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2019年8月13日 (火)

Dream Factory 2019 盛夏

チーム水澤 宮崎IH報告

団体戦

2回戦 北越 1-② 脇町(徳島県)

    鈴木・佐藤 0-④

    水澤・今井 ④-0

    田中・冨樫 3-④

宮崎での暑い真夏の戦いから2週間。国体選手はブロック国体突破を目指し、新チームは新たに鈴木唯香キャプテンの下、新チームの基礎作りに励んでいます。2週間前、初戦で敗れた宮崎IH、すでに遠い昔のようにも思えます。団体戦、2回戦で徳島県脇町高校に1-2で敗れました。思い返せば1年前、三重IHの初戦も非常に危ない試合でした。勝ちを意識するが故の初戦のぎこちない戦い、相手は1回戦を勝ち上がってきた勢いと慣れがある、その危うい試合で勝ちを拾えるかどうか、それが導火線に火が付くか、付かずに消えるか、大きな分岐点であり、その明暗が昨年と今年、勝負は紙一重なのだと思います。

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選手たちは特に3年生が「最後」のパワーを発揮して戦ってくれました。キャプテンでエースの水澤奈央のみならず、県総体の記事でも紹介した今井風花、田中遥奈、すばらしい気魄で北越魂を表現しました。負けた後、悔しさでしばらく正気に戻れなかった冨樫春菜も決して戦いから逃げたわけでも弱気になったわけでもありません。強気にラケットを振り、持ち前の気魄を出して戦いましたが、最後のところで小さなミスと判断ミスが重なりました。この「炎の3年生」と少しでも長く戦いたいと願っていた2年生の鈴木唯香、佐藤莉穏、この二人は選手として出場しましたが、チーム北越として戦うことはできませんでした。いろいろ敗因はあげられますが、今年のチーム北越の3年生が、北越らしく「自分と向き合い」「人間としての成長を果たし」「誰かのために」全力で戦い抜いた結果ですから、そこに至るまでの日々、そして最後のIH、これからの人生、

すべてにSAY YES! 

チーム北越、チーム水澤、よく頑張ったな!

キャプテンとしてエースとしてチームを率いた水澤の前日と当日のノートです。

明日がいよいよラストのIH団体戦。すべてはこの日のためにやってきた。1年生の時はなつき先輩と「次は絶対!」の思いで戦った。2年生になってキャプテンとしての責任を果たす厳しさと楽しさを知った。そして3年目。1,2年生の時よりもスキル、フィジカル、タクティクスも高め、ブレインもハートも強化してきた。

その3年間すべてをラストのIHでコート上に表現しきる!

私はこのチームで、この仲間と一緒に戦えること、何よりもそこに感謝したい。先生、キャプテンを任せてくださってありがとうございました。「北越高校に来て良かった。この仲間と本気で全力で夢を追ってきてよかった。」その思いをコートで表現します。

すべての感謝、思いを一球に込めて!

最後のミーティング、みんなの熱い思いを感じることができた。今年のチームスローガン「やり切って日本一」、それぞれが「自分のやりきること」を宣言したけれど、言ったならやれ! 宣言は自分自身への誓いだ。

去年の先輩たち、苦しい時こそラケットを振っていく姿が本当に格好良かった。あれくらい本気であれくらい泥臭く戦い抜くことが「北越らしい」。

私たちを応援してくれている人たちがたくさんいる。

勝負強いかどうかは「執念の差」

私には意地がある。キャプテンとしての意地がある。絶対に負けられない、だからこそ面白い。ベストを出したい。

今日の個人戦も「ここで終わってたまるか!」と思ったら(6回戦で敗退)、すごく何かエネルギーが湧いてきて、どんなボールも拾っていけた。

明日はチーム水澤として最後の最後。悔いなく戦い切る!

