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2021年12月21日 (火)

HOKUETSU Spirits 2021 ~想い~

県選抜4連覇達成!

屈辱の個人戦から奇跡の復活!!

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令和3年度全日本高校選抜ソフトテニス大会新潟県2次予選会 @五泉市総合会館

 第1位  北越高校 

 第2位  長岡商業高校

 第3位  新潟産大附

 第4位  中越高校

 12月20日、五泉市総合会館。今年もこの日がやってきました。苦しみに耐えて、チーム北越は4連覇を達成しました。

 前日に燕市体育センターで行われた県インドア個人戦。出場した松沢・長谷川、岡畑・中濱が3回戦敗退、越前・吉沢は初戦負け。チームは絶望でいっぱいでした。とくに松沢・長谷川、越前・吉沢はまったく攻撃的なプレーができず、相手に主導権を渡すようなテニスで、まったくいいところがなく負けました。

 大会前までの練習では、仕上がりがよくなってきていたので、十分優勝を狙えるはずだったのですが、やはり「技術」だけでは勝てないということを身をもって感じました。

 「心・技・体・知」この4つが育ってはじめて、勝てる選手だと以前にもブログで書かせていただきました。このチームには技術や体力、戦術は十分にあったはずですが、一番大切な「心」が足りていませんでした。

 戦いにおける心のつくり方、向かっていく気持ち、テニスへの想い。これが苦しいときに自分を支える原動力だと、はっきりと実感しました。

 個人戦に敗退し、次の日の団体のために練習会場へ移動しましたが、個人戦の敗退を引きずっていたのか、疲労が溜まっていたのか、選手たちの顔には覇気がありません。明日の団体をどうしても勝ちたいと思っているようには、感じられませんでした。これではいくら練習しても無駄だと思いました。

 選手たちを集めてミーティングをしました。これは、君たちの魂を込めた戦いなんだと伝えました。どうしても勝ちたいと、本気で思えないならば、コートに立つ資格はありません。「想い」を込めて練習しなさいと指示をしました。

 迎えた団体戦。ベスト4入りをかけて新発田中央と対戦しました。前の日の個人戦で松沢・長谷川がまったく戦えなかったのも新発田中央でした。それぞれのオーダーで、再戦が決まりました。昨日の反省を生かし、ゲームプランを立てると、徹底して攻撃的に戦いG4-0で勝利。他2対戦も一切受けにまわることなく、押し切って終わってみれば3-0。最終リーグに臨むことになりました。

 リーグの初戦は中越高校。今大会第1シード、新人戦の優勝ペアがいるチームです。この試合は、松沢・長谷川と岡畑・大杉の歯車が合わず、攻撃的に戦うことができませんでした。相手の勢いに負けて2ペアともいいところなく敗退しました。しかしリーグ戦ですから、残りの試合で何が起こるかわかりません。そのためにも1ゲームでも多く取っておく必要がありました。3番においた越前・吉沢がG4-0で勝ってくれたので、残り2試合に望みを残すことはできました。

 次の試合は新潟産大附。第2シードで前日の個人戦ではベスト4に3ペアが入賞した今大会の大本命でしたが、リーグ初戦で長岡商業に敗退し、北越と同様後がない2試合目という状況でした。この試合は松沢・長谷川が攻撃的なテニスを取り戻し、相手を粉砕すると、越前・吉沢も個人戦の優勝ペアを相手に何もさせない完璧な試合運びをみせてくれました。岡畑・大杉は惜しくも敗退しましたが2-1で勝利し、首の皮一枚残して最終戦を待つことになりました。

 2対戦を終えて、長岡商業が2勝、北越と中越が1勝1敗、産大附が2敗、という状況となりました。最終戦の北越ー長岡商業、中越ー産大附の結果次第では、2勝1敗の三つ巴となることもあります。今までの対戦から長岡商業相手に3-0で勝つことができれば、優勝が決まります。2-1だと最悪3位となる可能性もありました。

 長岡商業は今大会、シードをとってはいません。新人戦までの内容であれば、格下だったと言えます。しかし、4決めで巻、リーグで産大附、中越とシードを次々と破ってここまで来ました。ものすごいチーム力でした。しかし、こちらも負けてはいられません。北越の誇りを懸けて、覚悟をもって戦いに挑みました。

 まずは松沢・長谷川。長岡商業のエースペアを相手に第1ゲームを落とします。第2ゲームも相手に先に攻められる展開でしたが、なんとかデュースに持ち込みます。この長い第2ゲームを取ると、ここからは松沢の渾身のシュートがコートに突き刺さり、長谷川が次々とネットプレーを成功させました。終わってみればG4-1。最高の戦い方をしてくれました。

