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2022年6月16日 (木)

Dream Factory 2022 初夏

長い冬を超えて咲いた北越の花

3つの学年が 心を交わしてつかんだ 11連覇

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長い冬でした。

梅が咲いても桜が舞っても「春が来た」という実感が湧いてこない春でした。

ようやく新入生も加えて新しいチームで出発しようと思ったら、またコロナ。

追いかける年なのに、コロナの波状攻撃で練習できない毎日が、重苦しくもどかしかったです。

4月から、制限された練習時間の中、毎日試行錯誤してました。

1年生は未知数。潜在能力は皆あるのですが、とても県総体に間に合うとは思えない。

エース以外の2、3年生も全くの未完成。

そしてエースの入澤・本間もまた、もがいていました。

ただ、エースのもがきは、本人たちには「停滞」「不調」「崩れ」と写って焦りもあったでしょうが、僕には「進化の過程」と見えていました。

「進化」には脱皮が必要で、脱皮には時間がかかります。

ジュニア育ちの子が様々な知見を身につけて感覚でやっていたことを明瞭知として言語化できるようになると、一旦技術が崩れます。「脱皮」というより「変態」に近い症状なんだと思います。

先に「変態」を終えていた本間と比べて、入澤は「サナギ」の真っ只中で春を迎えてしまいました。

4月のハイジャパ予選は何とか誤魔化しながら勝ち切りましたが、連休明けの地区大会では秋以降負けていなかった巻高校のエース石山さんと久保田さんのペアに敗れました。

この負けから学ぶものがとても大きかったと思います。

戦略的な弱点、戦術の不正確さ、技術の未成熟、そしてリーダーとしてのメンタルタフネス。たくさんの「ピース」がまだはまっていなかった、その一つひとつがクリアになりました。

本当に「負け」は大事です。

「負けから学ぶ力」は「失敗から得る飛躍の力」です。

令和4年度県総体、女子個人戦の決勝は僕が知る限りにおいて、過去20年間で最も高いレベルの決勝だったと思います。

お互いの3年間の切磋琢磨、挫折と克服が縦糸と横糸のように折り重なった努力の結晶。

それがネットをはさんで1球1球表現される。素晴らしい戦いでした。

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次の日に行われた団体戦。

第1シードの巻高校との対決。

そして再びエース対決。

この試合は、第1対戦で北越の1年生ペアが先勝。

エースとして勝って優勝を決めたい北越の入澤・本間。

エースとして負けられない巻高校の石山さん久保田さん。

戦術や技術よりも、お互いチームを率いてきた者同士の、意地とプライドをかけた戦いになりました。

序盤は巻高校の圧倒的な気魄に圧されます。0-④、1-④で、G0-2。

単純ミスを繰り返しているわけではありません。

石山さんのボールのキレ、テンポ、フラットボールの圧力。そして久保田さんの意地でも通さないと言わんばかりの鉄壁のディフェンス。

プライドをかけて前日の個人戦決勝のリベンジに燃える二人の気魄をひしひしと感じました。

今までの二人であったら、この勢いに飲まれていたかもしれません。

追いつき、突き放され、さらに追いつき、ファイナル4-4から差し切りました。

一番の勝因は、どんな状況にあっても焦らずに戦い抜くメンタルタフネスだったと思います。

本間は2年生の春に、入澤は1年遅れて3年生の春に、自分の「弱さ」に心底気づき、あえて「弱さ」と向き合い、乗り越えようとしてきました。

今年のチームスローガンは「超えるべきは、今、この瞬間!」というものです。

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二人が原案を考えました。特に、二人がこだわったのが、「今、この瞬間」ということでした。

誰もが弱さを抱え、それを乗り越えようと努力する。

スポーツの世界ではそんなの当たり前だと言われそうですが、多くの場合、人は困難な状況に置かれると、不安になって小さくなり、無難になったり、早くそこから逃れようとして無謀な選択をしたりします。

「今、この瞬間」こそが、自分が自分を超えていくべき時なのだ、となかなか思えない。

そして、状況を打開できずに困難に負けていきます。

自分自身、そして仲間や後輩たちのそういうシーンを繰り返し見てきた部長の本間がこだわったスローガンです。

そして迎えた3年最後の県総体、その最終戦としての団体決勝。

前日の勝利の翌日のエース対決再戦。

圧倒的な相手の気魄に圧されてのG0-2。

超えるべきは、今、この瞬間!

