2017年9月 7日 (木)

スタートライン

平成29年度全国高等学校総合体育大会
@山形市総合スポーツセンター(8月11日~12日)

個人(塚本 実夢)
種目別フープ 10.950(第20位)
種目別リボン 9.550(第26位)
個人総合 20.500(第24位)

団体フープ5(金澤,岡田,塚本,登坂,平尾)
第13位 得点 14.950(D:9.2,E:5.750)


演技が終わり,観客席に戻ろうと,地下の廊下を岡本先生と一緒にとぼとぼ歩きます。
ベストな演技ができなかった。わたしたちはこんなもんじゃない。
あんなに通し込みをして,シュミレーション練習をして・・・
終わったことをひとつひとつ振り返りながら,ふと通った速報掲示板。この掲示板には,現段階での上位20チームの点数が貼り出されます。
今の1位はどこだろう,上位チームの様子はどうだろう,自分たちとどれだけの差があるのだろう・・・目をやったその先には

「14 北越」

(ん?北越?あれ,うちは試技順遅かったよな(試技順が20番以内であれば,直後の掲示板にはのることができる)。14.950だって。そんな点数出るはずない・・?)
溝越「先生,うちがいるよ」
岡本「え,ちがうよ,北海の間違いだよ」
(やっぱり見間違いかな・・)
溝越「ちがうよ,それより前」
岡本・溝越「うわー・・・・・」
岡本「・・・・・あとひとつだったね」
しばらく呆然と眺めて,やっと13位の緑ヶ丘高校さんと得点が同点であること,実施の点数ではトップ10に入っていることなどがわかり始めました。
奇跡の目標達成です。

その10日前,第2アリーナの入り口に貼り出された紙には,今回の目標が書いてありました。
「インターハイの目標は?」「今回はどこまでいけそう?」応援してくださる方々にそう聞かれるたび,「13位が目標です。」と答えました。
「なんで13位??」聞いた方も,貼り紙を見た方も,みなさん不思議に思ったことでしょう。

さらに遡ること1ヵ月半。北信越大会で不甲斐ない演技をして,次は絶対!と決意を新たにしたころ。
何を目指そうか?
これからの練習で,リアルに届く場所。達成することを最重要視したとき,思い浮かんだのは「15点を出す」ことでした。
15点を出したら,昨年までのインターハイの結果を参考にすると,13位になれる。
このことを,いつ生徒たちと共有しようか,そう思いながら開いたキャプテン塚本のノートに書かれていたのは,

「インターハイ個人20位
インターハイ団体13位」

奇跡はここから始まっていたのかもしれません。

新体操の団体競技は,本番で奇跡のプレーを”やってはいけない”というところが,ほかの競技と大きく違うところだと感じます。
大会当日,なぜかいつもはできないパフォーマンスができる,ということが,高校生では特によくあると思うのですが,新体操団体では,誰かがいつもより足が上がったり,いつもより表現力豊かに演技すると,それは同時性に欠けることになったり,連係で思いもよらない失敗をしたり,ポジティブに点数につながらないのです。
大きな舞台にどんなにテンションが上がろうが,気合いが入ろうが,緊張しようが,粛々と,練習と同じことを2分30秒やりきらなければならない。
また,練習で15点取れる演技ができなければ,本番を迎える前にあきらめざるをえない,とも言えます。

目標達成のために彼女たちがやらなければならないことが大きく分けて2つ。

練習で15点の演技をすること。
練習でできたことを,本番でもできるチームになること。

今までと同じ練習をしていては15点にはとどきません。
正しい投げ方,受け方,体の動かし方がいつもできること,また,小さなミスをミスに見せない対処をすることが必要です。
通し込みをしようか・・・そう思っているとき,2つ目の奇跡がおきました。
「通し込みがしたいです。」選手たちのほうから提案してきました。本当に驚きました。
限られた時間の中で,10~15本,毎日毎日ひたすら2分30秒を繰り返します。だらだらやっても疲れるだけなので,北信越前のような練習にはなりませんでしたが,1,2本しかノー落下が出ないことが続きました。
7月の終わりから始めた合宿では,さらに本数を増やしました。15点の1本が出るようになったのはこのころです。
それゆえに,本気を出せばできそうな気がして,甘い行動が増えてきました。
故障を抱えているメンバーがいることもあり,ちょっと休もう,この1本手を抜いても,次本気出せばできる,今この投げをがんばらなくても本気出せばできる。
無意識にそういう通しをすることがありました。
練習でできることを本番で出すということは,こういう甘え心が出ないようにする,ということです。
頭ではわかっていることを再度意思統一したとき,あの貼り紙が貼られました。
妥協しそうになる自分たちを奮い立たせるために。

