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2018年10月

2018年10月22日 (月)

HOKUETSU Spirits ~2018 始動~

高みを目指して



 新チームが発足しておよそ3ヶ月。1年の4分の1を過ごしたことになります。この間に秋季地区大会、県新人選抜大会が行われました。

【秋季地区大会ダブルス】 9月12日 新潟市碇球場
1位 岡崎・五十嵐ペア
2位 大原・加藤ペア
3位 八木澤・石塚ペア、松尾・安中ペア
【秋季地区大会シングルス】 9月13日 新潟市碇球場
1位 石塚 舜
2位 大原 琉誠
3位 八木澤 爽空
【県新人選抜大会ダブルス】 10月20日 上越総合運動公園
1位 大原・加藤ペア
2位 八木澤・石塚ペア
3位 岡崎・五十嵐ペア、松尾・安中ペア
【県新人選抜大会シングルス】 10月21日 上越総合運動公園
2位 大原 琉誠
3位 石塚 舜、岡崎 丈竜
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 このチームは、とても不器用な選手が多いチームです。1つ1つ細部にこだわっていかなければ技術がモノになりません。それなのに「もうできる」と簡単に勘違いをしてしまう。成長に時間のかかるチームだと思います。
 9月に行われた地区大会は力で押し切っただけの、非常に精度の低いテニスでした。相手に対して腕相撲をしているような、内容の薄い戦いが目立ちました。それでもベスト8に6ペアが進出し、県新人、県インドアへの切符を手にすることが出来、次につなげることができたのはよかったと思っています。
 県新人は、戦いの精度にこだわって戦いました。打球力だけにこだわるような行き当たりばったりなテニスではなく、ゲームをプランニングし、得点パターンを作っていくことを目標としてきました。
 結果は上記の通りですが、内容は地区大会のときと大きく変わったように思います。こだわってやってきたことが、わずかではありますが、結果になったなと感じています。
 しかし、それなりに収穫はありましたが、課題は浮き彫りになりました。彼らは準決勝に進出するまでに、いくつかの困難に遭遇しています。それらの困難は相手の実力によってもたらされたというより、自分自身の未熟さゆえの困難だったように感じます。八木澤・石塚や松尾・安中は8決めでファイナルゲームの接戦をしています。これらは序盤にリードできなかったことから自らペースを崩したのが原因です。大原・加藤、岡崎・五十嵐も同様に自分たちのミスから崩れ、相手の雰囲気に飲まれてしまう場面が見受けられました。まだまだ本物ではないなと感じたシーンです。
 6ペアの出場でしたが、穂苅・佐藤ペアは初戦敗退と、非常に苦しい結果となりました。新発田中央との対戦でしたが、以前 練習試合をしたときは、圧勝できた相手にまさかの敗戦となりました。サーブミス、レシーブミスを重ね、ペースをつかむことなく敗退してしまいました。自分たちからチャレンジするのではなく、受け身になってしまったことが、敗因と言えるかもしれません。インドアに向けて立て直しをしていかなければなりません。また、佐藤・小林ペアはベスト16に進出を決めました。長岡商業、佐渡の選手に苦しみながらも戦いきりました。残念ながら8決めで産大附属のエースペアに敗退してしまいましたが、成長を感じさせてくれる戦いぶりでした。
 シングルスはベスト8に5人が進出しました。しかし、戦いぶりが非常に稚拙で、残念な戦いをしている選手がほとんどでした。その結果、巻高校の新保選手にことごとく敗退し、優勝を逃してしまいました。新保君の戦いは非常に素晴らしかったと思います。ファーストサーブの成功率は非常に高く、相手の一次攻撃を止めていましたし、レシーブは徹底して広いスペースに打ち切っていました。
 前日からの連戦で、体力的にきつかったのはわかりますが、県内大会程度で2日目を戦いきることができなければ、夏のインターハイの最終日を戦い抜くことなど到底できません。技術だけでなく、フィジカル面にも大きな課題を残してしまいました。

 ダブルスの決勝戦が終わったあと、決勝で負けた八木澤・石塚が私のところへやってきました。今にも泣き出しそうな石塚、呆然と立ち尽くす八木澤は、地区大会の準決勝で岡崎・五十嵐に負けたあと、テニスへの向き合い方が変わりました。ただ闇雲に技術を伸ばすのではなく、「どういう場面で」「どのようなプレーをすれば」勝利に近づくかを考えてきました。彼らの考えがチーム全体に浸透していきました。そしてそれを表現するために徹底した練習を行ってきたのです。チームの中心として、彼らはチームに存在しています。彼らにもその自負はあったと思います。だからこそ、負けてはいけないという思いは人一倍強かったのだと思います。
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 今日で県新人が終わった。
 この2日間で自分の未熟さを痛感した。
 昨日の個人戦、決勝で負けた後、また舜さんの涙を見てしまった。「悔しいか。」そう相沢先生に聞かれ、うなずいたあと、自分も涙がでてしまった。
 相沢先生は「自分達2人が誰よりもテニスに向き合って誰よりも努力をしてきたから泣けるんだ。」そう言ったけど、自分は違った。
 自分は努力してきたことが結果に出なくて悔しかったんではなくて、努力ができていないことが悔しかった。
 舜さんはいつもチームの誰よりも練習して、誰よりもテニスと向き合って、自分と向き合って、誰よりもチームのことを考えて「勝つ」ために誰よりも努力して、行動しているのに、自分はそれを見ているだけだった。この大会だって、舜さんは足に負担がかかって、自分では大丈夫と言っていたけど、プレーを見たら明らかにわかった。明らかにパフォーマンスがいつもより大きく落ちていた。ミズノカップのとき、逆のことが起きたとき、舜さんは自分をカバーして勝たせてくれた。でも自分は何もできなかった。
 こんなにも無力な自分が本当に悔しい。
 でも自分は舜さんとテニスがしたい、舜さんと勝ちたい。舜さんを勝たせてあげたい。だから決めた。「絶対に来年のインターハイで最後に舜さんを笑顔にする。」
 そのために自分を変える、これから全力でテニスと向き合って努力する。そして視野を広くもって自分からチームに発信していけるように行動する。そして自分と全力で向き合ってこの弱い自分を超える。
 自分がスタートを遅らせたせいで目標まで時間がない。今すぐ実行する。
 舜さんを最後に笑顔にする。(10月22日 八木澤爽空のノートから)



 地区大会、県新人と多くの保護者様に応援していただきました。「報恩謝徳」の精神で戦っているにも関わらず、恩を受けてばっかりです。本当に申し訳ありません。いつの日か必ず受けた恩に報いることができるチームにしたいと思います。これからもお力添えをよろしくお願いいたします。

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