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2016年11月

2016年11月 1日 (火)

HOKUETSU Spirits ~2016 本物~


 インターハイが終わり、新チームが発足しました。部長に田辺、中野と山本がそれぞれの学年リーダーとして、この3人が中心となってチームを運営していくことになりました。
 8月は国体合宿のため、田辺が不在であることが多く、中野と山本が中心となってチームを育ててきました。「全国で戦えるチーム」を目指し、まさに1からスキルとフィジカルを鍛えていきました。
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 9月の上旬には秋季地区大会が行われました。玉木・秋葉ペア、阿部・高橋ペア、田中・杉戸ペアは目標とするプレーにはまだまだ及ばず、課題が残る大会となりました。
 準決勝には山本・田辺ペアと飯島・中野ペアが進出しました。山本・田辺ペアは巻高校のエースペアと対戦し、序盤はもつれましたが、終盤に突き放し決勝進出。飯島・中野ペアは燕中等のエースペアと対戦し、ファイナルゲームの接戦の末、惜しくも敗退しました。
 迎えた決勝戦。山本の魂のこもったストロークが相手コートに突き刺さり、田辺が要所を締め、4-0で勝利。1年生の山本にとって高校入学後初めてのタイトルを奪取しました。
 地区大会を迎える前、選手たちに「地区大会の目標は?」と聞きました。「ベスト16です。」「ベスト8です。」と言ってきた選手がいました。トーナメントを戦う上で、負ける前提の目標を設定していてはいけません。次の戦いに勝つための最善を尽くすべきです。そのような「覚悟」がない選手では、本物にはなれません。どんなに強い相手であろうと勝つために何をすべきなのか、どうすれば勝てる可能性が上がるのかを考えて、ベストを尽くして戦ってほしいと思っています。

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 地区大会が終わってから、何度か県外遠征に出ました。インターハイ選手が多く在籍するチームにお邪魔して、「全国」というものを体感し、まだまだ未熟であることを痛感してもらいました。
 10月に入り、県新人選抜大会が行われました。地区大会で出場権を得た山本・田辺、飯島・中野、玉木・秋葉、阿部・高橋、田中・杉戸の5ペアが戦いに挑みました。
 玉木・秋葉と阿部・高橋は県外遠征の成果もあり、他地区の上位チームを相手に互角に近い戦いをしましたが、あと一歩及ばず敗退しました。それに対し、田中・杉戸ペアは初戦から過緊張状態で、動きも硬く、いつ負けてもおかしくありません。しかし2人は踏みとどまりました。2年生としての意地があったのでしょう。普段であればミスから自滅してしまうところを、2人でサポートしあいました。大きな声を出してお互いを鼓舞しました。接戦をものにしてベスト16に進出。県選抜インドアへの出場権を手にしました。
 飯島・中野ペアは2人で決めたコンセプトで戦うと決めていたのですが、4回戦に入った途端、飯島にミスが目立ち始めました。緊張からか下半身が動かず、上半身の動きが大きくなり、コントロールができません。消極的なプレーを相手に攻め込まれました。常に相手に先行される形でゲームが進みます。しかし、ここで中野が踏ん張りました。根気強く飯島に声をかけ、積極的にプレーし、1-3から挽回してファイナルで勝利。次の準々決勝では、長岡商業のエースペアとの対戦でした。この試合は序盤、飯島・中野が相手を圧倒し3-0。このままいくかと思われましたが、ここから2人が守りに入ってしまいます。甘くなったところを狙われファイナル負けを喫しました。
 山本・田辺ペアは準々決勝までは危なげなく戦い、失ゲーム0で準決勝まで進みました。次の相手は地区大会の準決勝でも戦った巻高校のエースペア。1度勝っている油断や驕りがあったのでしょうか。序盤に山本が相手前衛に捕まると、相手の勢いに押され3ゲームを取られてしまいます。なんとか1ゲーム挽回したものの、1-4で敗退しました。チャレンジできず、守ってしまったように見えました。

 「心・技・体」
 戦いにおいて必要な要素だと言われています。私はこの3要素、『心×技×体』だと思っています。他の要素が高くても1つが0であったら結果は0になってしまう。逆に、それぞれをしっかりと鍛えていけば大きな結果を生む。戦いとはそういうものだと思います。
 技術は普段の練習で身につくでしょう。かなりのフィジカルトレーニングを積んでいますので、体力にも自信はあります。ではもうひとつの要素である『心』はどうやって鍛えればよいのでしょう。
 チーム北越は、この『心』という要素が弱い選手が多いように感じます。この県大会でもそれは露骨に表れました。3-0からの逆転負けや、一度勝ったことがある相手に対して守ってしまうような戦い方は『心』の弱さからくるものです。どんな相手でも、どんなカウントであっても次の1プレーは平等にやってきます。マッチポイントを取るまで戦いは終わりません。その最後のポイントまで戦い切れる強い心をもつ者こそが『本物』だと思っています。

 さて、ここから冬のシーズンがやってきます。そしてまた、あっという間に夏がやってきます。来夏こそ、チーム北越でインターハイへ。技術や体力だけでなく、心の成長が何より必要だと、胸に刻んで。