山形に入ってからは,今思い返せば,ノー落下を普通に出せるようになっていました。会場練習3日目ともなると,もう第2アリーナと変わらない雰囲気で練習できていました。
もう課題の1つはクリアしています。あとは,練習でできることを本番でできるか・・・
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今回の点数は,若さゆえの勢いや,私たちの力以外のものが味方した結果が大きいと思っています。
練習でできることを本番でできるチームには,まだなっていない。
しかし,目標を「達成する」ことが,どれだけ自分たちの力になるか,彼女たちは実感しました。
達成すると決めて,それに向かっていけば,自分たちだってできる。
まだ1年生です。この経験の上に,まだまだたくさんのものを積み上げていくことになります。
その高い場所から見えるものは,今の彼女たちには想像もできないくらい美しいものになる。
次の舞台は秋の地区大会です。
新潟県の皆さんに,成長した姿が見せられるよう,明確な目標を持って挑みます。
応援よろしくお願いいたします。
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2017年7月21日 (金)

理想と現実

北信越高等学校体育大会(6月17・18日)
@新湊アイシン軽金属スポーツセンター

個人(塚本実夢)
種目別フープ 10.600
種目別リボン 9.900
個人総合 20.500(9位)

団体(塚本,岡田,金澤,登坂,平尾)
得点 13.600(D:8.300,E:5.300)(第5位)
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演技が終わって脳裏に浮かんだのは,それまでの練習でした。
練習でできないことは,試合でもできない。
こんな当たり前のことを,身をもって経験した大会でした。


県総体でインターハイの切符を獲得し,次は北信越大会で選抜の切符を!と練習を重ねた半月。
北信越大会は,インターハイでも上位に入る高校と「同じ目」で評価を受けられる大会です。
限りなくベストに近い演技をして,今のベストが全国でどのくらいの位置にあるのかを見ることも目的でした。

しかしそれとは程遠い大会となってしまいました。

(金澤のノートより抜粋)
今回の大会では,守りに入ってしまった部分やいつもは安定している所でもミスが出てしまった。
県大会が終わってから
(演技中の無駄な)移動が無くなるように練習してきて,前よりもそれができるようになっていたけど本番では全くそれができていなかった。
原因は,投げる時や取る時にすごく怖がっていたからだと思う。
次の大会でそれが少しでもなくなるためには,練習で不安を残したままにしないで,やり切って終わらせられるようにすることが大切だと思う。
次の通しでやればいいとか明日やればいいとかそうやって次があると思わないで,その瞬間に全力を尽くすことが自分たちには足りなかったと振り返って感じた。


演技前半3分の1をノーミスにするという具体的な目標を立てて,その部分の練習を繰り返し行う中で,たしかにチーム内には,金澤が感じているような空気が流れていました。繰り返し行う練習ではポロポロミスをするのに,通しになると何となくそれなりにできてしまってできた気になり,なかなか完成度が「上がって」いきません。ノートにも「~できなかったから明日は~する。」「~と言われたから,次は意識する。」こんな言葉たちが並ぶわりに,練習が変わっていきませんでした。「次こそは,明日こそは」という思いは「次がある,明日がある」という甘さに変わりやすい。そういう練習をしていては、本番フロア2分30秒一発勝負で勝つことはできません。

トップの団体の人たちは,体が汚い瞬間がなくて,何をしても美しかったと思う。演技に無駄がなかったし,流れがとてもよかった。アップの時から自分たちとは全然違って,体は引き上がっているし,かかとはとても高いし,細かいところまで意識されていた。全国で戦っていくには,そこまでできないといけないと改めて感じさせられた。アップの時から全員がもっと身体の美しさを意識してやることを徹底していく。そのためにアップ中も思ったことを伝えていくことが大切だと思う。
自分たちのチームは,まだ思ったことを言えていなくて,チーム力が低いと思う。思ったことが言えていないのは,信頼関係が築けていなくて,雰囲気が壊れてしまうとかいやだと思われたくないとかまだそこを気にしてしまっているのが原因だと思う。
それをなくすには,受けとる人の顔とか言う人の顔とか言い方とかそういう所に気を遣っていくことが大切で,言いたいことだけを明確に伝えるようにしていきます。



