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2018年6月

2018年6月11日 (月)

HOKUETSU Spirits ~ 2018 戦う心 ~

チーム北越惜敗
V2逃す



第71回新潟県総合体育大会ソフトテニス競技


【男子団体】
1位 長岡商業高校
2位 北越高校
3位 巻高校、新発田中央高校

6月3日、長岡市希望が丘テニス場。この日を優勝するために取り組んできたチームは残念ながら決勝で長岡商業に敗退してしまいました。
第1対戦は大原・安中ペア。前日の個人戦でブレイクし準優勝したこのペアは、この団体決勝でも堂々とした戦いをみせました。大原の深くコントロールされたボールで相手の攻撃をとめ、安中の積極的なポジショニングで相手のミスを誘いました。常に主導権を握り続けたこの試合は、終盤には相手が堪えられなくなりG4-1で勝利しました。
第2対戦は山本・石塚ペア。県総体を通して調子の悪かった山本。県総体という壁に苦しみ続けた3日間でした。どうしても先にミスが出てしまう。2人が取り組んできた高速テニスは影を潜め、単発なミスを重ねてしまいました。最後までペースをつかむことができずにG1-4で敗退。勝負の行方は最終戦に委ねられました。
第3対戦は阿部・高橋ペア。相手後衛の打球がとても鋭く、なかなかこちらのペースにもっていけません。競りながらもG1-3となってしまい後がなくなります。しかし、ここから2人はサーブレシーブでチャレンジを続けてペースをつかみG3-3のファイナルゲームへ。素晴らしい追い上げをみせました。
しかし、ファイナルゲームは余力が残っていませんでした。相手後衛の打球は更に鋭さが増し、なかなかこちらのテニスができません。P2-6と相手にマッチポイントを取られてしまいました。なんとか高橋が相手の攻撃を2回とめてP4-6まで追い上げましたが、ここが限界でした。阿部のバックハンドは無常にもベースラインを割りゲームセット。あと2点、届きませんでした。


【男子個人】
1位 吉村・服部ペア(長岡商業高校)
2位 大原・安中ペア(北越高校)
3位 阿部・丸山ペア(長岡商業高校)、星・山崎ペア(中越高校)
5位 山本・石塚ペア(北越高校)
6位 堀・近藤ペア(新発田中央高校) 
7位 玉木・五十嵐ペア(北越高校)
8位 佐藤・吉川ペア(新潟工業高校)


 6月1、2日は個人戦が行われました。北越高校は9ペアが出場しました。まず初戦はすべてのペアが勝ち上がりました。1年生ペアの佐藤・久保田ペアは非常に緊張しながらの初戦でしたが、最後まで気持ちを切らさず戦い続けてくれました。残念ながら2回戦のシード選手との試合では力の差を痛感する試合でしたが、これからの成長がとても楽しみです。もうひとつの1年生ペアは八木澤・加藤ペア。攻撃的なペアで積極的に攻めていきました。ベスト32で3位に入賞した中越高校のペアに対しても互角の戦いを見せてくれました。2、1年生ペアである松尾・山崎ペアはファイナルゲーム2試合を勝ちきりベスト32。松尾のフットワーク、ストロークの安定感は非常に頼もしかったですし、山崎の積極的なチャレンジも、堂々としていました。2年生ペアの岡崎・佐藤ペアも悔しい敗戦ではありましたがベスト32に入り、次につながる戦いであったと思います。
 阿部・高橋ペアは長岡商業の阿部・丸山ペアとベスト16で対戦しました。非常に競った試合ではありましたが、相手に要所を締められてしまいG2-4で敗戦。インターハイへの権利を得ることはできませんでした。
 玉木・五十嵐ペアはベスト16で長岡商業の大崎・桜井ペアと対戦しました。この2ペアは4月のHJS予選でも戦っており、そのときは大崎・桜井ペアがG4-1で勝利しています。玉木・五十嵐ペアにとっては絶対に負けられない相手であり、組み合わせが決まったときから徹底的に対策をしてきました。その成果もありG4-3で勝利。ベスト8へ進出しました。そしてベスト4を懸けて同校の大原・安中ペアと対戦。競った試合でしたが、要所を締めたのは大原・安中ペアでした。G4-1でベスト4進出。逆に玉木・五十嵐は次の日の決定リーグに入ることになりました。
 そして山本・石塚ペア。この日に懸けていた思いが強すぎたのでしょうか。初戦から調子が上がりません。簡単なミスを連発し、大きな実力差がある相手に競ってしまいます。ベスト16決めで対戦した産大附属の岡庭・岡庭ペアにはあわや敗戦というところまで追い詰められてしまいました。なんとか勝ちきりましたが、ベスト8で対戦した阿部・丸山ペアには完全な自滅で敗戦。玉木・五十嵐に続いて決定リーグに入ることになりました。
 2日は個人戦準決勝からと決定リーグが行われました。大原・安中は中越高校のエース、星・山崎ペアに対して、終始主導権を握り勝ち切りました。残念ながら決勝戦は長岡商業の吉村・服部ペアにG2-4で負けてしまいましたが、今まで誠実に取り組んできたことが形になり準優勝という結果に結びついたことは、本当に素晴らしいと思います。次の1年もきっとチームを引っ張ってくれるでしょう。
 決定リーグでは最終戦まで、どのペアにもインターハイ出場の可能性を残していました。必死の勝負になることが予想されました。最終戦は山本・石塚ペア対堀・近藤ペア。玉木・五十嵐ペア対佐藤・吉川ペア。この2試合は玉木・五十嵐ペアが先に勝利し、もう1試合の結果次第となりました。序盤はリードしていた山本・石塚ペアでしたが、次第に流れが悪くなりファイナルゲームへ。ここでも相手に先に攻められてしまい、敗戦。リーグ内では2勝1敗で3ペアが並ぶという結果になってしまいました。結果、得失ゲーム差で山本・石塚ペアと堀・近藤ペアがインターハイ出場を決め、玉木・五十嵐ペアは残念ながら出場を逃すという結果になってしまいました。

