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2025年3月28日 (金)

DREAM FACTORY 2025 春の息吹 

SPIRRITS 

*注:男子のブログではありません!

こんにちは。

北越高校女子ソフトテニス部顧問の栁 直子です。津野先生の少し後輩です。(高校生の時、大学生の津野先生に練習相手をしていただきました)北越高校に赴任して10年目を迎えます。

長らくブログ更新せずに申し訳ありませんでした。不慣れではありますが、頑張りますのでよろしくお願いいたします。

 

秋から冬

 2024佐賀国体が終了し、新チームがスタートしました。他校のチームに比べたら本当に遅いスタートです。わかっていたことですが、新チーム6人中上級生は吉澤1人、あとは1年生です。3年生と共にエースとして戦っていた吉澤ですが、チームのリーダーとして超初心者、7人姉妹の末っ子からいきなり6人姉妹の長女になったようなものでした。晩秋にかけては国体のエネルギーの残りで走っていたような気がします。本当の意味で1,2年生が自分とそしてチームと向き合い始めるには信じられないくらい長い時間がかかりました。

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  進路が決まり、恩送りに入った3年生の力をもらいながら新人選抜大会、選抜一次予選に向けての練習、強化合宿を繰り返しました。「大会」という目標があるものの、幼すぎる心は自らの問題を直視することがなかなかできません。したがって、課題設定がブレブレで同じことを繰り返し、またチームメート、指導者とのコミュニケーションを取る方法もわからず、チャレンジもせずなかなか前に進みません。強烈なリーダーシップもありません。6人しかいないのに、チームとして一つにまとまることができませんでした。

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県新人選抜大会   吉澤・須貝   2位

          神田・五十嵐  3回戦

          佐藤・小柳   2回戦

 

  11月に入って選抜一次予選、いよいよ勝負のスタートです。リーグ戦初戦は新潟南高校にスコアは③-0だったものの、吉澤以外は団体戦での戦いはもちろん初めてで、緊張感は隠せません。1対戦審判をして、2対戦目は新発田高校戦です。1番吉澤・須貝は1ゲーム目を取ったあと、競り合う2,3ゲーム目のジュースを取れずにG1-2。4,5ゲーム目、踏ん張ることができずに1-④でゲームセット。2番神田・小柳は1ゲーム目を3-⑤で落とすものの、小柳のアタック止めなどでG3-1リード。しかし、そこから後衛神田が人が変わったようにラケットを振れなくなりファイナルゲームへ。ファイナルゲームは0-3ビハインドから5-5に追いつくものの、決めるべきスマッシュがミスとなりゲームセット。3番目の五十嵐・佐藤が気迫十分に攻めまくり④―1で勝利したことが救いではありましたが、苦しい場面でResilience(レジリエンス)を全く発揮できないチームの姿が浮き彫りになりました。

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  一次予選での敗退はチームの現状がそのまま出たわけで、力がないことを受け入れて苦しい中でも進んで行くべきですが、幼いチームは車輪が外れた車のようにガタガタになります。試合後、そして大会翌日も再度ミーティングを持ちますが、チームの誓いに身体と心がついて行きません。キャプテンさえも数日休む危機的状況になりました。私は選手達に気持ちを切り替えて頑張れ!ではなく、悔しさを心の真ん中に置きながら日々向き合い、強くなっていって欲しいと願うのですが、難しいものです。なんとか12月の県選抜個人戦を戦いましたが賞状は獲得できませんでした。「北越らしさ」を体現することができないのです。

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県選抜一次予選   対新潟南 ③-0    

          対新発田 1ー②

          一次予選敗退

県選抜インドア大会  吉澤・須貝   ベスト8(北信越選抜大会出場)

           五十嵐・佐藤  1回戦

 

SPIRRITS

  年末に横断幕がようやく出来上がりました。「チーム北越」が大切にしてきたものをもう一度心に留めてほしいと今回は私から提案させてもらいました。S(Solidarity 結束)、P(Passion情熱)、I(Independence 主体性)、R(Responsibility 責任)、R(Respect 尊重)、I(Integrity 誠実)、T(Toughness 強靱さ)です。「あらゆることから光を集めて」自分のドラマを生きてほしい。日々向上です。

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冬は長い?

  冬は長いようであっという間に過ぎていくことをこちらはわかっていますし、上級生になると与えられている時間が多くはないことを実感してきます。年明け、恒例の那須合宿です。3年生と一緒に練習できる最後の合宿です。朝は霜が降りるほどの寒さです。全国選抜大会の予選には出場できないですが、3年生はここから県総体までの距離感を理解しているので、6人がそれぞれすごい熱量で後輩を指導してくれました。そして下級生の意識の低さを鋭く指摘します。下級生、特に1年生は感謝の気持ちを持つというよりもキャパオーバー気味。しかし、これも「今」だからこそ3年生がつきっきりで指導してくれるのであって、新1年生が来れば立場が変わります。チームの中堅となる覚悟を持たなければならない時期なのです。

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 今日のミーティングで佐藤が真っ先に自ら発言したことに成長を少しだけ感じた。思いはあるんだなって。思いがあれば死にそうなくらい苦しくなっても生き返って大きな花が咲くと私は思う。

私はコミュ(コミュニケーション)のことをチームに話して、いろいろ思い出して、「あー、がんばったんだな。いろいろ悔しかったんだな。」って思いがこみ上がってくる自分にびっくりした。それほど悔しくて泣いた。負けて挫折したから本気になった。2年の初め、自覚がなく責任がない私に対して負けさせてくれたあの試練は、神様の「本気になれよ!」って合図だったのかもしれない。本気になったから今がある。

