HOKUETSU Spirits 2020 ~その先にあるもの②~
練習再開2日目。
このチームには大切にしていることがあります。
私は選手たちに練習メニューを提示することはほとんどありません。普段の練習はキャプテンを務める2年生の渡辺と部長の3年生、八木澤が主となって組み立てます。また選手個々にはそれぞれ務めるべき役割があり、チーム全員が「主役」として、活動を行っています。
練習の準備や後片付けなども下級生に任せるようなことはなく、逆に上級生が率先して取り組んでいきます。こういうチームの「形」が入部してくる新1年生たちにも波及していくのです。
大会などでは八木澤を中心とした上級生たちがチーム全体を見渡し、団体戦のオーダーも考えます。個人戦で私がベンチに入ることもほとんどありません。選手それぞれが「今」すべきことを考え、そのときのベストを考えます。選手たちには自律し、協働することの大切さを学んでもらいます。あくまで主体的に、しかし自分勝手になることなく、チーム全体の成長のために全員が努力します。
練習できない期間が3ヶ月ほどありました。本来であれば、チームとして取り組んでいること、個々の役割などを新1年生に伝えていく時期でした。それが今日まで延びてしまいました。
3年生に残された時間は、そう多くありません。この限られた時間で1、2年生はどれだけのことを学べるでしょうか。受け取れるでしょうか。チーム北越のこの先にあるものは彼らの努力と責任感、誇りにかかっています。