金澤を中心に、やっと少しずつチームが変わり始めました。勝負のインターハイまで、あと少しです。
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2017年6月 5日 (月)

強くなる途中

新潟県高等学校総合体育大会(5月28日)@西総合スポーツセンター

団体フープ5(塚本,岡田,金澤,登坂,平尾)
第1位 得点 13.700(D:9.1,E:4.6)

試技順は3番。オープン参加の2・3年生チームが、ミスもありながらはじめから最後までとてもいい表情で演技をした後。ライバルの東京学館が、崩れながらもなんとか10点台を出してきたその後。

「春」にも書いた通り、国体予選で負けを経験した1年生団体は、チームとして苦しんでいる真っ只中でした。国体予選での悔しさや、インターハイへの思いは全員共通なのに、その意思を行動に移すことができる選手とできない選手、できる日とできない日、それぞれの弱い部分やわがままな部分が表面化してきて、理想の演技に近づけない毎日。仲間の甘さに気付いたり指摘をし合うことは「友達」になったばかりの彼女たちには難しく、ただチームの空気がよくなるように、声を出し、表情をよくしようと頑張りますが、苦しくなってくると我慢できない。
それでも、長野合宿やユースチャンピオンシップ期間に、全国のトップレベルに触れたり、自分たちだけで練習を組み立てたりする中で少しずつ行動が変わっていきました。具体的な行動目標をノートに書いてくる選手もでてきました。そんな中で迎えた5月28日でした。

競技直前の公式練習、最後のメインフロアでの試技でも、ノーミスが出ません。そこからチームは、残りの2分半をはじめの3分の1の確認に使いました。


はじめの連携から4本投げが綺麗に広がり、流れに乗ります。シカジャンプでの足投げはフープの角度が悪く、手で受けることになりましたが、いい判断でした。1つ目の交換〜ジュッテジャンプ〜2つ目の交換はミスなく続き、次の転がしの連携は少し守りに入ったのか転がすことができず、しかし連係は成立。前半は落下なく後半に入りました。しかし、後半のはじめの連係でミスが出ます。フープの受け渡しが崩れたのをきっかけに、リフトが綺麗に上がらず、落ちずに着地したのは幸いでしたが、連係は不成立。そのあとは交換と連係が続きますが、崩れても落下だけはせずに、フィニッシュ。

耐えた、という演技でした。直前まで、不安になる練習をしてしまい、その部分で落下や大きなミスが出てもおかしくない状況でしたが、「声を掛け合って安心」できたようでした。インターハイへの思いが全員共通だったおかげなのだと思います。
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ここがゴールじゃないことは、選手たちも感じていることです。意思を行動に移せないことには、チームとして苦しい今の状況は変わりません。まだまだ成長の途中。どれだけジャンプアップできるかは毎日の練習にかかっています。

今大会に限らず、先の国体予選でも、HokuetsuRGはとても暖かい応援に恵まれて、本当に幸せです。「絶対できるよ!がんば!」新体操の応援ではよく聞くフレーズですが、HokuetsuRGへのそれは、暖かさが違います。毎回涙が出そうになるくらい心がこもっていて、ものすごい力をもらえます。この応援に報いることができるよう、頑張ります。これからもよろしくお願い致します。
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2017年6月 1日 (木)

努力に勝るものはない。

新潟県高等学校総合体育大会(5月28日)@西総合スポーツセンター

個人
種目別フープ 第2位 塚本実夢 10.150
種目別リボン 第1位 塚本実夢 9.350
       第2位 平尾優林 8.050
個人総合   第1位 塚本実夢 19.500
       第4位 登坂美玲 17.100



練習の虫。いや,練習の妖精??

今回,個人でのインターハイ出場を決めた塚本は,とても小さくて華奢な選手です。
彼女の特徴は,観客を引き込むダイナミックで表情豊かな演技。身のこなしも上手く,多少のズレをミスにしない対応力もあります。
・・・と書くと,素質をもったすごい選手のようですが,彼女がすごいことといえば,誰よりも練習をすること。

全体の練習が終わった後,塚本の曲が流れ始めます。
さっきまで団体の通しをガンガンやっていた体で,その日納得のいかなかった個人の練習をひたすら繰り返します。細い体のどこからそのエネルギーが湧いてくるのか不思議なくらい。
同じ技を何度も何度も・・・できなくて悔しくて泣きながら動き続けることもありました。

