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2016年8月10日 (水)

DREAM FACTORY 2016 盛夏(岡山インターハイ)

岡山IH 団体5位入賞!
ようやく見えた団体の頂上
「次は 絶対…」


IH01
IH36 IH27 IH34

平成28年度 岡山インターハイ (7月28日~31日 岡山県備前テニスセンター)
団体戦
1回戦 ③-0 大村(長崎)

 松浦・大原 ④-3
 鈴木・保科 ④-3
 前山・田辺 ④-1
2回戦 ②-1 白鴎大足利(栃木)
 鈴木・保科 ④-2
 松浦・大原 2-④
 前山・田辺 ④-2
3回戦 ②-1 須磨学園(兵庫)
 鈴木・保科 ④-2
 松浦・大原 2-④
 前山・田辺 ④-3
準々決勝 0-② 和歌山信愛(和歌山)
 前山・田辺 (途中打ち切り)
 鈴木・保科 1―④
 和田・猪俣 1―④

困難で急峻な上り坂が目の前に続いています。
真夏の太陽が容赦なく照り付け、息も上がって心拍数も限界を超えて、それでも急な坂は果てしなく続いています。
3回戦、インターハイ団体ベスト8まであと一つ。1-1で3番勝負。相手は運動能力の高いベースライン平行陣。こちらは2年の田辺なつきと1年の前山愛のペア。前山はフィジカル面でまだ強化しきれておらず、動かされ続けるとミスが目立ちます。頑張ってラリーを続けるのですが、G1-3、追い詰められました。その時、不思議なことに、僕の脳裏には砂漠の中の白くてまっすぐな上り坂のイメージが現れて消えません。戦っている二人、ベンチ、応援団、その中の誰か一人でも、「苦しすぎるから、この辺でもういいんじゃない」って思ってしまったら、負けていたんだと思います。
春の選抜や秋の国体では上位入賞を果たせても、夏のインターハイで勝てませんでした。夏に勝つことを目標にしてチームを作ってきました。
ようやく、その壁を乗り越えることができました。
諦めずに1球1球戦い尽くしてくれた選手たち、このチームの夢に力を貸してくださっている全ての方々に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
IH12 IH18 IH19

終わってしまった。
でも、去年と違って悔いはない。
やり切った。やり切ったけどかなわなかった。
私は1年ぶりに皇子先輩(去年の卒業生)と一緒に戦った。
1年前の悔し涙(2015盛夏 参照)を忘れずに、この1年間を生きてきた。目標は決勝で文大と戦って勝って日本一、だったけど、その前に和歌山信愛に負けた。
団体戦、苦しい戦いが続いた。本当に今日の戦いは苦しかった。1回戦、2回戦共にエース対決だった。相手にも意地がある。意地と意地のぶつかり合い、それがエース対決だ。
「苦しかったら、今までやってきたことを思い出して!」それは私がチームに言ったことだ。だから、苦しい時、思い出した。今まで弱い自分と向き合い続けてきた日々を。
この1年間の日々が私を強くしてくれていた。去年は1勝もできなかったIH団体で、何度も苦境を乗り越えて勝利できた。
信愛戦、3面展開で行われた。エース対決、よっしゃ!って思った。
1G目、P3-1。でも取り切れない。アゲインでWF。中盤、高速中ロブでバックを攻められた。返すのがやっとだった。あっという間にG0-3。チェンジサイズのベンチで先生から「エースが一番先に負けんな、コラ!」って言われて、ハッとした。左右はG1-2。粘っている。戦っている。このまま終わるもんか!って気合を入れなおした。P4-0で1G返してG1-3。でもそれまでだった。
前山・田辺はG2-2。互角に戦っている最中だった。最後まで試合をさせてあげられなかった。それが一番悔しい。
来年は、4人が核になって、今度こそ日本一取りに行こうね。
戦いが終わって、気が付くともう夕暮れだった。
丸1日、このチームで全国を戦えたんだ。
嬉しかった。
みんなついてきてくれてありがとう。3年生、1回戦のファイナル勝ち、今までとは違いましたね。姿見せてくれてありがとうございました。
今はっきりと言える。私たちチーム北越が今までやってきたことは苦しい道のりだったけど、確実に日本一へ近づいている正しい道だ。
絶対に何事からも逃げないぞ。先生、チーム、先輩を信じて、この「誠実な道」を貫いていこう。
さっき、皇子先輩に報告しました。
私たち、これからです。
さあ、1年後、福島インターハイで、今度こそ日本一!
(2年 鈴木愛香)

