« 2015年12月 | メイン | 2016年5月 »

2016年1月

2016年1月 6日 (水)

HOKUETSU Spirits ~繋ぐ~

北越高校男子ソフトテニス部を応援してくださっている皆様、あけましておめでとうございます。
去る12月19日に選抜の県予選会が行われました。結果は3位。危惧していたことが現実となってしまいました。初戦の西新発田高校戦から選手たちは本来のプレーからかけ離れたプレーを繰り返します。単純なミスを繰り返し、流れをつかめません。続く2回戦の小千谷高校戦でもそれは続き、負けてもおかしくないような内容でした。
そして迎えた準決勝、長岡商業高校戦。技術的には差はなく十分に勝機がある相手ですが、相手チームと北越とでは勝負に賭ける想いが違いました。ひとつのミスから崩れる北越と違い、長岡商業はどんなときでも下を向かず、戦ってきました。その気迫に、北越は完全に萎縮してしまい、敗退してしまいました。
団体戦は個人の力を集めただけでは勝利できません。仲間の想いを背負い、チームが戦うのです。チーム力の弱さを露呈する大会となりました。
大会の後片付けが終わるころ、1年の中野が私の元に来ました。これから練習がしたいと申し出てきたのです。団体戦では1番に出て悔しい思いをしたばかりでした。彼は翌日に個人戦を控えていましたが、この団体戦の悔しさをどうしても個人戦ではらしたいという思いがあったのかもしれません。幸い練習場所を借りることができ、限られた時間でしたが練習を行いました。チームの応援、運営の手伝いに来てくれていた3年生も残ってくれ、アドバイスをしてくれます。その思いに応えるように、個人戦に出場する選手たちは気持ちを奮い立たせて練習していました。サポートメンバーも全力でチームを盛り上げていました。
そして20日の個人戦。樋口・田辺組と中野・石黒組は前日と違い、強い気持ちを持ち戦い続けました。中野・石黒組は上位シードとの戦いが続きましたが、積極的に向かっていき、新産大附属、巻高校のエースペアを破る金星をあげました。しかし、準決勝の第1シードの燕中等戦では序盤は競った戦いができたものの、中盤以降は力の差を見せ付けられ敗戦。まだまだ未熟なペアで一度失った流れを引き戻すだけの力はありませんでした。
P1100965
対して樋口・田辺組は第2シードという緊張感、さらにどんどん向かってくる相手にペースをつかめません。迎えた準決勝の巻高校戦は序盤は樋口・田辺組のペースで進むものの中盤、突如として樋口が崩れ、ファイナルゲームに入ります。ここで何とか樋口が持ち直し、なんとか決勝戦に進出しました。
決勝戦は樋口・田辺組と燕中等のエースペア。この2ペアは今シーズン4度目の戦いです。過去3戦は燕中等の2勝1敗。さらにこの4人は今年度の国体チームにも加入していた選手たちで、やり辛さを感じていたかもしれません。序盤は燕中等のペースで試合が進みます。樋口・田辺組は大事な場面でダブルフォルトやレシーブミスを犯してしまい、G0-2。このまま持っていかれるかという不安もありましたが、中盤に相手の攻撃を止めることに成功し、またもファイナルゲームに突入します。燕中等にリードを許しますが最後まで我慢強くプレーした2人がマッチポイントをものにし、優勝を勝ち取りました。
この日の終わり、出場していない選手たちの多くが声を枯らしていました。団体戦で露呈したチーム力の弱さ。出場していない選手たちにも強く響いていました。この個人戦は全力で選手を応援し、後押ししてくれていました。
DSC_0454 P1100997
さて、1月2日、3日に「箱根駅伝」が行われました。ご覧になった方も多いのではないでしょうか。今年の箱根は青山学院大学の2連覇、39年ぶりの完全優勝という結果で幕を閉じました。この駅伝という競技、単純に長距離を10人がリレーしているように見えますが、とても重たい競技だなと感じながら見ていました。襷というチームの「命」を、チーム全員の想いを繋いでいるのだと感じました。だからこそ身体に異変が起きても、言葉通り這ってでも襷を繋ごうとしているのだと思いました。10位以内に与えられる来年のシード権争いも白熱し、後輩のために、チームのために死力を振り絞って走る姿がとても印象的でした。
ソフトテニスの団体戦においては3ペアがチームの想いを繋ぐ戦いだと言えるかもしれません。次に「繋ぐ」という強い思いで戦うこと。その思いを受け取り、背負って次の選手が戦うこと。その積み重ねがチームとして戦うということなのかもしれません。
今回の団体戦での敗戦はチームにとってとても悔しい結果です。この大会での優勝をチームの目標にしていた我々にとっては、いくら個人戦で結果を出すことができても悔しさが和らぐわけではありません。この悔しさを決して忘れずに春を迎えたい。この悔しさは県総体で勝利することでしかはらすことはできません。この思い、絶対に春まで「繋いで」いきたいと思います。
年があけて3日から始動しました。この日は卒業生もたくさん駆けつけてくれ、新たな気持ちで練習をスタートすることができました。また4日の練習では巻東中、燕中、五泉北中、柏崎第三中との合同練習会がありました。意欲的に練習する中学生たちを見て我々もパワーをもらいました。場所や環境は違えど、テニスを愛する人はみんな仲間です。非常に楽しい時間を過ごすことができました。
DSC_0464


今年も選手とともに一歩一歩、成長していきたいと思います。皆様、どうぞよろしくお願い申し上げます。