彼女は,技術面で絶対的な武器をもっていません。ダイナミックさとは反対に,手先つま先の美しさに欠ける部分もあります。

でも,勝ちたい。
上手になりたい。
そのためなら,いくらでも努力する。
いよいよ初めてのインターハイ出場にチャレンジです。

競技は,フープからのスタート。塚本の試技順は4番です。
フープは,大好きな「Kooza Dance」にのせて,彼女の持ち味であるスピード感あふれる構成になっています。
しかし,直前の試技会ではミスを連発。ひとりで残ってひたすら確認した後,最後の最後にひとりで試技をして,ノー落下をやっと出した状態でした。
本番は,落下が2本。でも直前までできなくて苦しんだ最後のDELを成功させ,まずまずの演技。
10点には乗ったけれど,フープ終了時点でトップと1.1点差の2位。3位の選手とは0.35点の差しかなく,リボンでいい演技をしても,勝負はわからないという状況でした。しかも,1位の選手も3位の選手も,ジュニア時代は塚本より上位にいた選手たちです。
向こうだって,勝ちたい気持ちは同じ。

公式練習では,肩に力が入りすぎていたのか,難度がはまらず,リボンが絡み,なかなか調子に乗れません。
でも,それでもひたすら動き続けました。何度も何度も納得のいくまで,へこたれることなく,ネガティブになることなく,確認を続けました。

本番,途中のリボンの絡まりや最後のさばきがうまくいっていないことをチャラにするような,迫真の表情で演技を終えました。

メインフロアをでて,彼女が真っ先にやったのは,
ミスした部分の確認でした。
試合直後であっても,やりきって終わる。塚本は,その姿勢を貫きました。


新体操は,才能やもって生まれた資質がなければ,勝負していくのが難しい競技です。もちろん努力は必要だけど,「天才たち」に有利な競技といっても言い過ぎではないでしょう。

しかし,塚本は決して天才ではありません。
でも,たくさんのものを自分と関わる全ての物・人から吸収して,どんどん上手くなっています。


『努力に勝るものはない。』

大会のあと,この言葉をノートに記した彼女が,
インターハイでさらに花開くよう,ともに努力を重ねたいと思います。

2017年5月26日 (金)

春季地区大会(4月29日)@北越高等学校

団体フープ5(塚本,登坂,岡田,金澤,平尾)
第1位 得点 13.950(D:8.60,E:5.35)

個人種目別フープ
第1位 塚本実夢 11.750

個人種目別リボン
第2位 塚本実夢 9.950

個人総合
第1位 塚本実夢
第5位 平尾優林

国体予選・県民大会(5月3日)@西総合スポーツセンター

国体予選結果
フープ(金澤)6.250
ボール(登坂)9.800
クラブ(平尾)9.550
リボン(塚本)9.850
団体フープ5(金澤,登坂,平尾,塚本,岡田)
得点 13.400(D:8.300,E:5.100)

県民大会結果
シニア団体フープ5(小野,丸山,中村(未),宮嶋,中村(和))
得点 11.550(D:7.000,E:4.550)


今年度のHokuetsuRG新入生は6人。県内の各クラブチームでトップを走ってきたメンバーが勢揃いしました。
ジュニア時代から,顔も実力もよく知った仲です。
今度は同じ部活の仲間として,
毎日一緒に練習し,団体を組み,周りの環境はすべて変わった中でむかえた初めてのシニアの大会でした。
当日も,それまでの練習も,クラブチームで培ったリーダーシップをそれぞれが発揮してくれました。その勢いで,わずか0.05差の団体勝利を勝ち取りました。
しかし,続く国体予選では,国体をとるための準備をしてきたライバルに歯が立ちませんでした。技術的にも精神的にも「個の差」は大きく,また,地区大会を経た団体演技にも,ほころびが見えました。

しかしこの"ほころび"が1年生団体をひとつ上のステップに押し上げます。
それまでの1年生団体はライバルクラブのトップ選手が集まった"ドリームチーム的な"雰囲気で,新鮮で勢いがありました。

でも負けた。

国体予選後の選手たちのなんとも言いようのない顔は,忘れることができません。
それからは,GWに行った長野合宿,日々の練習の中で,チームの苦しむ姿が増えたように思います。

上手くなりたい,強くなりたい,勝ちたい,みんなそう思いはするけれど,一方で,
学校生活や部活そのものに慣れてきたことで,甘えや惰性が生まれ,いい練習ができない,ノー落下が出ない。

