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2017年5月

2017年5月31日 (水)

HOKUETSU Spirits~2017 会津に行くのは俺達だ!!~

チーム北越、悲願の団体優勝!!
個人は3ペアがインターハイへ!

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平成29年度 新潟県総合体育大会(5月26日~28日、新潟市庭球場)
【団体戦結果】
優 勝  北越高校
準優勝  長岡商業高校
3 位  新潟産業大学附属高校、新発田中央高校
【個人戦結果】
優 勝  吉村・服部ペア(長岡商業高校)
準優勝  飯島・田辺ペア(北越高校)
3 位  山本・秋葉ペア、阿部・中野ペア(ともに北越高校)

 ついにこじ開けました。昨年まで3年連続で跳ね返されてきた団体決勝の壁、ようやく越えました。
 大会初日に行われた個人戦には10ペアが出場しました。団体メンバーである飯島・田辺ペア、山本・秋葉ペア、阿部・中野ペアは順当に勝ち進みました。とくに阿部・中野ペアは下越地区のチャンピオンでもある村上高校の網代・遠山ペアに4-0で勝利しベスト4進出。中野にとって昨年叶えられなかった個人戦ベスト4を見事に達成しました。飯島・田辺ペアもインターハイのかかる緊迫した戦いを制してベスト4進出。田辺は3年連続でインターハイを決めました。山本・秋葉ペアは日没によりベスト4決めは翌日に持ち越しとなりました。
 その3ペア以外は残念ながら県の壁に跳ね返されてしまいました。3年生ペアである田中・杉戸ペアは素晴らしい戦いぶりでしたが3回戦で敗れ、上位大会進出を逃しました。また、1、2年生たちも果敢にチャレンジしましたがあと一歩及びませんでした。悔しい敗戦が多かったですが、この悔しさがチーム北越をさらに成長させていくことになります。
 2日目は、個人戦の残りの試合が行われました。まずは山本・秋葉ペアのベスト4決め。相手は新潟工業のエース、梅田・佐藤ペア。身体が硬く、本来のプレーとは程遠いプレーではありましたが、なんとか勝利しインターハイを決めました。

【個人戦準決勝】
飯島・田辺 ④-0 阿部・中野
山本・秋葉 0-④ 吉村・服部(長岡商業)
【個人戦決勝】
飯島・田辺 1-④ 吉村・服部

 準決勝、決勝では長岡商業の吉村・服部ペアの素晴らしい戦いぶりに北越は成す術なく敗れてしまいました。この日の彼らは本当に強かった。敵ながら見事という他ありませんでした。しかし、この敗戦もチーム北越に新たなパワーを注入しました。

 迎えた最終日、団体戦です。準々決勝、準決勝は徹底的に攻め続け、相手に主導権を握らせず②-0で勝利。ついに決勝戦です。相手はもちろん長岡商業高校でした。
 第一対戦は飯島・田辺ペアと吉村・服部ペアとの戦い。個人戦決勝の再戦となりました。お互いエースの意地と意地がぶつかり合ったような試合でした。前日に負けている相手であり、「今日こそは。」という思いが強かったのでしょう。本当にギリギリの勝負でしたが、なんとか勝利し第二対戦へ。山本・秋葉ペアと菊池・青柳ペアとの戦いです。この試合も互いのいいところが随所に見られ、緊迫した戦いになりました。一時リードしましたが逆転され、ついに第三対戦に回りました。阿部・中野ペアと安達・樺澤ペアとの最終戦は、強風の中でも攻め続けた阿部と、それに応えるように中野のネットプレーが炸裂して完勝。ついに、ついに団体でインターハイを決めました。

【団体戦決勝】
北   越 ②-1 長岡商業
飯島・田辺 ④-3 吉村・服部
山本・秋葉 3-④ 菊池・青柳
阿部・中野 ④-1 安達・樺澤
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 北越高校に赴任して4回目の県総体でした。過去3回は決勝で敗れていて、団体で優勝することは本当に難しいことだと感じています。ただ、技術があるだけでは優勝はできないでしょう。
 今年のチームには『核』となる選手が2人いました。田中と杉戸の2名です。この2人は団体メンバーではありません。しかし、この2人は常にチャレンジしていました。一生懸命に練習しました。練習中は誰よりも声を出しました。誰からも信頼される選手に育ちました。
 大会の初日、田中・杉戸ペアは目標達成には及ばずに負けてしまいます。しかし彼らは、その悔しさを乗り越えて仲間の応援に全力を注ぎました。誰よりも大きな声で仲間を励ましました。その思いに応えるように仲間たちは全力で戦いました。迎えた最終日、チームの思いはひとつでした。「田中・杉戸を引退させてはいけない。」チーム北越は『チーム田中・杉戸』として会津インターハイを懸けた戦いに挑みました。
 今回の優勝は、この2人の力が本当に大きかったと感じています。チームメイトを支え続けた2人が、このチームをインターハイに導きました。