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G2ー3と追い込まれてからの第6ゲームの集中。

そしてファイナルの1本1本には魂を感じました。

マッチポイントは本間のアタックでゲームセット。

天高く突き上げられた手、その先の暮れかかる初夏の空。

ようやく長い「冬」が終わった瞬間でした。

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この二人がこうして成長できたのは、巻高校のライバルがいたからです。

県内にこんなに素晴らしいアスリートがいて、お互いが3年間あらゆる県内大会で決勝を戦い続け、お互いを磨き合える。

それはアスリートを目指す「みにくいアヒルの子」として理想的な関係だと思います。

あらためて、巻高校の選手たち、そして指導者の橋本さんに心から敬意と感謝を伝えさせてください。

ついに、やっと、県総体が終わった。

団体11連覇。

今までの重荷が背中で一気にほどけ落ちた感じ。

私がキャプテンを託されて、12月の五泉での選抜予選の敗退から今日までの道のり、正直とても苦しかった。

どうしても誰かと自分を比べてしまう毎日…。

何で私はチームを作れないのか。

何で私はチームの範となれないのか。

逃げたくなる自分もいて、それを感じる瞬間が本当に嫌で悔しかった。

でも、その逃げたくなる自分と戦って、春からは毎朝自分と向き合って走るようになって、一日一日をかみしめるように生きてきた。

その成果が出たんだと思うと嬉しい。

けど、一番嬉しいのは、団体戦で後輩たちや仲間たちが、こんな私みたいなキャプテンを最後まで信じて戦い抜いてくれたことだ。

勝負となる準決勝前、私はみんなに言った。

「絶対私がIH連れていくから、信じてついてきて!」

準決勝、決勝…

本当にみんなそれを実行してくれた。

本当にありがとう。

みんなの11連覇だよ。

(キャプテン 入澤瑛麻)

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まずは部長として、大きな仕事を果たせたと思います。

県11連覇。何とか成し遂げられました。

準決勝、中越戦。

冬のリベンジ戦だ。

相手が勝負をかけてきた。

私たちには3番手。④ー0で勝利して、後輩たちに託す。

2面展開で、私たちの隣で戦っていた1年生の安藤・七瀬(渡辺)は相手の2番手。前日の個人戦でIH出場を決めている格上のペアだ。

私たちの後に入ったのは2年生の寧々(高橋)と3年生の優芽(丸山)。相手は前日の個人戦3位の敵のエース。こちらも格上。

個人の力は格上でも、団体戦は違う。先輩たちもこういう場面で強さを発揮して夢を手にしてきた。

1年生、今まで見たこともない気魄の塊だった。特に、七瀬があれほどの声を出して戦うなんて思ってもみなかった。食らいついてG3-2リード。

寧々と優芽。

こっちも食らいついて走りぬいてお互いレシーブキープでG2-2。

こういうところから今まで寧々は自分ですぐにポイントを欲しがる欲望をコントロールできなかったけど、優芽を生かす配球を正確にやり続けてG3ー2リード。

その時、1年生は追いつかれてファイナルに入った。

両面とも熱い戦いだ。

「炎のように」前日のミーティングで先生が話した、その熱い舞台に私たちはいた。

そして両面同時のマッチポイント。

決まった!

と思って隣に目を移すと、隣でも1年生が跳びはねている。

苦しい場面はたくさんあったけど、4人ともそこから逃げずにチームのために超えていってくれた。

そして決勝の巻戦。これも冬のリベンジだ。

お互い3-1-2のオーダー。

第1対戦。

1年生ペア 安藤・渡辺。

この二人は本当にハートで戦えるんだね、って確信した。

ベンチ見てエネルギーもらって、腕を見て「ここ、ここ!」って自分に言い聞かせながら戦ってくれた。

この1年生二人の姿が私たちに勇気をくれた。

瑛麻も「うちらにかかってるね」って言った。

その声から、瑛麻の覚悟が伝わってきた。

私も、前日に個人戦で勝ちながら次の日の団体戦で負けるというのは、エースじゃない、それは北越じゃない、って自分にビシッと言い聞かせてコートに立った。

思っていたのは、「とにかく魂込めて1球1球戦おう」ということだ。

序盤G0ー2。

先にリードされたが、そこまで焦ってはいなかった。

冷静に、一つひとつ、魂を込めて。

3G目も相手リードから始まったが、中盤になって私が下がりながらスマッシュ、そのフォローを瑛麻が移動してヒッティングボレー。二人で「おら!」って声出して決め切った。