団体競技は,ひとりが難度(技)をミスしただけで全員ができなかったのと同じ判断をされる,ひとりの動きのズレが大きな減点につながる,「個」の責任がとても大きな競技です。そしてその「個」のレベルを上げるために必要なのが,チームです。選手の寄せ集めではない,ただのドリームチームではない,チームです。
ひとりひとりが,自分にも相手にも,責任をもちあう必要があります。
そういうチームになるためには・・・
たくさん考え,苦しみ,練習を積み重ねました。

リベンジの舞台は目の前にあります。
インターハイへの出場チーム・個人の決まる,5月28日。
全国の舞台で演技する権利を得られる,今年最後のチャンスです。
今できる最高の演技をするために,精一杯戦います。
応援よろしくお願いします。

2017年4月19日 (水)

試技会を行います

春の地区大会・国体予選に向けて、試技会を行います!!
是非さまざまな方々に応援に来て頂ければと思います。
観覧自由です。(保護者の方以外の撮影等はご遠慮ください。)

第1回:4月23日(日)15:00~
第2回:4月27日(木)18:00~

場所は北越高校第2アリーナです。

2017年3月28日 (火)

全国高等学校新体操選抜大会

3月20日~22日
会場:愛媛県総合運動公園体育館

結果 23位 点数 7.30
D(難度) 4.70
E(実施) 2.90
減点 0.30(手具の場外)

最初の連係は少しぎこちないかとも思えたけれど,ミスにつながるほどではなく,次の連係へ。
4本投げはきれいに分かれなかったけれど,それはいつも通り。何度も練習したとおり落ち着いて対処できていました。
シカジャンプの足投げはうまく飛んだけれど,その後のフープの受け渡しで落下。対処したひとりがスケールバランスができずにステップへ。
1つ目の交換は成功するも,続く2つ目の交換で投げが強くなり落下,場外。
そこから最後のななめの交換までは大きく崩れることなく「守った演技」が続き,2度目のななめの交換の受けでフープをはじいてしまい,落下。
最後の連係でフープを取りこぼしてフィニッシュ。

本番までの空気は,とてもよいものでした。
「練習時間が本当に少ないから,本気で大切にしよう。丁寧にやろう。」
キャプテンがかける言葉にうなづくみんなの表情もとてもよかった。自分たちのベストが出せるんじゃないか,その気持ちが油断に変わるとも思えないほど,準備ができていました。
しかしそれも,結果が出た今では,油断だったと言わざるを得ないのかもしれません。
今回の大会は,新ルールになって初めての国内公式試合でした。前日の個人競技では,1位の選手が18点台を出し,団体競技では1位2位のチームのD(難度)で10点満点が出るなど,しっかりしたものができれば,点数は出やすい状況に思えました。
しかし,7点台。
直前までいい準備ができたと思っていても,それは自分たちの価値観であって,全国で通用するものとは限りません。
この大会の反省ノートに,「変えなきゃいけない」と書いた選手がいます。
メンバー同士の関係,練習のやり方,目標・・・変えようとして変われたこともあるけれど,なにかちがったのでしょう。
技術的な差よりも,選手としての,人間としての未熟さを感じ取った言葉のように思います。
4月からは新入生が加わります。新・HokuetsuRGとして,今度は自分たちで選抜大会の切符を勝ち取って,この舞台に立ちます。
「この経験を無駄にしてほしくない」ずっと見ていてくれた卒業生のためにも,本気をやり直します。
最後になりますが,遠く愛媛県まで応援に駆けつけてくださった保護者の皆様,新潟から応援してくださった卒業生・たくさんの先生方にお礼申し上げます。
これからもよろしくお願いいたします。

2016年11月 9日 (水)

リスタート

新潟県高等学校秋季地区体育大会(10月30日)

個人種目別フープ
第3位 丸山愛香 9.450

個人種目別リボン
第3位 中村和紗 8.750

個人総合
第3位 中村和紗 17.650

団体
第1位 11.000 D 5.9/E 5.1

何点をとりたい,何位になりたい,そういうことが目標ではありませんでした。
まずは練習してきた自分の演技を披露すること,評価してもらうこと。
新チームになってはじめての公式試合でしたが,思うようにスタートを切れなかった選手が2名。

新体操は「美」を競うスポーツと言われます。
要は,「見た目」が大事。
体型によって,技の形や表現を正確に評価してもらえないことさえあります。
もちろん,細くないのに点数が出る選手もいますが,それにはそれをカバーするだけの
柔軟性や正確さがあるのです。

