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2015年8月

2015年8月31日 (月)

HOKUETSU Spirits ~2015 夏の闘い~

3年生最後の夏は汗と涙と笑顔で!!


 7月28日から31日にかけて、奈良県にてインターハイが行われました。チーム北越からは阿部・星野ペアと波塚・田辺ペアの2ペアが出場しました。
 波塚・田辺ペアは2回戦からの出場となりました。緒戦は静岡県知徳高校のペアとの対戦でした。この試合は終始、波塚のストロークで主導権を握り、田辺のネットプレーでポイントを取るという、このペアの得意な形で危なげなく勝利しました。3回戦は群馬県前橋商業のペアでした。このペアは前・後衛ともに攻撃力があり、波塚のストロークだけで主導権を握ることができません。このような場面では前衛の力が非常に重要になってくるのですが、1年生の田辺には、まだ試合全体を把握する能力が身についていませんでした。一つ一つのポイントは競るのですが、勝負所で、得点をあげることができず、力の差を感じさせる敗戦となってしまいました。
 阿部・星野ペアも2回戦からの出場。昨年は3回戦で悔しいファイナル負けを喫していたので今年こそは、という思いをもって臨みました。この試合は危なげなく4-1で勝利。続く3回戦も4-1で勝利し、昨年の壁を越えます。そして個人戦初日の最終戦。相手は福岡県大牟田高校のペアでした。相手後衛は非常にフットワークがよく、どんなボールも取ってきます。なかなかポイントをとることができず、1ゲームを取られてしまいます。2ゲーム目も相手のペースでなかなかこちらの思うようなプレーができません。しかし、阿部・星野ペアはここで下を向いてしまうような選手ではありませんでした。次第に2人のスピード溢れるプレーで相手のミスが増えてきます。2ゲーム目を競った末に取ると、その後は2人の主導権でゲームを進め、結果は4-1。2日目にコマを進めました。
 5回戦の相手は鹿児島県鹿児島商業のペアでした。前日にこのペアの試合を見て「苦しいな。」と感じました。後衛のディフェンス、前衛のオフェンスのバランスがよく、簡単には崩れないな、と思ったのです。予想通りの接戦となりました。
 どのゲームもデュースが続き、リードしては追いつかれ、リードされたら追いつく、というまさにシーソーゲームでファイナルゲームに突入します。ここでもカウントは競りながら4-4。ここでこちらにミスがでてしまいました。阿部のロブが短く、相手のスマッシュが決まり4-5。次は星野のスマッシュがネットに引っかかり4-6。最後は相手のレシーブを返球することができず、悔しい5回戦敗退となりました。
 結果は残念でしたが、阿部、星野、波塚の3年生3名は、このインターハイを目指し本当に努力してきました。苦しいトレーニングからも逃げることなく立ち向かい、心も身体も成長させてきました。そして何よりテニスを愛し、純粋にテニスを楽しんでいました。これこそが北越スピリッツであり、これからも受け継がれていくものだと信じています。

017

 インターハイは終わりましたが、この4人には次の戦いが待っています。それは「国体」です。8月22日、23日には富山県で北信越国体(通称「ミニ国体」)が行われました。上位2県が北信越の代表としてわかやま国体(通称「本国体」)に出場することができます。チーム編成はこの4人に燕中等の廣川君を加えた5名。さらに、本校からは2年の樋口誠也が帯同選手としてチームのサポートをするために加わりました。インターハイが終わった直後から、新潟県代表チームは他県への遠征、練習試合を重ね、力をつけてきました。今年度からシングルスが導入され、どの県も強化に四苦八苦する中、星野は着々と力をつけ、頼もしいキャプテンに成長しました。
 迎えたミニ国体。北信越5県の総当り戦は初戦の長野戦を苦しみながらも3-0で下し、初日を終えます。2日目の初戦は富山戦。第1対戦は波塚・田辺。富山県のエースペアに1-4で破れ、あとがなくなります。第2対戦は星野のシングルス。この試合は相手を寄せ付けず星野の圧勝。3番勝負にもつれ込みます。阿部・廣川ペアの相手は春の北信越大会でベスト4に入ったペアで後衛はミスなくつなぎ、前衛で勝負してくるペアです。タイプでいえばインターハイで阿部・星野ペアが負けた相手によく似ています。苦しい試合になることが予想されました。序盤は阿部のボールが相手前衛に捕まり、廣川にもミスがみられ0-2。しかしここで2人は崩れませんでした。阿部が笑顔で廣川を励ますシーンが何度もありました。シーソーゲームとなった3ゲーム目はテンポをあげた阿部のボールに相手前衛が反応できず,ここから相手前衛の足が止まります。そして廣川も積極的に勝負を仕掛け1ゲームを挽回。次のゲームも長いゲームとなりましたが、2人は受けにまわらず攻め続けて、2-2に追いつきました。その後も阿部・廣川ペアは攻撃をし続け4-2で締め、富山県との大一番を制しました。続く石川戦は大接戦となりましたが対戦成績1-2で破れました。
 この時点で石川県は4戦全勝で1位確定。新潟県が2勝1敗。富山県と福井県が1勝2敗。長野県が3敗で最終戦は新潟-福井、富山-長野。ここで新潟が負け、富山が勝つと2勝2敗で3県が並ぶ混戦となってしまいます。なんとしても勝たなければならない1戦でした。
 第1対戦は波塚・田辺ペア。この大会は2人とも調子を落とし、満足いく戦いができていませんでしたが、最後に奮起してくれ4-1で勝利。そして続く星野のシングルスも終始星野の攻撃力が相手を上回り4-1で勝利。この瞬間、新潟県少年男子として7年ぶりにミニ国体を通過し、わかやま国体への出場を決めました。
 星野は新潟県代表に中学校3年のときに選出されて以来4回目の代表入りを果たしていました。しかしミニ国体を通過することができず、毎年悔しい思いをしていました。今年は田辺以外の4人が昨年から出場しており、ミニ国体の難しさは皆が理解しています。だからこそ、どうしても勝ちたい、本国体に進みたいと強く思っていました。試合が終わり、選手が退場してきます。選手、監督は興奮、感動、疲労が混ざり合った最高の表情を見せてくれました。本当にお疲れ様でした。そしておめでとうございました。私自身、コーチとしてこのチームに関わって2年目ですが、選手たちと共にこの瞬間を迎えることができ、選手たちに感謝しています。
 今大会は多くの皆様に応援していただきました。富山まで足を運んでくださった保護者の皆様、OBの皆さん、選手たちを支えてくださった全ての皆様、本当にありがとうございました。

少年男子新潟県チーム

 ミニ国体が終わりやっと一息・・・とならず選手たちには次の戦いがやってきました。それは競技者育成プログラムStep-3です。U-14、U-17、U-20の各カテゴリーの県代表の選手たちが石川県に集結し、日本代表選考をかけた3日間の戦いに挑みました。本校からはU-20で星野と阿部が、U-17で樋口と田辺の4人が参加しました。基礎技術や体力、実戦形式の練習などを経て選考されます。ここでもU-20の星野が選考され、11月にあるStep-4に進むことになりました。未来の日の丸を懸けて、さらに戦いは続きます。他の3名も北信越トップの選手たちから多くの技術や考え方を学んできたはずです。これを今後、チームに還元し、チーム力の向上に役立ててほしいと願っています。