HOKUETSU Spirits 2024 ~最後の団体戦~
涙の県総体から2週間。
小坂井をキャプテンとしたこのチームの最後の戦い、北信越大会が行われました。
個人戦には5ペアが出場。昨年この大会を優勝し、今大会は第1シードとなった高橋・高澤ペアは力を発揮できず準々決勝で敗退しました。県総体を終え、エースとしての自覚、責任を背負ったようで、それがプレッシャーとなったように感じます。本調子とは程遠いテニスになりました。しかし、この北信越で自覚を持てたのは大切なことですし、彼らがもっと飛躍していくには必要なことだと感じます。このプレッシャーを乗り越えて、「本物の強さ」を身につけてほしいと思います。
1年生ペアの加藤・髙橋は初戦敗退。競った試合にはなりましたが、勝負どころでのミスが重なり、G2-4。この2人は素晴らしい技術をもっていますが、「戦う者」として足りないものがあるように感じます。なにが足りないのか、「自分」の本質を理解して、成長していかなければなりません。これを乗り越えて、ぜひ大きな選手に成長してほしいと思っています。
3年生ペアの野﨑・小坂井と水野・牛膓は2回戦負け。それぞれ1回戦を接戦の末に勝利しましたが、次戦のシードとの対戦では一歩届きませんでした。しかし、3年生としてチームを引っ張ってきた彼らは、最後まで果敢に戦いました。応援していたチームメイトに勇気と感動を与えてくれました。県総体が終わってから小坂井は、いつもノートの最後に「最後は野﨑と楽しむ」と書き続けていました。野﨑という相棒と、最後の戦いを全力で戦うために準備してきました。福井県金津高校のエースペアを相手に大接戦を演じてくれました。
そして早川・岩目地ペアはベスト16。初戦から緊迫した戦いでした。G2-3から追いついてファイナルゲーム。ファイナルゲームではP1-6の絶体絶命からの大逆転勝利。どんなに劣勢でも勝負を捨てず、土俵際で食いしばると3回戦は能登高校。ここは目一杯チャレンジをしてG4-0で圧倒します。4回戦は長野県1位のペアの対戦。ここもG2-3からなんとかファイナルに追いつきました。最後は届かず敗退しましたが、インターハイに向けての課題もみえ、収穫のある敗戦だったと思います。
そして団体戦。いよいよ、このチームの最後の団体戦が始まりました。1回戦は富山工業との対戦で、早川・岩目地、高橋・高澤、野﨑・小坂井が順当に勝ちきってくれました。
そして2回戦。相手は能登高校。前日の個人戦で優勝したペアと早川・岩目地との対戦は競りながらもゲームポイントを取りきれずG0-4。高橋・高澤は終始相手を圧倒しG4-0。最後は野﨑・小坂井の戦いです。1ポイント目から小坂井が果敢に攻めていきます。野﨑も冷静に、しかし大胆に配球していきます。しかし、相手の方が一枚も二枚も上手でした。徐々に相手との差がはっきりしていきました。完敗でした。
今日で引退をした。この3年間すごいキツかったし、辞めたいって思うこともいっぱいあった。キャプテンになって、プレッシャーに押しつぶされそうになったり、逃げ出したくなったことも何十回もあった。だけど、こんな自分でもみんながついてきてくれたし、全国選抜に出られたことがすごくうれしかった。
自分は中学時代は地区止まり、県に出られたらラッキーだなくらいだったのに、今では全国で勝ちたいという気持ちになってた。今まであんまり成長したなって感じなかったけど、ゆっくり考えてみればめちゃめちゃ成長してるなって思った。
3年間支えてくれた家族、一緒に戦ってくれた仲間たち。技術だったり人として成長させてくれた寺尾先生、木戸先生、コーチの方々、本当にありがとうございました。これから新チームに向けて助けていきます。よろしくお願いします。(小坂井天詩)
自分の高校最後の大会が終わった。振り返ってみると、とても濃い3年間で、ダメダメな状態で入って、岡畑さん、越前さん(令和4年度卒業生)、松沢さん(令和5年度卒業生)など、いろんな先輩に教えてもらって、やっと結果が出たのが2年の秋地区。ここまでもう1年半過ぎている。結果が無かったときは、本当にキツくて、辞めたいと何度も思って、でも周りの仲間を見てると辞めたくない、また頑張ろうと思えた。