今の新チームは挫折をたくさん経験したはず。でもそこに悔しさがない。悔しさが続かない。「私は県14連覇したい!」「こうなりたい!」って思っていない。だから全く熱がない!しない(don’t)なのに、できない(can’t)って言い訳している。だから有言実行を全くしていない。

 <中略>

 このチームは個でも弱いのにチームにもなっていない。なろうとしていない。だから団体も勝てない。チーム北越は、私・先生・チーム二人三脚になって作り上げるものだってそろそろわかってほしい。自然にはわからない。作ろうと思って努力しなきゃ。明日は負けるもんか!ってくらいついてほしい。

 (3年 安藤 愛莉)

 安藤の言うように、一回突き放すことも必要で、自ら考えさせることも大切だが、まず考える工程での頭がないから私は教える選択をとった。

 頭で区別してその時に応じて適切なキーワードを言ってやればいつかはできるようになる。それを意思を持ってやるのは佐藤。頭を整理させて少しでも自分の苦手をカバーしてやる、できないところは自分で埋める。できなかったり、考えても無理なら即自らコミュへGo⇒。安藤が言っていたように、3年や先生が道筋を教えてできるようになっても1人ではできない。本番は自分とペアで考えなきゃだし、頭が1種類では戦えない。もっと練習でやっている最中に考えて取り組まないと。「忘れました」「意識してなかった」って言ってこの冬が終わっちゃうともったいない。

 今日で伝わったかわからないけども、もう1回自分の課題に対しての明確化のやり方などを教えた。これでやってみてまた新しく自分なりにやっていけばいいけど、キーワードを言わなかったり、自らやろうとしないなら次は突き放す選択をとる。1回考えさせるという時間を与える。

(3年 田口 未晄)

 

北信越選抜大会  吉澤・須貝 ベスト16

  

春の息吹

 その後も3年生達はそれぞれの進路に旅立つまで指導をしてくれました。下級生に先輩の心を受け止める力が不足していたため行き違いもありましたし、下級生同士ですれ違いもありました。そのたびにミーティングをして気持ちを伝え合いました。SNSで簡単にメッセージを伝えることができる(?)時代ですが、顔を合わせて話をすること、相手の目を見て相手の言葉を心で受け取ること、自分の気持ちや考えを直接伝えることがどれだけ大切か、当たり前なのですけど選手も私も改めて実感しました。前後して、新1年生が練習に顔を出すようになりました。あらゆることがこれからですが、夢を持って北越に来てくれた8人と出会い、新2年生は先輩になる自覚,3年生は最上級生となる自覚が生まれ、少し大人になりました。学びを怠ってきたために勉強し直しになっている人もいますが、やはり人との関わりが人を成長させてくれるのだなあ、とこちらも明るい気持ちになります。3年生の指導がいかに愛に満ちていたものであったかをこれから本当に理解していくと信じます。

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 今日は放課後ミーティングをして本当によかったと思った。ミーティングをしてみんな立ち上がろうとするのがわかった。今私達は茉子先輩をまた1人にさせてしまっている。自分もネガティブになった時、もう何も考えられなかったし、「もうだめだ、だめだ」と落ちてしまっていた。でもそこで救ってくれたのはチームのみんなだ。私は思った。1人じゃないって最強だって。ここを乗り越えたら自分は変われると!全員でまたあのコートに立ち、先輩達のようにガッツポーズで気魄に満ちたチームなりたい!そして感動を生みたい。これからは私達の新チーム!私には夢がある。それを叶えるために北越に来た。その夢絶対叶える!

(新2年 佐藤 鈴愛)

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 そしてあっと言う間に三送会、3年生を送り出す日が来ました。下級生は精一杯の感謝の気持ちを、3年生は関わってくれた全ての人への感謝、後輩へのエールを伝えました。津野先生作のDream Factory は今回は1時間30分を超える超大作。6人のチーム北越でのスタートからのドラマが描かれました。卒業おめでとう。そしてありがとう。

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 凛先輩が来てくれた。今日で本当に最後と言っていた。先生に伝えてもらったとおり、凛先輩が来てくれて私のスキルを一緒に取り戻そうとしてくれたこと、一生忘れない。久しぶりの登校で、友達と会って遊びたかったけど来てくれたのかもしれない。これが愛なのかな、と感じる。私が全力で戦いきることが先輩達への恩返しになる。 

川沿いを走り、もう凧合戦の準備がありました。6月の話なのに今からもう準備をしている。時が進むのは本当にあっという間なんだと実感した。

(新3年 吉澤 茉子)

津野先生ご退職

 3月21日は終業式、離任式でした。ご存じかと思いますが、津野先生が定年退職を迎えられました。自分が咲かせたい花を咲かせるために一瞬一瞬命を燃やしていくことの大切さを生徒達に静かに熱く伝えてくださいました。

 4月から津野先生は北越高校の監督・部活動指導員・非常勤講師(順番逆?)です。前回のブログでの話と少し違う!?と思われるかもしれませんが、あしからず、です。

このDREAM FACTORYにまた津野先生が登場する日もある予定です。(注:未了解事項)

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 これからもチーム北越をよろしくお願い申しあげます。

 

北越高等学校 女子ソフトテニス部

       顧問  栁 直子

 

 

 

 

 

 

 

 

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