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2016年6月

2016年6月28日 (火)

HOKUETSU Spirits ~2016 挑戦~

大健闘!
笑顔の北信越大会準優勝!!


 集合① 集合②
団体戦
1回戦  ③-0 伊那弥生が丘(長野)
2回戦  ②-1 金沢学院(石川)
準決勝  ②―0 敦賀(福井)
決 勝  0-② 能登(石川)

 涙の県総体から2週間が経ちました。次なる戦いは北信越大会。今年の3年生にとって最後の団体戦です。しかし県総体というピークを越え、少しダラけた空気になってしまったのかもしれません。大会初日の個人戦では、サポートメンバーがまったく仕事ができず、選手たちもまったく戦うことができず、早々に敗退してしまいました。
 その夜、1,2年生全員でミーティングを行いました。田辺、中野といった団体メンバーが中心となり、現状のチームの反省点や、明日の団体戦でどのように行動するか、などを話し合ったようです。次の日は朝から、顔つきが違いました。

 団体1回戦は長野県2位の伊那弥生が丘高校。北越のトップは石黒・中野ペアです。昨日の個人戦では足が動かず、ミスを重ねて自滅していました。この団体戦でも1ゲーム目はこちらのミスで点をとられ、あっさりとゲームを落とします。しかし2ゲーム目以降はレシーブミスなども減り、積極的に前でプレーすることができ、4-1で勝利しました。2番手には樋口・田辺ペア。前日の個人戦では樋口がまったく戦えませんでした。後衛とラリーすることだけを考え、ミスを恐れ、消極的になっていました。しかしこの日の樋口は違いました。隙あらばパッシングや相手前衛にアタックを仕掛けました。細かなミスはでたものの4-1で勝利。続く3番手の高木・近藤ペアも積極的に攻めて4-0で勝利しました。

 続く2回戦は石川県3位の金沢学院高校。団体1回戦で第2シードである富山県高岡商業高校に競り勝ってきました。4月末には練習試合もしていて、お互いよく知っています。接戦になることは間違いありませんでした。北越の1番手には樋口・田辺ペアが出場しました。この試合は危なげなく4-0で勝利し、2番手の石黒・中野ペアにつなぎます。対戦相手は金沢学院のエースペア。驚異的な打球力を誇る選手で、石黒たちには太刀打ちできず3番勝負にもつれ込みます。高木・近藤は序盤は徹底した攻撃でリードしますが、中盤で守備的になり、相手に攻め込まれてしまいます。ファイナルゲームは一進一退の攻防。最後は近藤の積極的なプレーで準決勝に進出しました。

 準決勝の相手は福井県の優勝チームである敦賀高校。ここから2面同時展開となり、1番の樋口・田辺ペア、2番の石黒・中野ペアが同時に入りました。樋口・田辺ペアの相手は強い打球力と堅実なプレーをする相手でした。序盤はその打球力に樋口が押されてしまい、G0-2。そこから1ゲームずつ取り合い、G2-3。6ゲーム目は樋口のレシーブミスから入りあっという間に0-3。相手のトリプルマッチポイントを迎えます。しかしここで、田辺が樋口に一言。「攻めましょう!」吹っ切れた樋口はラケットを振り切り攻めました。なんとか凌いでファイナルゲームに突入します。ここでは2人が攻め切り崖っぷちからの勝利を掴みます。石黒・中野ペアは2人が積極的に攻めていきG3-1。しかしここから中野が消極的になってしまい、ミスを重ねます。G3-3に追いつかれますが、石黒が中野を最後まで支えて勝利。決勝進出を決めました。


 決勝戦に入る前、部員全員に話をしました。
「このチームのラストマッチ。勝ち負けを越えて、最後まで笑顔で戦おう!」
 結果は0-2で敗れましたが、全員が最高のプレーを魅せてくれました。積極的に攻め、選手もサポートメンバーも笑顔で戦いました。このチームは最後までタイトルはとれませんでしたが、この北信越という大きな舞台の決勝で戦えたということは、大きな財産です。最後の樋口の言葉「団体戦、前は嫌いだったけど、今日は本当に楽しかった」にすべてが集約されている気がします。樋口、石黒、高木、近藤、今年の3年生たちは本当にすばらしいチームを作ってくれました。みんな、ありがとう!

