら、選手として人間として自己ベストを更新させ続けること」これはもう少し具体的な僕自身のミッション内容だと考えています。
先日、全国選抜に向けた第一歩、地区大会が行われました。
とても全国で戦うことを目標にしたチームとは思えない不甲斐ない戦いでした。
試合が終わって、1時間のミーティングを持ち、それからチームとしていくつかの改革を進めています。
まずは自分のコーチとしての自己改革を進めながら、選手にも変革を求めています。
何かを変革すると、自分にも周囲にも「違和感」が生まれます。逆に言うと、周囲にも自分にも波風が立たない取り組みは変革とは言わない。
今までの自分の器の中だけで精一杯にならない、限界をつくらない、そこを超えていく、既存の自分を自分で壊す。それには「痛み」が伴います。「違和感」が生まれます。その「痛み」や「違和感」を大切なこととして受け入れ、強い意志を持って自分の器をぐぐっと大きくしてほしい。
小さいレベルでの完成などいったん投げ捨てて、自分の目標も自分自身も新たに作り直す覚悟で、自己変革を自分に迫ってほしい。
そう願います。
参考にした基準は、かつてデビスカップ日本代表チームスーパーバイザーを務めたボブ・ブレッドの「世界に近づくための指標」です。
1 Ability to learn(教えられたことを学び、自分のものにする力)
2 Ability to push yourself(引かずに、自分自身を積極的に押し出す力)
3 To overcome difficulty(困難な状況において、そこを乗り越えていくこと)
4 Loyalty,Belief,Trust(誠実さ、信念、信じる力)
5 Ability to play your best when counts the most(最も重要な場面で、自分のベストのプレーをする力)
いくつか、選手の取り組みを選手自身のテニスノートから載せてみます。
今日は朝にクラスのみんなに大きな声であいさつしてみた。
「おはよう!」と男子にもあいさつしたら、「朝からテンション高いな」とか「元気だな」とか言われた。
周囲に変化あり! やった!
愛香(鈴木)が体育委員として号令で進化したと聞いた。自分は明日体育がある。そして同じ体育委員。号令変える。体育館でも変化してみせる。
テキストノートの作成も休み時間にやってみたら、友達に「テニス好きだなー」とか、「何それ?」とか言われたりした。
チームで始めた「違和感」を感じる行動変化、明日も!
(1年 阿部玖瑠実)
今日は授業中に4回質問した。
でも、やっぱり引いてる部分ある。何回もチャンスなんてある。もっとできた。でも引いた。1限は特にそうだった。
そして2限の数学。すっごく静か。先生は教卓の所に立っていた。「よしっ」って思った。「先生!」って声出して呼んだ。
今までで一番ドキドキした。だから、やれてなんかうれしかった。
今までで一番大胆だったから、周りもザワついた。
自分を変えたい、って思えば、周りの目は気にならない、と思う。
けれど、静かな時とか、勇気が必要ってことは、やっぱり気にしてるってことか。
話は変わるけど、うちのクラスのみんなって、さすがだなって思う。
自分のこの取り組みに対して、みんな共感してくれてるというか、「部活の場だけ一生懸命やってもダメなんだ」ってことについても話が合う。
後ろの席は野球部のキャプテンだ。クラスで一番発言する。指名されてもすぐに答える。
普段は話したことなかったけど、私の取り組みに共感してくれてたくさん話ができた。
「何度もやれば慣れるよ」って言う。
1限で、自分が「引いた」時も、ちゃんとわかっていて、「明彩加、いまチャンスだったじゃん」って。本当にわかっているんだなって思う。
自分を変えたいってこと、いろいろ話ができた。クラスでこういうことをこんなに普通にまじめに話せる相手がいたなんて、すごくうれしかった。
他の人も私のチャレンジをわかってきたみたいで、「よくあの場面でできたね」とか「松浦、いいね」ってハイタッチしてくれたりする。
先生も、「いいね!」って応援してくれる。
うちのクラスって本当にすごい。これが「スポーツ脳」?