たった1本だけど、これで「行ける」と思った。

実際、少しずつ少しずつ、私たちに流れが来たと思う。

追いついてG2-2。

5G目は正直、とれたゲームだ。

追いついて私たちの「急ぎ」が目立った。落としてG2-3。

6ゲーム目。

ここは退いたら終わり。

向かっていってファイナル。

ファイナルは欲張らず、だけど強気で攻め切ってついにマッチポイント。

最後は気合で押し込んだ。

決まった!

大きなガッツポーズ!

同時に大きな歓声!

ベンチもその後ろの応援席もみんなが両手でガッツポーズしてた。

チームが一つになって戦っていたんだって実感した。

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冬から今まで、何度も今年はダメなんじゃないかって心が折れそうになった。

それでもそんなことはない、絶対大丈夫って自分に言い聞かせ、チームを信じてきてよかった。

最後の整列。正面に並んだ実来ちゃん(石山さん)が泣いていた。

1年生からずっとこうやって戦ってきたライバルだ。ここまで成長できたのは、二人のおかげです。本当にありがとう。

解散した後、巻の二人のところへ行った。

「(愛媛での団体戦)頑張ってね!」って言ってくれて嬉しかった。

北信越の決勝で、もう一度戦おうね!

次は愛媛インターハイ。

去年のように「戦えたけど勝ち切れなかった」というストーリーにするわけにはいかない。

今年こそ全国区のエリート集団にリベンジ!!

ここからが本当のスタート!

(部長 本間友里那)

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この大会のチームとしてのハイライトは、準決勝の中越戦だったでしょう。

冬のセンバツ予選で敗退。

前日までの個人戦では、北越が1位と6位。

対する中越はエースが3位。そしてベスト8に二つ(5位と8位)。

インターハイ決定戦での2番手対決では中越が勝利していました。

オーダーは北越が1-3-2。

中越は勝負をかけて3-2-1。

3ペア揃っている中越、しかもオーダーも中越バッチリ。

北越の2番手、2年生の高橋寧々と急遽ペアを組んだ3年生の丸山優芽。練習試合でも組んだことのない急造ペアです。

北越の3番手は、1年生の安藤愛莉と渡邉七瀬。どちらも個人戦はそれぞれ別の1年生と組んでベスト16にも入れない未熟者です。

さあ、チームとして

超えるべきは 今、この瞬間!

整列した時に、強くスローガンが湧き上がってきました。

いいですね、この瞬間。

昔から歌人たちが詠んできた「命なりけり」の刹那を感じます。

2面展開での戦いでしたが、第1対戦はエースが④ー0で北越先勝。

隣の第2対戦は、ひよっ子の1年生ペアがインターハイ選手に食い下がっています。

なんとG2ー1リード。その辺りで、第3対戦もスタートします。

この頃にはもう一つの準決勝は終わっていて、中越vs北越の2面のコートだけ熱い戦いが繰り広げられていました。初夏の西に傾いていく日差しに照らされながら、一進一退の攻防が続きます。

ずっとBチームだった安藤を起用したのは、前日までの個人戦での戦いぶりからでした。

地区大会でも勝っていない安藤は、初戦シード選手との対決。去年から実績のあるペアとの戦いでしたが、とにかく元気出して向かっていってファイナル勝利。

4回戦では3位となる村上高校のエースが相手でしたが、これもまたとにかく元気出して向かっていってG2ー2まで競り合いました。

元気出して向かっていく

極めて単純ですが、スポーツの原点だと思います。

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相手が3年生だろうと、エースだろうと、インターハイ選手だろうと、元気出して向かっていく!