田辺達也のノートから
5月27日(2日目)終了後
 今日は個人戦準決勝から試合をしました。結果は2位でした。とても悔しかったです。ボールに触れてはいるけど最後の決定力がなく、ミスをしてしまってゲームを落とし負けてしまいました。個人も団体も1位になるという目標を達成することはできなかった。でもまだ、団体が残っているので、いつまでも落ち込んでいる暇はないし、田中・杉戸と一緒にインターハイにいくためには絶対に勝たないといけない。団体でも長商と当たるかもしれないから、そこでリベンジをする。次は絶対に負けない。このチームがちょっとでも長くいられるように明日は勝つ。今までやってきたことを信じてプレーするだけ。絶対に受け身にならないで、常に挑戦する。田中・杉戸を引退させない。


5月28日(3日目)終了後
 県1位。やっと団体で県1位をとることができた。2年間団体メンバーとして試合にでていて、あと一歩というところで負けていて、本当に悔しい思いをした。だから、今回の県総体はなんとしてでも勝ちたいと思ったし、田中・杉戸をここで終わらせたくなかったので、勝ってインターハイにいくという思いをもって挑みました。このチームは田中・杉戸がいないとチームとはいえないし、3年生全員でインターハイで戦いたかったから今までよりも思いは強かった。
 優勝が決まったとき、なにかから解放された感じで楽になり、その後、嬉しさがこみ上げてきました。本当に嬉しかった。今まで頑張ってきて良かった。これで3年生全員でインターハイにいけるし、まだこのチームが続いて良かったと思った。団体でいけるんだと思ったら涙がでてしまうほど嬉しかった。
 自分たちはこれからインターハイという舞台で戦う。出られない人たちの思いもある。満足しないで、これからも練習していって最終目標であるインターハイベスト8を達成できるようにする。


中野健弥のノートから
5月27日終了後
 個人戦準決勝、飯島・田辺に0-4と完敗した。決して内容が悪かっただけではなく、技術で差が出ていたと思う。ゲームカウント0-3になっても折れずに声を出し、攻め続けてくれた阿部には、とても感謝する。
 決勝に進んだ飯島・田辺が勝つことができなかった2年生ペア、他にも団体にすべてをかけてくる菊池・青柳、中越地区2位の安達・樺澤と長商は3ペアがそろっている。かなり苦しい戦いになると思う。ただ自分たちも田中・杉戸をインハイにつれていくという新たな目標ができたので、長商に気持ちで負けない。明日が最後、すべてをかけて戦う。
 「会津に行くのは俺達だ!」

5月28日終了後
 やっと壁を越えることができた。自分が入学してから勝つことができなかった夏の県大会を勝つことができた。今までどんなに怒られても、やめることなく努力してきてよかった。
 田中・杉戸をインハイに連れて行くために、その一心で、ひたすら応援した。1番手として出た飯島・田辺、ずっとおされていたが、最終的には勝ってきた。応援の力があったのは確かだけど、それに応えた飯島・田辺の「3年としての意地」を見た。勝ちたいという思いが体に伝わった。山本・秋葉が負けて自分にまわってきた。秋葉は熱くなりすぎて、ミスが出てしまっていた。だから自分は船水さんの「勝ちたい気持ちを極力捨てる」ことに挑戦した。点を決めて、まずは喜ぶ。そしてすぐに冷静になり、次のことを考える。ということを繰り返した。結果、自分たちがゲームを支配して、うまくゲームを運べた。自分の長いテニス人生の中でベストなゲームだったと思う。
 「会津インターハイで勝つのは絶対俺達だ!」


 今まで北越高校は、個人戦では強いのに団体戦になると弱くなると言われてきました。個々の能力はとても高いものがあります。そして、それを伸ばしていくために努力を惜しむことはありません。しかし、今までのチームには『団結力』が欠けていたのかもしれません。
 今年のチームは徹底してチーム力の向上を目指してきました。全員で戦うという意識を持ち続けました。それが、田辺や中野の言葉からも表れています。IMG_0513①

 この県総体、多くの選手の涙を見ました。その涙を見て、気が引き締まります。その涙の分まで戦うのが勝者の努めであると感じています。
 3月に出場した全国選抜では、『戦う準備』ができずに情けない試合をしてしまいました。同じ失敗は繰り返さない、次は絶対に戦ってやる。強く胸に刻んで、インターハイまでの日々を過ごしていきたいと思います。これからも応援よろしくお願い致します。