IH14 IH08 IH07

愛(前山)は、個人戦とは別人のようだった。(前々日の個人戦ではリードしながらも二人の単純なミスで戦いを降りて敗退)
今までと違って愛が自分からたくさん声をかけてくれた。「ここ取りきろうね」「力抜いて。大丈夫。」「よっしゃ、挽回ね!」
でも、ミスが続くと全然目を合わせなくなる。また子供が出る。だから、「こっち見て」って言って、愛の目の奥を見る。
ミスへのイラ立ち、でも負けたくないという気持ち、複雑な感情がそこにある。
まっすぐに目の奥を見続けて、そこへ言葉をかける。
「みんなついてるから。二人で一本とりにいこ! 気持ち一つにして攻めよ!」
強気な言葉をかけ続けた。
苦しい場面でも、今日の愛はALL攻めを貫いてくれた。
愛、一緒に戦ってくれてありがとう。
準々決勝の信愛戦は3面展開。
鈴木・保科との試合前のハイタッチはあえて最後にした。目標の「決勝で文大と勝負する」までに、ここが一番厳しい戦いになると思っていたから。
二人とはハイタッチして、手を強く握り合った。
「信愛に勝ちに行くよ」そう誓い合って、それぞれの戦場に向かった。
信愛戦でも愛は互角に戦い、二人で一本の得点が多かった。
G2-2になった所で、他の2面がほぼ同時にゲームセットになり、私たちの試合は打ち切りとなった。
去年とはまた違う悔しさを残して、戦いは終わった。
信愛、負けたけど、そんなに差はない。
チーム力、チームとしての誠実さは、負けた信愛よりも優勝した文大よりもある。
私は誓える。私たちのチームは、どこのチームよりも誠実だ。本当に誇りに思う。
苦しい場面では、何度もベンチ見た。みんなうなずいてくれる。大丈夫、みんなついてるって思う。心一つにして戦うってこういうことも言うんだな。
試合が終わって、「なつき、愛、ごめん…」そう言われた。
私も悔しくて悔しくてたまらない。
最後の挨拶に並んだ時、先生が近寄ってきてくれて、ギュッと強い握手をした。
言葉は何もなかったが、先生の「次は絶対…」って思いが伝わってきた。
私は今まで、3年生と組んで、3年生の最後の大会という大会をすべて私のせいでつぶしてきた。本当に、今までごめんなさい。
今回の団体戦で、少しはその恩返しができたかなと思う。
今年の日本一を目指した戦いは5位で終わった。
とうとう、私たちのラスト1年が始まるんだ。
今日の悔しさもエネルギーに換えて、次こそ絶対…
(2年 田辺なつき)

IH11 IH09 IH10

1,2年生で県大会を勝ち切り、岡山インターハイに臨みましたが、2ペアだけで勝ち切れるほど、インターハイは甘くありません。どうしても3年生の奮起が必要でした。監督としてできることは全てやりつくして後は選手を信じて一緒に戦うだけ、となった夜のこと、宿舎の床についてまどろみかけた時に携帯が光りました。こんな深夜に誰からだろうと開けてみると、3年の松浦からです。
「先生、外に出てイメトレ(イメージトレーニング)してたら、玄関の鍵閉められちゃったんです。すみません。何とかなりますか…」
消灯時間を過ぎても、自分で納得いくまで外の暗闇でラケットを振っていたのです。
配宿は播州赤穂でした。去年の自分、県大会やブロック大会の自分へのリベンジ、そして恩師や親への思い。ここにも赤穂浪士がいたか…、と胸が熱くなりました。
2回戦、シード校の白鴎大足利。
去年はこの段階で負けて終わった。
去年のリベンジということもあり、みんな燃えていた。
だけど、自分たちはまた勝利に貢献できなかった。
1回戦で1勝できたことで、また少し安心した。
だから、クソ試合をした。
応援席はどんな雰囲気だったんだろう。みんなががっかりするようなミスの連発。心が引けて腰が引けてゲームセット。
本来ならここで自分の3年間は終わりだった。こんなクソ試合で終わりだった。
実際、もう交代だろうって思っていた。
だけど先生は、またチャンスをくれる。
ベスト8をかけた須磨学園との試合前、岡崎に喝を入れられた。
また、人から言われてなのか…
でも、実際ぐっとくる。目覚める。
もうやり切るしかない。本当のラストチャンス。
覚悟決めてコートに立った。
相手は敵のエース。
勝てた試合だった。
G2-2でアドバンテージ。そこで自分がWF。勝ち急いだ。自分はここだったと思う。それから未来(ペアの大原)の固執。「そのコースは敵が張ってる」そう伝えたけどストップかからなかった。かけられなかった。
チームとして自分たちがここを勝ち切れていたら、どれだけチームは盛り上がり、一つになれただろうか。そう思うと本当に悔しい。
ただ、自分としてはあのWF以外はベスト出せたと思う。
負けた後、隣のコートで勝利して応援してくれていた愛香(鈴木)がハイタッチしてくれた。何を思ってしてくれたのだろうか。そして3番勝負、なつきと愛はG1-3からの大逆転でチームをベスト8に導いてくれた。
朋恵先生には、自分たちが敵のエースと互角に戦ってくれたから、敵の2番3番を倒せた、チーム全体の勝利につながっているんだよって言ってもらえて、少し自信持てた。
準々決勝、最後の信愛戦は栞璃(和田)にバトンタッチ。私がベスト出すまで声をからして応援してくれてありがとう。今度は自分が全力で応援する番だ。
5位の表彰式。立派な表彰式だった。やっぱりこのチーム最高だった。
そして何より、最後まで信じつづけてくださった先生。もうさすがにないよなって、自分が諦めかけているのに先生は私の復活を信じてくださった。今回も自己ベスト出すまで出させていただいた。本当に、今まで、何度も何度も、自分のために、自分を見捨てずに、何とかしようとしてくださった。クソ試合をしても、がっかりさせるような行動やプレーをしても、先生は最後まで…。本当に感謝しています。
きっと、他の強豪校とかだったら、絶対に途中で替えられて終わっていたんだろうな。
朋恵先生にも本当に感謝しています。
団体戦の前日、夜行で岡山に来てくださって、鈴木・保科の個人戦の応援ではなく、別コートの私たちの練習にエネルギーを注いでくださった。たくさんの言葉をかけていただいた。
こんな弱い自分に、いろんな人が力を貸してくれた。家族だって、自分が出るかどうかもわからないのに岡山まで応援に来てくれた。厳しい場面で自分に負けずにポイントして、ベンチやお父さんお母さんに向かってガッツポーズをする、そうやって戦うイメージを前の日の夜から何度もつくった。お父さん、お母さん、家でも厳しかった。でもだからこそ力になった。そしてIHの最後の舞台で一緒にガッツポーズを何度もできたこと、幸せでした。
今、振り返ってみると、本当にたくさんの人に支えられ励まされ続けた3年間だった。最後は、そうか、こんな気持ちなんだ。ここまで自分の夢を支えてもらっていたんだ。本当に感謝しかありません。
3年間が夢の舞台そのものでした。
ありがとうございました。
(3年 松浦明彩加)

