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2015年12月

2015年12月 8日 (火)

HOKUETSU Spirits ~2015 next season~

インターハイ、国体が終わり、新しいシーズンが幕を開けました。今までチームを引っ張ってきた3年生から1,2年生にバトンを渡す季節です。
新チームの部長には東石山中出身の樋口誠也、キャプテンには巻東中出身の田辺達也が就任しました。田辺は国体選手、樋口も国体チームの帯同選手としてチーム新潟のために戦い、多くの貴重な経験をしてきました。この経験をチームに還元し、大きく成長させてほしいと思います。

9月には秋季地区大会、10月には県新人選抜大会が行われました。地区大会のダブルスは樋口・田辺ペアが燕中等の三浦・廣川ペアに競り勝ち優勝。しかし新人戦では決勝で三浦・廣川ペアに雪辱され2位に終わりました。地区大会で勝てたのはこちらにとって偶然が重なったに過ぎなかったのですが、一度勝つとどうしても気の緩みが出てしまうのが選手たちの弱いところです。新人戦の決勝ではその差が出たのかな、という負け方でした。ひとつの凡ミスから流れを壊し、間違った選択をすることが非常に多い試合でした。勝負から逃げ、受身になってしまったことが多かったようにも思います。これではギリギリの勝負に勝つことは決して出来ません。そういう意味ではこの敗戦から学ぶことがたくさんあったと言えるのかもしれません。

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我々が目標としているのはあくまでインターハイで戦えるチームを作ることです。今年の3年生たちはインターハイの舞台でもしっかりと戦ってくれましたが、それでも目標には一歩届きませんでした。そのチームを超えていかなければ目標を達成することは不可能です。しかし、チーム内でその緊張感を感じることはほとんどありません。動きは遅く、声も小さい。なぁなぁな空気がチームに漂っていました。10月に行った福島遠征ではその空気が露骨に結果となって表れました。県外勢の強いボール、速い動きについていくことが出来ず、惨敗が続きます。表情は暗くなり、もはや戦いに来ているとは思えない集団になっていました。それなのに宿舎への帰り道ではそんなことも忘れて楽しんでいる。このままではこのチームは駄目になると感じました。宿舎に戻り、部長とキャプテンを呼びミーティングを行いました。現状を打開することを必須課題とし、この遠征で生まれ変わろうと伝えました。

「生まれ変わる。」そんな簡単なことではありません。今あるものを捨て、新しい何かを生み出そうとすることはとても難しいことです。停滞することもあれば、軋轢を生むこともあるでしょう。しかし、高く跳ぶためには一度かがまなければなりません。今はその時期。大きく力を溜めて高くジャンプしてほしいと願っています。

先日、地区の団体戦が行われました。今のままのチームでは絶対に勝てないと選手たちには伝えてきました。チームの完成度から見れば巻、燕中等、新潟工業から遅れをとっていることは間違いありません。しかし選手たちはチャレンジャーになりきり、準決勝で巻高校に勝利すると続く決勝戦では新潟工業、燕中等を倒して勢いに乗っている新潟南を撃破し2年連続で地区大会を優勝しました。

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最後に、私は指導者として目標としていることは「ソフトテニスという競技と通して、社会貢献できる人材を育成する」ということです。元日本代表監督である中本さんの言葉を借りるならば「一流の人間」を育てたいと思っています。どんな競技でもそうですが、高校生スポーツにおいては集団の中で各々に役割があり、それらが噛み合ったとき大きな力を発揮します。このチームには中学時代エースとして活躍してきた選手たちがたくさんいます。しかし今は必ずしもそうではなく、ときに裏方に徹する選手も必要です。チームのサポートをしなければならないときもあります。誰だって本当は主役でいたいものですが、名脇役がいてこそ、そのドラマに感動するのです。まわりに感動を与えられるような、そんなチームを目指して一歩一歩前進したいと思います。