結果が出て、やれると思ったら次は県新人初戦敗退。一番最悪な瞬間だった。なんとか這い上がって県インドアベスト4。北信越選抜団体3位。全国私学。全国選抜。
これでもかって思うほどたくさんの経験をさせてもらった。最後は県ベスト16で終わってしまったが、ヘボだった中学時代から思えば、成長できたと思う。
いろんなところに連れていってもらった。四国、北海道、東京、愛知、大阪、最後は九州。親には感謝しかない。
次は自分のためのテニスではなく、仲間に恩返しのつもりでテニスコートに入りたい。後輩を成長させて、自分も人として成長できたら、と思う。(牛膓友志)
今回は岩目地以外の3年生が最後だった。3年生みんな笑顔で楽しそうで良かったなと思う。最後だということもあり、緊張していたと思うけど、今までしてきたこととかも出してできていたのかなと思う。
早川くん、颯くん、憐依くんには1年から大役を任せてしまって本当に申し訳ないと思っていたが、3年生が最後だというとても緊張する場面で、やるべきことをきっちりしていてすごいなと思った。今では3人にとても感謝している。
これからの1ヶ月は切り替えて後輩たちに教えたり、自分の考えを伝えたりする期間に入る。マネージャー2人にも、自分と同じように強制するわけではないが、ただ仕事をこなすだけではなく、みんなのために自分が今できることは何かを常に考えて行動ができるようになってほしいなと思う。マネージャーミーティングで伝えたけど、具体的にどんなことをすればいいのかなど、自分の経験を参考にして教えてあげたい。そして、あと残り1ヶ月ほどしかないので、1日1日を大切に、部員とたくさんコミュニケーションをとって笑って終わりたいです。
最後に早川・岩目地、高橋・高澤がインターハイで良い結果が出せるように支えてあげるのが、マネージャーとしての最後の役目だと思うので、しっかりとやり遂げたい。(亀井美良)
県総体が終わり、チームは代替わりを進めています。2年生の相澤、齋藤はチームを強くするために、奮闘しています。自分の練習そっちのけで後輩たちに指導しています。
自分と齋藤中心でチームをつくっていこうと思う。まず1年生の行動の改善をしないといけない。1年生の行動を変えるために、まず早川、加藤、髙橋を重点的に変えないといけない。
3人は、まず自己中にならないこと。3人はこれから新チームで活躍していく。それで「自分が」となってしまってはいけない。チーム全体で強くならないといけない。そのため、技術を教え合ったりしていく。この3人を起点にチームが良くなってくれたら良いと思う。
そのため自分は、たくさん注意、助言をしていって、手本にならないといけない。注意をしていって、みんなにうざがられるかもしれない。それでも、チームのために、自分が汚れ役にならないといけない。
3年生が安心して引退できるよう、3年生からもらったものを1年生に教えていく。(相澤郁未)
自分は、自分からコミュニケーションをとったり、思ったことを言うのが苦手。昨日も相澤に全部任せてしまった。周りをみて行動していても、それを実行しなきゃ意味がない。
自分は、これからチームを引っ張る人間として、苦手を苦手なままにしていてはいけない。苦手を克服しないと、チームを引っ張る人間になれないと思う。もっと変わりたい。
自分の弱さと向き合っていく。人に伝えるときに、本気で思ったことを伝える。
今日で北信越が終わった。これからはインターハイに向けて練習する。それと同時に自分たち1、2年は、3年生からいろいろなものを受け取らないといけない。しっかり自分たち2年が、このチームをつくって、最後に3年生を送ってあげたい。(齋藤暖太)
インターハイを控える高澤、高橋に代わり、相澤と齋藤はチーム作りの核を担っています。この2人は1年間、チームを支えてきました。昨年のインターハイから全国選抜までの道のりを間近で経験しました。これらの経験は2人を大きく成長させました。技術はもちろん伸びましたが、それ以上に人として大きく成長してきました。
この2人の自覚、情熱が新チームの燃料となるでしょう。さぁ、新たな出発です。