IH16 IH15 IH02

今日一日、日本一目指して、一つになって戦った。
1~3試合目は、ベンチだった。
私たちの戦いはただの勝ち負けじゃない。
大事なのは、皇子先輩のようなガッツある元気・気迫、常に攻め続ける一歩も引かない姿勢、そういう北越らしさを貫くということだ。
ベンチから見ていて、みんなそういう姿で日本一を取りにいっていたと思った。
そして和歌山信愛戦。先生に「和田、行くぞ」と言われた。
私たち、貝瀬たちとやっと戦えるところまで来た。
3年かかって、地道に力つけて、大会でしっかり勝ち上がっていって、貝瀬と勝負する所まで来たんだ。
県外から選手を集めるエリート集団。私の相手は、全中チャンピオンの2年生の下江、3年生エース前衛の古田。
絶対に負けるもんか、そういう気持ちでコートに入った。
序盤はお互いの小さなミスもあり、G1-1。中盤も長いラリーが続く。決してかなわないというわけではないが、自分の何でもない一つのミスが大きかった。そして後半は猪俣がスマッシュを狙いに行くがそれを逆にフォローポイントされたり、中間ポジションの甘い所を突かれたりして、少しずつリードを広げられていく。
本気で勝ちに行って自己ベストで戦ったけど、結果はG1-4で敗退。とても悔しいけれど、信愛相手に自分はすべてを出し切った。
猪俣は得意のスマッシュをどんどん狙いに行った。アプローチのミスはなし。サーブも100%。自己ベストだろう。ありがとう。
私はIH直前でストロークがおかしくなった。当日朝の練習でも決して本調子ではなかった。でも本番の試合では先生やボール出しをひたすらしてくれた柳先生、昨日駆けつけてくれて練習に付き合ってくださった朋恵先生を信じてラケットを振り切った。面が薄いとか、フラットじゃないとか、1本もない試合、3年になって初めてかもしれない。だからといって勝ったわけじゃないけど、面厚く、ボールに魂を込めて打ち切れたこと、最後の最後で、私人間的に成長できたかなと思う。そして北越らしさ。信じる心、誠実に一球一球に魂込める。これが全国の舞台でもこうして立派に通用するんだ。
Child、チームを作れない3年…いろいろあったけど、北越に来て後悔したことは一度もない。
そして今日も思う。
一人ひとりのことをちゃんと考えて最後まで成長させてくれる。それがチーム北越だ。
こんなチームで3年間過ごすことができて、本当に幸せだった。
お父さん、お母さんにたくさん心配もかけた。
たくさんの人からもらった「恩」、それをこれから一つひとつ返していきます。
今までありがとうございました。
(3年 和田栞璃)

IH20 IH21 IH22

選手たちは今回の5位に満足していません。
3面同時展開で、一番競って戦っていた前山・田辺の試合を途中打ち切りにさせてしまったこと、キャプテンの鈴木はそこを一番悔やんでいます。
来年の夏へ向けた歩み、この和歌山信愛戦の負けがスタートです。
「雪国から地元選手で団体日本一」長年のチームの夢、また頑張ります。これからもよろしくお願いします。
IH23 IH24 IH25


※番外編

今年のサプライズTRIPは、瀬戸内海に浮かぶ小豆島へ行ってきました。
「二十四の瞳」って言っても、誰もわかりませんでした(笑)。テニスも人格も、そして教養も深めような。
IH28 IH29 IH30 IH31 IH32 IH35

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