山本のノートから

6月2日
 今日は地獄リーグだった。インハイが決まったものの、玉木・五十嵐をインハイに連れて行けなかった。罪悪感と申し訳なさでいっぱい。玉木が後悔するたび、申し訳なさでつぶれそうになる。この思いは団体で勝って俺以外の3年生をインハイに連れていって晴らす。絶対に勝たなきゃ。俺らがやってきたものはこんな所で負けるようなことではないと信じている。まだまだ琉唯、翔也、阿部、風雅と一緒にテニスがしたい。明日が最後なんて絶対にしない。大好きな仲間とテニスをするために明日を全力で勝ちにいく。絶対勝つ!心に誓う!もう負ける姿を見せない。先生のために、チームのために、両親のために。すべての人のために全力で勝ちにいく。もうやるしかないんだから、明日どんなミスがでても、それは仕方のないことと割り切って自分のプレーに集中する。自分らがやり切れれば勝てるのだから、不安と戦ってそれで勝つ。『心懸笑武』絶対に勝つ。

6月3日
 この辛い3日間が終わった。最後の最後まで負けてしまう、弱いキャプテンで本当に申し訳ない。こんな自分が許せない。
 北越として、北越のキャプテンとして戦えたことを誇りに思う。だけど、それを力に変えることができず、ひたすらビビッて何もできなかった。自分で作ったチームをインハイに連れていけなくて本当に悔しい。最後まで笑顔で戦ってくれた仲間、最後まで笑顔で声をかけ続けてくれた仲間。自分は本当にこのチームが大好きで、このチームのキャプテンをしていて本当によかったなって思えた。みんな「心懸笑武」をしてくれていて嬉しかった。
 寺尾先生を連れて行くことは叶わなかったけど、今まで先生と過ごした日々を大きな糧として北信越を全力で勝ちに行く。また、個人戦もあるので、その分も含め、ここからまだまだ強くなる。
 3年生には本当に感謝している。もう自分がいなくても大丈夫なくらい強くなった。自分よりもはるかに強くなった。最初は自分がいなきゃだめだったこのチームは、自主的な心を学び、考え、チームのために自分にできることを最大限に考え行動してくれた。自分も最初は、何が正解か全く分からずにやっていたけど、自分なりに考えて、時には助言をもらったりしてやり続けてきた。みんなには、かなり迷惑をかけたと思うし、不満もかなりあったと思うけど、それでもずっと信じてついてきてくれた。この最高のチームは決して自分だけで作ったチームではなくてみんなで作りあげたものなんだ。入って間もない1年生も声を枯らして応援してくれた。1年間、共に過ごした2年生は1人1人常に声をかけてくれた。また遠くからわざわざ応援に来てくださった先輩方や保護者の方々。こういった人たちのおかげであんなにも楽しむことができた。他にも北越を応援してくれた人たちがたくさんいた。自分たちが目指してきた、『周りを魅了するチーム』になっていた。本当によかったと思えた。
 来年は必ず優勝して北越がまた、インターハイの地へ行って欲しい。そのためにまだまだ後輩の育成を含め、3年生としてできることに今までと同様に全力を尽くしたい。
 ありがとう。



 キャプテンの山本は本当に優れたリーダーでした。自分を犠牲にして、チームを第一に考えて行動してきました。だからこそ仲間からは絶大な信頼を得ていたのだと思います。本来の性格は非常に優しく、争うことよりも調和を好む男だと思います。もしかしたらアスリート向きの性格ではないのかもしれません。ですが、テニスが大好きで、誰よりも誠実にテニスと向き合ってきました。県総体では3日間絶不調でしたが、その誠実さゆえの不調だったのかもしれません。それを見抜くことができず、防ぐことができなかったことを、本当に申し訳なく思います。
 3年生を代表して、チームを代表して、インターハイの個人戦に臨みます。ここまでの道のりは本当に険しく、苦しいものでしたが、鈴鹿の地で大暴れする山本を、楽しみにしています。
 また、2年生3人が初めてのインターハイに臨みます。まだまだ技術的にも精神的にも未熟な2年生たちですが、3年生たちからのバトンを受け取り、北越を背負って鈴鹿に向かいます。
 まだまだチーム北越の戦いは終わりません。鈴鹿で満開の笑顔を咲かせるために、これから先も困難から逃げず、正面から向かっていこうと思います。
チーム北越を応援してくれています多くの皆様、これからもどうぞよろしくお願い致します。
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