HOKUETSU Spirits 2025 ~もえたぎれ~
県総体団体 2年振りの優勝!!
【団体戦】
1位 北越高校
2位 巻高校
3位 新潟産業大学付属高校、中越高校
【個人戦】
1位 高橋 憐依・高澤 颯
2位 早川 寛康・髙橋 奈々輝
5位 高橋 泰斗・山澤 隆人(以上インターハイ出場)
7位 相澤 郁未・新海 一維
ベスト16 加藤 玲音斗・伊藤 智悠(以上、北信越大会出場)
今年も、この季節がやってきました。
ほとんどすべての高校生アスリートにとって、集大成となる県総体。多くの3年生がこの大会で引退を迎えます。実力だけではない「何か」が勝敗を大きく左右するこの県総体で、北越は念願の団体優勝を勝ち取ることができました。
4月に行われたハイスクールジャパンカップ県予選では、チームをひとつにすることができず、思うような結果を得ることはできませんでした。多くの選手が「このままでは県総体を戦えない」という危機感を持ちました。
そこから徐々に行動が変わる選手が増えてきました。その過程での軋轢もおきましたが、その痛みも超えて強くなっていきました。
5月の連休には合宿を行い、行動の改善、思考の変革を第一目標に徹底的に取り組みました。その成果が地区大会では見られ、ハイジャパ予選で上位に進出した選手たちに勝ちきることができました。
しかし、テスト期間に入り練習時間が短くなると、またぬるい空気がチームにまとわりつき、熱が冷めてしまいそうになりました。そのたびに指摘をし、軌道修正をかけるという繰り返しで、本気の集団になりきることができず、不安を拭いさることができませんでした。
県総体まで10日を切ったころから、2年生の佐々木が中心となり、チームメイトの思い、行動を変えるために一人一人と向き合い、気持ちを伝えるという行動を取り始めました。
自分は実力で練習のときから貢献できることは少なかったからチームを1つにすることだけを考えてやってきた。まずは去年の悔しさを知らない1年生たちにどんな気持ちで県総体にのぞんでほしいかを話した。この大会は実力だけじゃ勝ちきれない。チームの団結力、雰囲気、気持ちで大きく結果が左右されることも知っていたからこそ、北越の1人1人が自覚をもっていけるようなチーム作りをしていった。仲間と向き合って気持ちを言い合うって正直難しくて、これでいいのかと思うことも多かったけど、それでも動かなかったり、疲れているからと手を抜いたり、声をまったく出さなかったりと前までの悪いチームから日に日に良くなっていることは感じていたので、本当によかったと思う。
大会当日では、まず自分から動かないという人が1人もいなかった。応援しているときも全員が全力で声を出していたし、いろんな人たちが応援に駆けつけてくれた。点をとったら全員で喜んで、失点したら「大丈夫!まだいけるぞ!」と声をかけ合って他の学校も圧倒することができたと思うし、今までで1番チームとしてよかった瞬間だったと思う。「応援」という立場でも試合に出て直接戦えなくても、みんなが主役になってもえたぎって勝つサポートをすることができて、優勝することができてよかった。でもまだここはゴールじゃない。次は北信越、そして全国。今日の北越の勝利を忘れず、でも満足しないでまた新しくスタートして、さらに今の自分、チームをよりよくしていく。そして、このチームでいれる時間、3年生がまだ残っている時間を大切にしていってこれからの活動に取り組んでいく。本当に優勝できてよかった!!(佐々木 凛)
また、この県総体に対して誰よりも熱い思いで臨んだ3年の相澤が、後輩の思いも行動も変えていきました。そして、県総体では誰もが感動するような、最高のプレーで戦いきりました。
目指していたものを達成できた。本当に嬉しかった。ハイジャパが終わってからこの日まで死に物狂いで頑張ってきた。個人戦は中越を圧倒したあと、産大附属にファイナル4-6から逆転勝利。リーグ戦では巻に2-4だったが、ベストを尽くせた。最後の中越戦は「もう失うものはなにもない」と思い、新海と楽しく試合をして4-0。今、これまでの努力が報われたとはじめて思った。1、2年のときなんか北信越にすらいけてないし、競えるけど勝てない試合が多かった。でもこの県総体で勝てたのは自分の今までの努力、そしてそれに協力してくれたチームのみんな、先生、OBのみなさんのおかげだと思う。本当にありがとうございました。
個人戦では北信越、団体では北信越とインターハイ。北信越個人戦ではもっと強くなりベスト4に入る。団体は優勝する。そしてインハイ団体メンバーに入る。自分はこれから、これらを目標にする。
