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2019年1月

2019年1月31日 (木)

HOKUETSU Spirits 2019 ~ 脆 ~

みなさま、あけましておめでとうございます。ご挨拶が遅れてしまい、申し訳ありません。本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

 1月12日(土)、石川県小松市こまつドームにて、全国選抜の北信越予選が行われました。各県の1位の総当たりで順位を決める大会で、北越高校と能登高校(石川)、高岡商業(富山)、長野俊英高校(長野)、敦賀高校(福井)によるリーグ戦となりました。

 前日の監督会議で初戦の相手は能登高校に決まりました。非常に強いチームで、厳しい戦いになることは十分に予想できたのですが、当日の我々はあまりにも脆いチームでした。リードしても凡ミスから追いつかれ、焦りから更にミスを重ねるという悪循環。向かっていく気持ちを忘れ、守りに入る最悪な戦いでした。あっという間に0-3で敗退・・・。

 この大会は上位3チームが全国選抜の権利を得ます。初戦を落としても、まだまだ可能性はあるのですが、能登高校戦の惨敗は彼らの心を折るには十分でした。

 次の対戦は敦賀高校。強打が魅力の強いチームでしたが、互角に戦えるはずでした。勝機は十分にあると思っていました。しかし蓋をあけてみれば1-2。八木澤・石塚がなんとか1つ勝てただけでした。

 3戦目は長野俊英高校。2つの負けを引きずってしまった彼らに勝利の女神は微笑みません。ここも1-2で敗退。4戦目の高岡商業では力の差を見せつけられ0-3。

 「いいところなく」どころではなく、「まったく戦えない」北信越選抜となってしまいました。

 

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 県選抜でもリーグ初戦の中越戦に負けるなど、団体戦における弱さを痛感しました。実力はある。個人戦では勝てる。だけど団体戦になると戦えない。挑戦できない。

 

 このままではチームがダメになると思いました。県総体には勝てないと感じました。

 北信越選抜が終わり、チームは「生まれ変わるんだ」という、ある意味で悲壮感にも近いような感情を抱くようになりました。

 変化を求めてキャプテンを1年の八木澤に交代しました。八木澤は入学後から大きく成長してきました。テニスへの向き合い方、仲間への接し方、そしてテニスコートから離れた場での振る舞い方。一流の人間になることを目指し、毎日もがいてきました。

 そんな彼の姿をみて、懸けてみようと思いました。

 

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【北信越後の八木澤爽空のノート】

 今日はミーティングだった。寺尾先生がキャプテンを変える、そう言ったあと呼ばれたのは自分の名前だった。すごく驚いた。驚きすぎて、そのあと寺尾先生が何を話していたのかよく覚えていないし、驚きと同時に急に大きな重荷を背負ったような、キャプテンという責任感に、まだ何もしていないのに潰されそうになった。

 でも、驚きや不安よりこのチームを自分が変えたい、日本一のチームにしたい。そういう気持ちのほうが大きかった。だからすぐに覚悟を決めることができた。

 これから、今まであったチームはぶっ壊して新しいチームをつくる。その中心に立つのが自分になる。まだまだ自分は足りないところばかり。視野をもっと広げなければいけないし、常にチームに変化を起こす努力をしなければいけない。チームが今まで目を背けてきた部分。これから背けてしまうだろう部分から、自分は必ず向き合って、チームと向き合わせなければいけない。それに、もっともっと1人1人と向き合ってチーム全員に認められる、このチームを日本一に導く人間にならなければいけない。そのために、やるべきことは何でも行動する。

 

 今日は女子キャプテンの水澤さんと話をした。水澤さんにまず去年、1年生でキャプテンになってどうやってチームをつくっていたのか聞いた。

 水澤さんは、「まず、先輩にも気にせず言うべきことは伝えること、あとは自分が誰よりも一生懸命行動すること、そういう姿を見せること」と言っていた。

 まず自分が誰よりも努力して、行動しないと言う資格がないし、そういう姿を見せないと、伝わらない、受け入れてもらえないから、とにかく自分が行動すること。本当にその通りだと感じた。