ただ、成績がいいというのではない。なんかわかりあえる、うまく言葉にできなくてもどかしいけど、より高いものを共に目指せる感じ。
ここで取り組めば力になる。北越はこういうことに思いきりチャレンジしていいんだ。
質問をすることで、授業にも受け身じゃなく、積極的に参加している感じがある。「なるほど」って思うことが多くなってきた。
(2年 松浦明彩加)
今日は男子テニス部3年の波塚さんにお願いして、初めてストロークの相手をしてもらった。スピードあるボールだけど、打ちやすいところに来れば、どんな速いボールでもタイミングを合わせれば打ち返せる。でも、スタートが遅れてしまうと返球のボールが死ぬ。特に深いボールはラケットが暴れる。自分はここを課題に練習する。また波塚さんにお願いして、男子のボールでもフットワークを磨いて打ち合えるようになりたい。
「違和感」ということでは、クラスや部活のテスト勉強時間に、自分から教えることが前より断然増えた。
今までは、私は自分のやることを集中してやりたいって気持ちが強くて、正直、頼まれても嫌々やっていた。でも、今キャプテンになって思うのは、いつも自分を優先していたらチームは崩れるということ。高校のチームはハートを作れなかったら強さは築けない、そのことにつながるのかなって思って、今日は聞いてきた人、全員にわかってもらうまで教えた。今日は5人。明日はもっと増やすぞ!
多少、自分の勉強時間は減ってしまうけど、それは家で取り戻す。自分のわからないところは先生に聞いてちゃんと全て理解する。
今回のテスト、絶対トップとります。
(1年 新キャプテン 鈴木愛香)
「時間を見つけて教室でも骨盤の使い方をイメージトレーニングする」
これは常にやっていた。そしたら隣の子に「変なの!」と言われた。「よし!」違和感get!
「練習前、走って必ず1番に行く」
これも実行。やり切って達成感を感じる。すると、他の人たちがいつも通りタラタラ歩いて来ることに、マイナスの「違和感」を感じてしまった。
愛香はそれに気づいて途中から走ってくれた。
部長としての私の提案、伝えたんだから、みんなちゃんとやろうよ!
話は変わって、なつき(田辺)の誠実さって、本当に尊敬する。
新たにフィジカルリーダーになって、その仕事を本当に誠実にやっている。今まで私がやっていた時より、ずっとフィジカルが充実すると思う。
自分にもその誠実さがほしい。見習いたい。
(1年 新部長 保科葵)
全日本選手権 皇后杯 2ペアが参加
3年吉藤、大地のパワーで全中3位をねじ伏せる!
第70回天皇賜杯・皇后賜杯 全日本ソフトテニス選手権大会 10月23日~25日 於:滋賀県長浜市市民テニスコート
新潟県代表として、本校から、鈴木愛香・保科葵ペア、吉藤皇子・松浦明彩加ペアが参加しました。
吉藤は、初の全日本参加。初戦の相手は、この夏の全国中学校大会で3位に入賞した淀ノ水昇陽中学校の実力ペアでした。
経験も才能も技術も相手が上ですが、吉藤はなりふり構わぬ返球で粘った結果、逆転で全国初勝利を得ました。大地の雑草パワーがジュニアの才能に打ち勝ったとでもいうような勝利でした。
ペアの松浦は、昨年に続いて2回目の出場。先輩のリードでそれぞれ1勝を得ています。来年は最後の年、3年連続出場と、3年として自己ベストの全国2勝を目指してほしいです。皇后杯で2回勝つのは至難の業ですが、これまで先輩に育ててもらい、力をもらって戦えた経験を、次は自分が後輩へ引き継ぐことで恩返ししてほしいと思います。
1年生の鈴木・保科は、初戦が実業団トヨタ自動車のペア。スタートからぐいっと引き離されG0-3とされますが、戦術の学習を生かして互角の展開に持ち込みG3-3に追いつきます。そこで単純なミスを犯してしまい、勝利への流れを手放してしまいました。高校生同士の県内大会であれば、少々のミスは挽回できるのですが、このレベルでの戦いは、大事な局面での1本のミスが致命的になります。負けたとはいえ、1年生からこのレベルの舞台を経験できたことは大きな財産になります。自己改革を進めて、来年はもっと高いレベルで戦えるよう、日々自分を高めていってほしいです。
かわいいお客さんとの「合同練習」
今年の秋より、近所の幼稚園から、とてもかわいい「体験入部希望者」がたくさん来てくれて、時々「合同練習」(笑)をしています。
毎日の集中した練習の中の、微笑ましい一コマです。