この県総体で両親に恩返しができた。そしてまた北信越、インターハイで恩返しがしたい。まだまだ強くなってみせる。この結果で満足しない。もっと質を高め、自分のレベルを上げる。謙虚に、さらなる高みへ。(相澤 郁未)
熱い思いを持つ選手たちの行動や言葉によって、徐々にチームの鼓動が強く、はやくなっていきました。選手それぞれの眼差しも変わってきました。ついにチームのベクトルが揃いました。
迎えた県総体。鍵になったのは早川・髙橋奈、髙橋泰・山澤、相澤・新海の3ペアでした。初日の個人戦1日目には早川・髙橋が準々決勝で巻高校の2番手にハイジャパのリベンジを達成してベスト4に進出。髙橋・山澤は産大附属のエースにファイナル勝ち。ハイジャパ予選を優勝した巻高校のエースペアにはファイナルデュースまで競り、マッチポイントを握るところまで追い詰めました。相澤・新海は中越、産大附属の団体メンバーに勝利してベスト8に入ります。
そして2日目。早川・髙橋は準決勝で巻のエースを相手に持ちうる武器を最大限に駆使して、G4−1。今まで超えられなかった壁をついに超えることに成功しました。髙橋・山澤は決定リーグで巻の2番手に勝利。相澤・新海も中越のエースにG4−0。最終日の団体で、準決勝、決勝で戦うことが想定される中越、産大附属、巻を相手にこの3ペアが勝ちきってくれたおかげで、チームとしてのボルテージはこれ以上ないところまで上がりました。
今日、壁を越えて2位になれたことはよかった。それは今日までで切り替えて明日、一からチームみんなで戦う。しっかり自分たちから試合を動かすテニスをして、受けないで向かっていく。プレーもそうだけど、メンタル面でも負けない。熱い気持ちはもつけど、プレーは冷静に、1本1本じっくりやっていく。ビビったりアツくなりすぎても今までいいことは一つもなかったのはわかっているんだから、思い切ったプレー、割り切ったプレーをしていく。明日はチーム全員で、中越、巻、産附に勝つ。自分、仲間を信じる。(髙橋 奈々輝)
そして、このチームのエースとして北越を常に支え続けた高橋・高澤ペアは、準決勝までの6試合を失ゲーム0で圧倒、早川・髙橋との同校決勝でもG4−1。他を寄せ付けない完璧な戦いで、史上初の同一ペア3連覇を達成しました。
そして最終日。昨年のインターハイから、この日の勝利を目指してきました。この日を笑顔で終えるために、多くの壁を超えてきました。緊張感のある場面もありましたが、準決勝まで落ち着いたプレーを徹底しました。北越の目指す理想のテニスを追求して戦いました。
迎えた決勝。やはり相手は巻高校でした。地区大会では薄氷の勝利でしたし、巻高校と産大附属の準決勝は3番勝負をファイナルで乗り切ってきて勢いに乗っています。それにおされないよう、決して受けず、向かっていくテニス、挑むテニスで戦いました。一進一退の攻防が続きましたが、最後まで熱い気持ちで仲間を支え、冷静な思考で戦い続けた北越が相手を上回りました。
団体優勝することができた。まずは一緒に戦ってくれたみんなに感謝しかない。自分は昨年決勝で何もできなくて負けて、それを1年間忘れずに今年の県総体に臨んだ。それはみんなも一緒だったからみんなで最後まで向かっていくテニスができた。決勝に入る前も、試合中も、急遽メンバーに入った相澤さんが声をかけてくれた。みんなのために最後まで行動してくれた3年生を見て、勝たなきゃいけないなと思って、やりきることができた。本当によかった。これから北信越、インターハイとまだ3年生と一緒に戦えるんだから、ここで満足せずに北信越、インターハイでいい結果、いいプレーをして、応援してくれた保護者、チームのみんな、一緒に戦ってくれた中井先生、伊比さん、寺尾先生に恩を返す。(髙橋 奈々輝)
この3日間で3年間頑張ってきてよかったと思える日になった。まずは個人戦、1日目から同校対決でインハイ決め。毎日アップを一緒にしている相澤との試合だった。いつもは仲間なのにこの日に限ってライバルってことがすごく辛かったし、一緒に個人戦でインハイに行きたかった。すごく辛かったけど、自分たちのプレーで勝つことができた。齋藤は2回戦で負けてしまって、その日の夜はすごく落ち込んでいた。団体で自分が勝って絶対に優勝しないとだと強く感じた。
2日目の準決勝でしっかりと戦いきって勝ち、決勝では後輩との同校対決で、自分たちとの差を見せつけることができたと思う。だけど自分たちの甘い部分がでてしまったり、後悔の残るプレーもあったので、直していきたい。