「やりきって日本一!」

(7月31日)

◎南九州インターハイ団体戦 令和元年8月1日

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日本一の夢が終わった。ずっと団体日本一を目指してやってきた3年間。本当にあっという間だった。もちろん準決勝、決勝を見ながら、「この場で試合をしたい」「エースとして思いっきりかけひきしたい」と思った。もっとこのチームで夢のような時間を楽しみたかった。悔しい…

でも最後の戦いで、私は自己ベストで戦った。そして何よりも風花(団体ペアの今井)が、ベストで戦ってくれたこと! スマッシュもコートを突き刺して次々と決めてくれたし、かけひきでも常に攻め続けた。今年の団体ペアとしての水澤・今井、今までで一番攻めていく姿を見せられたかなと思う。コートの上で、風花がスマッシュを決め、アタックをばっちり止めて、もう鳥肌が立った。いままでどれだけ弱気になり、自信を失うプレーをしてきたか…。それがこのラストでの強気の姿。本当にうれしかった。

ガッツポーズをして観客席を見ると、お父さんが大きな声でガッツポーズをして喜んでくれている。一緒に戦ってくれている人がいる幸せ、誰かのために戦うことの楽しさ、それを実感できた。やっぱり北越の団体ってなると、何か自然にゾーンに入っていける。だからこそ、五十嵐さん(毎年北越を応援してくださり、プロ級の写真を多数贈ってくださっていた五十嵐広之さん。昨年暮れに逝去)に日本一の風景を見せてあげられなくてすみません。「誰かのために」それを力にできる北越、後輩たちがいつか必ず実現します。

2年生の鈴木、佐藤は今回の失敗経験から大きく変わってくれることを期待したい。インターハイのその1球、その判断、すべては日ごろの自分が全部出る。

後輩に改めて伝えたい。やってきたことだけしかできないんだよ。日ごろから「やれませんでした」「やりきれませんでした」という人間にIHの舞台でできることなど一つもないから。

私の最後のIHは一生忘れられない悔しい思い出になってしまったけれど、改めてこの3年間やってきたことは間違ってなかったと実感する。北越でテニスをやる価値っていうのは、日本一を目指せるということじゃなく、日本一を目指しながら人間的に大きく成長するということだ。1、2年生はそこに早く本当に気づいて、自分の人間的な課題に真剣に取り組み、人を幸せにする努力を積み上げてほしい。それが「日本一」にも「人生」にも大事なんだってわかってほしい。

このIHの悔しさからもエネルギーを集められる。それが北越。

「あらゆることから力を集めて光を放て!」

後輩チームは来年へ向けての戦い、私自身は、国体、日韓中国際大会、全日本、まだまだ戦いは続く。

「やりきって日本一!」このスローガンは、まだ私の胸の中に生きている。

(8月1日)

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最後に、この水澤のノートに僕が書いた返事を載せます。

日本一を目指して本気で生きた毎日、その妥協のない一瞬一瞬。君が育った道のり、君から教わった選手としての生き方。そのすべてが光にあふれたものであり、これで終わりかと思うと寂しくもあり、同時にやりきったという清々しくもあります。

最後は戦いの途中なのに先へ進めなかった、という終わり方だったけど、日本一という目標を本気で叶えようとして全力で生きた日々は紛れもない事実だと胸を張って言うべきです。その結果、叶った夢もあり、叶わなかった夢もある。叶った夢だけが貴いのではありません。本気で生きた日々こそが貴いのです。

君はいつも、どんな状況にあっても、どんな苦境にあっても、決してあきらめなかった。自分を信じ、チームを信じ、幼い後輩たちの成長を信じ、真っ直ぐ前を向いて、あらゆることの推進エネルギーを燃焼させ続けてきました。

誰よりもガッツを前面に押し出し、他人には優しく厳しく、自分には厳しく厳しく、心技体智、すべてを磨いて、人間的にも深くたくましく思いやりのある人に成長しました。

僕は、あなたのような人が全日本のキャプテンになるべきだと思います。あなたがエースとしてキャプテンとしてアジア大会やオリンピックで金メダルを獲ること、その日を楽しみにしています。

全国区の高校からの誘いも断り、地元新潟で自分を磨くことを選択し、そして手にした二つの日本一とキャプテンとして導いたインターハイ団体準優勝。君が示した生き様は、たくさんの地方で頑張る選手や家族に希望と勇気を与えるものだと思います。

素晴らしい3年間でした。

本当にありがとう。

君に出会えてよかった。

◎今年のIH旅行は憧れの屋久島へ行ってきました。

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