新チームの大きな課題のひとつが,この「見た目」です。

そのために,毎日の体重管理や栄養指導を行っています。
ふつうの女子高校生にとっては,つらいことかもしれません。
お菓子やジュースを我慢するのは当たり前だし,
ふつうの食事も,栄養バランスと自分の目標体重とを考えて摂らなければならない。
でも,
高校で新体操をがんばる,そして全国に行く,そこで結果を残したい!
北越のアスリートにとっては当たり前のこと。ふつうの女子高生のままでは,目標が叶うはずもありません。

今回は,個人種目出場に関してBMI値の条件を課し,残念ながらクリアできなかった選手が2名いました。
自己管理が甘いといってしまえば個人の責任。
それはそうだけど,
「チームの問題」として,
みんなが「自分の問題」として,
受け止めて課題解決していこう

そうしてこの大会後にまた,リスタートしました。

次なる大きな大会は,1月に行われる長野カップです。
2ヶ月でできることをやりきって,長野カップを迎えたいと思います。
引き続き,応援よろしくお願いします。

2016年10月28日 (金)

第1回部活動体験

10月22日(土)に中学生を対象に部活動体験を行いました。

HokuetsuRGは,3年生が引退して新チームになったばかりです。
まわりを見て行動することも,相手を気遣って声をかけることも,まだまだ自分たちではできていません。
3年生が引っ張ってくれていた,ということを強く実感していることでしょう。

ただ,過去を振り返っている場合ではありません。

今回参加してくれた中学生は,本当に一生懸命新体操を楽しんでいました。
見ている私たちが楽しくなってくるくらい!!
新しくできた団体演技を,一緒に練習して,もういつでもHokuetsuRGの一員になれそうです。

大切なことは一生懸命やること。

高校生からひとつでも多く学ぼうとする中学生に,たくさんの刺激を受けた3時間でした。
この中に,HokuetsuRGの一員になってくれる選手がいることを願って・・・
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2016年6月 6日 (月)

県総体ご報告。

はじめまして!北越高校新体操部です。
これから大会結果や近況報告をアップしていきたいと思います。
まずは先日行われました,新潟県高校総体のご報告です。

種目別 クラブ
第1位 小田鈴華
第4位 星名ちさと(以下表彰外)
第5位 阿部栞

種目別 リボン
第1位 小田鈴華
第4位 星名ちさと(以下表彰外)
第6位 入山若菜

個人総合
第1位 小田鈴華
第4位 星名ちさと
第5位 入山若奈
第6位 阿部栞

団体 第1位 得点12.500
Bチーム 得点10.400(オープン参加)

8月のインターハイに,団体と小田鈴華(個人)が新潟県代表として参加します。

3年生にとっては,最後の県内大会でした。
選手たちは,今までお世話になった,審判の先生方をはじめとするたくさんの皆様に感謝の気持ちをこめて,
また,自分自身の悔いが残らないように,精一杯華麗に大きく演技しようと臨みました。
ある選手は,クラブの演技でいつもやらない落下を連発したあと,リボンの演技で堂々のリベンジを果たしました。
ある選手は,小さな体から大きく音楽を鳴らして渾身の演技をして入賞を勝ち取りました。
ある選手は,公式練習までの小さく自信なさげな演技から,中学校でお世話になった先生に成長した自分を見てもらおうと,本番では大変身をしました。
その姿に,顧問でありながら,素直に感動し,頼もしく思いました。
団体の演技は,大きく崩れることがなかったとはいえ完成度はまだまだ。
しかし,全国行きのチケットを手にしたからには,責任をもって新潟県代表を務めなければなりません。
3月の全国選抜大会から
このままではいけない
全国に出て行く責任とプライドをもって練習しなければならない
そう思ってきました。
ここでもう一段ギアをいれなおして,団体メンバーだけでなく全員で,インターハイに向かっていきたいと思います。

また,県総体には,多くの中学生が応援にかけつけてくれて,選手たちは本当に力をもらったと思います。
最近は,団体の出場チームが本校1校だけですし,個人での出場選手も少なくさびしいですが,
高校生になっても新体操を続けたいと中学生が思えるように,高校生ががんばらなければならない!
高校の部活動として活動している私たちの背中を,中学生は見ています。選手たちには,そのことも考えてほしいと思っています。

長くなりましたが,県総体のご報告でした。
これからも,応援よろしくお願いいたします!