3日目の団体戦では自分の調子があまりよくなかった。どちらかというと自分との戦いに負けていた。だけど他のペアの調子がよくて今日このチームなら、どんな状況でも勝ってくれるんじゃないかと信じることができたし、負ける気がしなかった。準決勝は去年負けた中越とのリベンジ戦。1番に早川・山澤ペアがいい流れで勝ってきて、自分的にはすごく助かった。試合の内容としてはストロークは絶望。だけど奈々輝がチャンスを決めきってくれたり、ミスなくやってくれたからすごく心強かった。決勝では3年間ライバルとして戦ってきた巻の大将との試合だった。この試合でもストロークやサーブレシーブの精度は低く、G2-0からG2-2まで追いつかれてしまった。でも奈々輝が強気でいてくれたからこそG2-2からちゃんと打ち込めたし、今年は引っ張りで勝負すると決めていて、最終ゲームの大事な場面で相手前衛を抜くことができたし、マッチポイントも引っ張りを打ち、試合を決められた。次の試合もしっかりと勝ってきてくれて感動した。泰斗は1年で大事な試合を背負ってすごく緊張したと思う。だけど勝ちきってくれたことに対してすごく嬉しかった。いいチームメイトをもったなと感じた。残りのインターハイまでの期間、悔いの残らないようにしたいし、全国ベスト8の壁を越える。自分に残された目標はひとつしかないから目標に向かって一直線で突き進んでもっと北越を強くする。もっと新潟を強くしていく。
OBやOG、保護者、その他関係者の応援の方々にはすごく勇気を頂いた3日間だったのですごく感謝しかないです。ありがとうございました。(高橋 憐依)
高校最後の県総体で、団体優勝することができてよかった。とても嬉しかった。目標であるインターハイに出場することができたのでよかった。これからは山口インターハイでベスト8が目標だから、そこに向けて残り2か月を全力で取り組みたい。
自分たち3年が引退したあとの新チームは、今のところは正直言うと心配でしかない。これから引退するまでに技術を教えるのも大事だけど、人間を育てていきたい。
全国の舞台になると、もっとチームとしてのまとまりが強いところは多くある。尽誠や高商などに比べれば、このチームはまだまだなので、もっと1人1人がインハイベスト8の目標に向かっていく(齋藤 暖太)
去年のリベンジができた。相澤と齋藤を引退させずにインハイに連れていくことができた。これは1人1人がハイジャパ後に変われたからだと思う。今だから言えるけど、逆に県総体1か月前で危機感をもち、ミーティングを経てチームが短期集中で変わることができてよかったのかもしれないと感じた。
また、先生と話してペアを変える方針にしたことや、学法石川との練習試合の最後に泰斗とペアを組んでおいたこと、その1つ1つの選択が良い方向へつながった。
団体メンバー8人で必ずすべて2-0で勝ちきろうという意思が共有できていたし、加藤がメンバーから外れてしまったけど、最終日には気持ちを切り替えてくれて、チーム全員が同じ方向を向けていた。
去年を超えることができたが、次は一昨年を超えられるように。技術面でもチーム力も、もう一段階レベルアップさせて山口インターハイに行く!(高澤 颯)
この競技はよく、メンタルに左右されるスポーツだと言われます。今年のチームは優勝して当たり前だと周囲からは言われていました。選手たちにもその自覚があり、それが気のゆるみにつながったり逆にプレッシャーになったりしてしまいます。自分たちのペースで戦えているときは負けることはありませんが、序盤で相手にリードされたり、少しでも思うようにいかなくなると脆くなってしまいます。ハイジャパや地区大会、この県総体においても、その脆さによって自ら敗因をつくってしまう選手がいました。どれだけ冷静に、「今」やるべきことに集中できるか。まだまだ視野が狭く、メンタルに不安がある選手は多くいます。自分自身の弱さを受け入れて、そのうえで本物の強さを手に入れられるか。チームの目標を達成するには、彼らの更なる成長が必要です。
3日間に及ぶ大会期間では、多くの保護者の皆様や卒業生のみんなが応援に駆けつけてくれました。このために県外から帰省してくれた卒業生たちも大勢いてくれて、とても頼もしく思いましたし、卒業したあともチームを愛してくれていたことに感動しました。他にも、多くの方々からの激励と優勝後の祝福をいただき、大変感謝しています。そして、さらに強くなってインターハイを迎えなければならないという覚悟も生まれました。
これからも私たちは頑張ります。応援してくれた皆様の期待を力に、他校のライバルたちの悔しさも背負って、山口インターハイで最高のテニスをお観せすることを誓います。
ありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。