 あとは「気迫をもって伝えること」と言われた。自分がもっと2年生に、「今年はもう最後だから」とか「あの北信越を思い出して」とか、気迫をもって伝えて、2年生が危機感と責任感をもてるようにならないといけないと思う。

 この2年生の責任感については水澤さんも3年生がチームをつくらないと勝てないというのを強く言っていたし、見てると2年生の危機感・責任感が足りない、チャラいと言っていた。だから団体で勝てないんじゃないの?とも言われた。

 その通りなんじゃないか。Dream Factoryにも何度も書いてあるのを見たことがある。「3年生がチームを作れないと勝てない」「3年生が下に伝えないと下の学年は変わらない。」

 このチームをひとつにする。日本一に向かって本気で挑戦するには、2年生が本気で日本一を目指さないと、責任感を強くもって行動しないといけないんじゃないか。そうなれば1年生が変わってチームが同じ方向に進むんじゃないか。自分はまず2年生と向き合おうと思う。今の2年生なら絶対に変われる。このチームをつくってくれる。ミーティングをしていても、変わらなきゃいけない、変えなきゃいけないという思いはすごく伝わってくる。

 でも実際に行動にでないのが2年生。いつも思いだけで終わってしまう。あれだけ熱い思いをもっているのにもったいない。自分が引き出してみせる。変えてみせる。

 今、自分はいろんなことを考えていて、正直ごちゃごちゃになっている。でも、あれこれ考えていろんな方向に道をつくっても迷い込んでしまうだけだから、そうならないように、ちゃんと自分で整理して冷静に判断できるようにならないといけない。

 でも自分はまだキャプテンとして未熟。うまくいかないことの方が確実に多いと思う。でもそれを怖がって前に進まなければチームは変わらない。自分も成長しない。だから、まずは行動する。それがもしかしたら失敗するかもしれないけど、成功するか失敗するかはやってみなければわからない。ただひとつ確実に言えるのは、このチームは変化が必要だということ。ぶっ壊さなきゃいけないということ。そのために自分はどんどん行動する。このチームを変えたい。このチームを変える。

 

 今日は練習の前に2年生を集めて2年生と向き合った。女子テニス部のホームページから3年生がチームをつくることについて書かれているページを読んでもらった。

 そこから自分が水澤さんと話し合ってでた女テニから見た男テニの姿。3年生がチームをつくることについて、今の2年生は責任感がないこと、仲良しの延長であること、正直に話した。自分の伝えたいことをはっきり伝えた。

 そうするとすぐに(石塚)舜さんが前に出て思いを話してくれた。そのまま全員が前に出て1人ずつ思いをぶつけてくれた。自分と向き合って正直に自分が弱かったところ、足りないところを勇気を出して話してくれた人もいた。すごく嬉しかった。

 自分が話しているとき、1人1人の目が変わっていくのを感じた。本当にみんなテニスが好きなんだなと思った。まず自分と正直に向かい合えるか、だと思う。あとは、そこから弱い自分を誠実にさらけ出せるか、さらにぶつかり合えるか、はやく次のステップに進めるよう自分が空気をつくっていかないといけないと思う。まず自分が2年生1人1人と向き合っていこうと思う。本音で向かっていこうと思う。

 今日課題をチーム1人1人に与えた。どれだけの人が自分と本気で向き合って、本音で書いてこれるだろうか。たぶん半分くらいだろう。それを見ながらまず1人1人の意識を確認して、それぞれと自分が向き合って変えていこうと思う。そのためにもまず自分が誰よりも誠実に自分に向き合う。自分と戦う。真のチームに!このチームを変える。

 

 

指名したときは、チームから大きな動揺があったように思います。2年生がいるなかで1年生をキャプテンにするのだから当たり前です。彼自身にも明らかな戸惑いがありました。

 約2週間。2年生の心に変化が起きてきました。どうしたら戦える集団になれるのか、本気で悩んでいます。このチームは、どこに終着駅があるのか。何を成し遂げるのか。

 あっという間に夏はやってきます。

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 1月3日。今年も多くの先輩方、保護者の皆様に支えられてこのチームは始動しました。いつの日か、この大きな恩をお返しできるよう歩んでいきたいと思います。これからも応援のほど、よろしくお願いいたします。

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