ソフトテニスが好きで好きで、強い相手とやれるのが嬉しくて、どんな時でも自分のベストで、元気出して向かっていく!

安藤は(技術力+フィジカル力)では、うちのチームの後衛の中で5番目か6番目の選手です。

けれど、実際の戦いは、それだけでは決まらない。

それがスポーツの面白さであり、難しさでもありますよね。

その安藤の「元気出して向かっていく」強さにかけてみました。

一方、隣で敵のエースと戦っている2年生の高橋に急遽組ませた3年生の丸山優芽。

新潟市内の無名の選手です。ただ憧れだけで北越に来た子でしたが、自分の身体を上手く操ることができず、戦術の理解も深まらず、3年間ずっとBチーム(控え選手)でいた子です。

地区大会でも「最悪な(自称)」試合で敗退したことから、県大会の個人戦では早々に巻高校のエースとあたって瞬殺されていました。

ただ、3年生になってからの丸山、そしてペアを組んでいた佐藤麻央が、人間的に大きく成長してチーム全体を見れるようになったことが、4月から急ごしらえで1年生を育てチームの心を伝えなければならないチームの台所事情を救ったと言えます。

本間と入澤も佐藤・丸山を信頼してチームを任せられるようになり、真っ直ぐチーム強化にエネルギーを注げたことがチームの成長につながったと思います。

3年生になってからの佐藤と丸山は、自主練習になるとほとんど1年生指導に時間を費やします。

僕の指示ではないのです。僕は「自分の練習もしなさい!」と指導する有様です。

単にボール送りをするだけではない。1年生の「課題」の解決に向けて真剣になるから時間を忘れるのです。「自分の練習もしたいのに…」と焦ったりイラついたりする幼い精神レベルを凌駕しています。今まで、先輩たちに教えられ、育てられてきた感謝の気持ちが二人をそうさせるのでしょう。

毎年思うのですが、こういう境地に立てた時、若者は大きく成長します。

その力を信じてみました。

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実際の試合で、丸山にミスは出ます。ですが、そのマイナスを大きく上回る力を期待しました。

それは、後輩の高橋を励まし、メンタルを維持させ、苦境にあっても常に笑顔で明るく、ある意味、苦境を楽しみながら、それを超えていこうとする困難時の協働力です。

他者を励まし、他者のいい所を引き出しながら、自分が輝くモチベーションにする、丸山にもその力が育っていました。

僕は、前日の丸山のノートにこう書きました。

たのむぞ、太陽!

先生、コメントありがとうございました。

このコメント、準決勝でコートに立つ前にもう一度見ました。

気魄としても、自分が表現するプレーとしても、「太陽」になれたと思います。

私に「超える」チャンスをくださって、ありがとうございました。

中越戦。整列したらエースの小川・廣川とだった。

不思議と力が湧いてきた。

超えるべきは今、この瞬間!

そう素直に思えた。

でも、簡単には勝たせてくれない相手だった。

お互いのレシーブゲームを取り合って、G2ー2。

第5ゲームの競り合いを制して、G3ー2。

チェンジサイズのベンチ。

寧々は緊張で手が震えていた。

第6ゲーム。

相手がもってきたボールを練習通りバッチリ止めた。

そして次のポイント、思いきってポーチに行った。

決まった!!

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私は今日、1年生の安藤の姿に勇気づけられたんです。

団体の最初の戦いで、また弱いところを出してしまった私の腕に、安藤が

「私はやれる!! 笑顔!!」

って書いてくれました。

これを見ながら試合をしたし、これを声に出して戦った。

ポイントの合間合間に、隣で戦っている安藤の声が聞こえる。

1年生の安藤が全力で戦っている。

3年の私がやらなくてどうする!

もう一度、気合を入れなおせた。

そして迎えたマッチポイント。

震えていた寧々は、コートを走りまくり、ラケットを振り切って戦ってくれた。

勝った!