 次は岡畑・大杉。中越戦、産大附戦に思うようにプレーできなかった反省から、粘り強くラリーを続ける岡畑と、何本もスマッシュを追い続けた大杉。最後は岡畑のサービスエース2本でG4-1。素晴らしい戦いでした。

 そして越前・吉沢。1次予選からずっと3番で戦いました。最後の相手は、後衛が前日の個人戦で敗れた相手でした。第1ゲームは越前に力が入りすぎ、吉沢も攻めることができずに取られます。第2ゲームはなんとか取り返しますが、第3ゲームも取られG1-2で序盤を折り返します。

 ここからが今大会のハイライトでした。チェンジサイズでは2人に、具体的な指示は一切出しませんでした。伝えたことは「魂を込めて最後まで戦え」それだけでした。ここからの3ゲームは越前がラケットを振り切り、吉沢はボールを追い続けました。決していい内容ではありませんでしたが、最後まで勝負をし続けていました。2年生ペアとして、チームの柱として、素晴らしい姿をみせてくれました。

 今日は県インドアの団体戦だった。結果は優勝だった。本当に本当に嬉しかった。今まで自分たちの先輩たちが強くて、たくさんかっこいい姿を見てきた。それに比べて自分たちの代は先輩のようなすごい成績を残せていなくて、自分たちでさえも北越の強い時代は終わったんだなと感じていて、2年生はとくに苦しかったと思う。昨日の個人戦でも自分たちは1回戦負けで松沢・長谷川、岡畑・中濱はベスト16で、かなりひどい成績だった。帰りのバスも暗い雰囲気になるんだろうなと思っていたら、長谷川が、それぞれの試合の振り返りをしようと言い出して、ひとりひとり振り返りを言っていた。そこから、今日のことは仕方ないから忘れて、明日の新発田中央戦のことだけを考えようという話になった。みんなで相手の弱点や強いところをあげていって作戦を考えた。新発田中央戦が終わったあとにみんなに、自分たちは個人戦で何も成績を残せていなくて、失うものは何もないから、全力で向かっていこうという話をした。松沢や大杉が少し自信なさそうだったから、自分を信じて頑張ろうと話しをした。試合になったらみんな自分が見たことのないようなすごいプレーをしていて、自分も頑張らなきゃなと思った。産大附との試合は松沢・長谷川が自分たちになんとかバトンを渡してくれて、絶対に勝ってやると思って、今までで1番強気で試合に臨んだ。強い気持ち、想いをもってプレーするだけで、何も考えなくても自然とボールがコートに収まって、チームの応援もあって勝つことができた。長岡商業戦は、前半は強気でいったけど、中盤少し弱気になってしまった。でもチームのほうを見たら強気でいくしかないなと思えて、もう1回強気で思い切りいこうと思って、なんとか勝って優勝に貢献できた。

 この優勝はゴールではなく通過点だから、次の北信越に向けて、全国に向けて、みんなで一丸となって頑張っていきたい。(越前 康太)

 団体戦、まず優勝できてよかった。このチームで優勝できて本当によかった。個人戦がボロボロで、団体戦勝てるか不安しかなかった。正直できるか不安だった。豆腐メンタルの自分が最後まで戦いきるなんて誰も思っていなかったと思う。最後まで戦いきることができたのは、ペアの大杉、チームのメンバー、マネージャー、寺尾先生、鏡先生、OBの方々、保護者、支えてくださった人に感謝しかない。自分たちの手で優勝を勝ち取ることができたのも、みんながみんなを信じてチームがやっとひとつになれたからだと思う。

 中越戦、産大附戦に負けてしまったのは本当に申し訳ない。相手のプレースタイルに自分が合わせてしまって、自分のプレースタイルを失って焦って打っていた自分がいた。本当にもったいない。甘い考えが敗因。レシーブゲームが本当に弱すぎて、すぐ決めにいっちゃうことがありすぎる。そこをどう取るか練習していきたい。

 大事な県インドア、勝ち切れて本当によかった。これから北信越インドアまでの時間、自分が何をしなきゃなのか、はっきりさせてがんばっていきたい。(岡畑 俊輔)

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 今大会では、選手1人につき、保護者1人の観戦を許可していただきました。平日にも関わらず、応援にきてくださった保護者の皆様に、この優勝を届けることができたことを、何よりも嬉しく思います。皆様の笑顔をみることができ、チームとして大きな活力となりました。これからも頑張ります。よろしくお願いいたします。