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ほぼ同時に安藤と七瀬も勝った。

この試合でつかんだものは大きい。

1年生から3年生まで、全員でつかみとった勝利だから。

次は北信越。

去年、梨果先輩に連れて行ってもらった北信越。

今年は、私がチームに貢献したい。

(3年 丸山優芽)

最後に、急造ペアながら、準決勝、決勝と勝ち切ってくれた1年生の安藤と渡邉のノートを載せます。

私につきっきりで指導してくれた愛香先輩、そして春からBチームで一緒にやってきて毎日のようにボール出しをしてくれた麻央先輩と優芽先輩のために、1年生だからってこんなところで負けてたまるか!って思いで、1試合1試合を戦いました。

北越の団体ってすごい!

初めて団体メンバーになって、しかもそれが11連覇をかけた県総体で…

本当に緊張しました。特に準決勝の中越戦、そして決勝の巻戦。

何度も苦しい場面はあったけど、みんなベンチで応援してくれてる、つらい時はベンチ見てって教えてもらっていて、何度もベンチからエネルギーをもらいました。

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地区大会ではベンチの後ろでの応援。コートで戦っている鼓や七瀬が羨ましかった。

そして巻のエースに立ち向かっていく二人は本当にカッコよかった。

個人戦でも私は敗退したけど、インターハイをかけたリーグ戦を土橋が戦っているのが羨ましかった。

その悔しさ、羨ましさ、そのすべてを団体のコートでぶつけた。

緊張したけど、私は楽しんでテニスできたと思う。いや絶対楽しんでやれた。

実際、あれほど、一つ一つの状況を考えて、前衛と駆け引きして、先生のアドバイスも生かして戦えたのは初めてだった。とってもとっても集中して、本気で戦いを楽しんでいたんだって思った。

愛香先輩に「やってきたことを信じろ」って右腕に書いてもらった。

そして、私は毎朝4歩ダッシュを繰り返しやりつづけたんだから、信じて戦うしかないんだって真っ直ぐに思えた。

ハイジャパ予選や地区大会では、1点欲しさにやるべきことを忘れてしまって敗退。

でも少なくとも、私はその幼い私を乗り越えたと思う。

やっぱり私は、インターハイの舞台で選手として戦いたい!

だから、また全力で頑張ります!!

(1年 安藤愛莉)

私は今日、「信じて戦う」そして「私ならできる!」、この二つを自分に言い聞かせながら試合をしました。

ですが、その「信じる気持ち」は安藤に教えてもらったような気がします。

どんな時でも私の目を真っ直ぐに見て、「大丈夫!」「自分を信じて」って何度も伝えてくれました。

安藤自身のミスが重なってゲームを取られる場面もあって、きっと焦りもあったはずなのに、安藤はそういう時、「麻央先輩のために」「信じる、信じる」って口にしながら、常に前を向いて戦う姿に私は自然と引っ張られていきました。

正直、私ってこんなに声出せるんだって自分でも驚いて、それは出さなきゃとか出そうと思うんじゃなくて、「本気で勝ちたい!」「このチームでIH行きたい!」っていう思いが声や表情に出ていたんだと思います。

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ずっと私は「やりたいこと」じゃなくて「やるべきこと」をやる、それが大きな課題でした。

燃える中でも、「状況判断」を一つひとつ怠らないで選択することができたのは、私にとって大きな成長になりました。

こんなに試合の組み立てを考えて試合したことなかったです。考えてするテニスってめっちゃ面白い!! そして楽しい!!!

そして、やっぱり「チーム北越」の先輩の偉大さを感じることができました。

経験の浅い私に、勝負所で「七瀬ならできるよ!」って瑛麻先輩。

厳しい場面では「七瀬、みんなの顔見て!」って友里那先輩。

「七瀬、大丈夫! 頑張れる!」って寧々先輩。

中越戦をみんなで勝ち切った後に、「安藤と七瀬の姿見て、私も頑張れたんだ」って優芽先輩。

そういう一言一言のすべてが私のパワーになり、勇気になり、このチームのために!って熱い思いになりました。

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今日の団体戦。

チーム北越の力強さを深く身に染みて感じる日になりました。

次は愛媛インターハイです。

私は、私を変えてくれたこのチームのために、IHで3年生と一緒に1試合でも長く戦い続けることが目標になりました。

(1年 渡邉七瀬)

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