2016年6月13日 (月)

HOKUETSU Spirits ~2016 高木康士朗物語~

 北越高校ソフトテニス部には高木康士朗という男がいます。東新潟中学校出身で、中学時代は「地区2回戦負け」レベルの選手です。スポーツコースではなく普通コースの生徒です。入学当初は、体は小さく線も細い。唯一持っていたのは「きれいなフォーム」だけでした。

 気持ちが弱く、大会になると戦えない。そんな時期を長く過ごしてきました。ですが、勝ちたいという思いは人一倍強かったのかもしれません。自ら率先してトレーニングに通い、徹底して体作りをしました。

 2年生時の春地区は3回戦敗退。秋地区も3回戦敗退。県の新人戦も3回戦敗退。練習試合などでは少しずつ形になってはきたものの、大会では全く結果は出ませんでした。しかし高木は諦めず、トレーニングを続けました。

 4月に行われたハイジャパ予選。並々ならぬ気合を感じました。私から見ても、十分に戦えるレベルにあると感じていました。しかし、気持ちが空回りしてしまったのかもしれません。ペアの近藤も力が入りすぎ、足が動かない。結局初戦敗退。あの悔しそうな表情は今でも忘れません。

 5月はじめの新潟地区大会。ここで結果を出さないと県総体への切符すらつかめません。試合の入りが悪く、初戦からファイナルゲームの接戦になります。なんとか持ちこたえますが、次の試合も、その次の試合も敗北がちらつく試合内容でした。そしてベスト8を賭けた試合では巻高校の増田・小林ペアに敗戦。最後の地区大会をベスト16で終えました。
 なんとか県総体への出場権はつかみましたが、これでは県総体は戦えないと感じました。原因を徹底的に研究し、練習しました。いくつも試合をして、また振り返って、研究して、また練習しました。そして2人の戦いに少しずつではありますが、自信が生まれてきました。


 ついに県総体。高木・近藤ペアは快進撃を続けました。ベスト16賭けの長岡商業の渡辺・服部ペアとの対戦では、中盤で風を掴めずに苦戦しましたが、4-2で勝利。次のベスト8賭けでは増田・小林ペアに勝って波に乗っている県央工業との対戦でした。序盤は順調に戦っていましたが、アクシデントが起こりました。近藤のふくらはぎが攣ってしまったのです。タイムをとりましたが、十分に回復したとは言えませんでした。しかし2人の心は折れません。近藤は自分に出来ることに専念し、高木に託します。高木は近藤の分までコートを駆け回り、全身全霊でボールを打ち込み、相手を圧倒しました。
 準々決勝は村上高校の網代・遠山ペア。県内大会では常に結果を残しているペアです。運動能力が高く、技術も高いものを持っています。それでも高木・近藤ペアは戦い続けました。残念ながらファイナルゲームの末、敗れてしまいましたが、本当によく頑張りました。

6月3日
 今日はとにかく1試合1試合、相手のことを考えて、1プレー1プレーでペアと話し合って試合をするようにしていた。3,4回戦ではカウント3-0までいってから攻め切れなかったり、風下なのにきついボールでロブを使えなかったところがあって、その後ゲームをとられてしまった。攻めばかり考えすぎたところがあったのだと思う。攻めもするが守るときはしっかりと守れるように考えて打つようにする。
 5回戦から守(近藤)の足が動かなくなったため、ペア間で話し合ってプレースタイルを変えてプレーした。5回戦はフォロー出来るところは自分が打つようにしたが、6回戦ではフォローなどのミスが多くなって攻めてポイントがとれたところもあったが最後はミスの数で負けてしまった。とくにセンターのボールでのミスが多かった。
 明日はリーグがまだあるので、ひとまず自分にできることをやって勝てるようにしたい。団体ではチームが団結できるような、みんなが応援したいと思うような試合をする。


 2日目の決定リーグでは長岡商業の吉村・青柳ペアにファイナルデュースの末に勝利すると、石黒・中野ペアとの同校対決を制し、奇跡のインターハイ出場。2年前、「きれいなフォーム」を持っていただけの、ただの高校生が、夢の舞台への切符を手にしたのです。

6月4日
 今日はリーグ戦があってから団体の2回戦でした。リーグでは同校が3ペアいるなかでの試合でしたが、そこは考えずにとにかく勝つことだけを考えてプレーするようにした。
 リーグの吉村・青柳との試合ではゲームカウント1-3でマッチポイントをとられたときに応援の声がとても伝わってきて負けたくない気持ちが強くなった。そのおかげでなんとか勝つことができた。
 団体でもみんなの声が自分にものすごく伝わってきて、とても助かった。声があるとなぜか負ける気があまりしなくなって自分のプレーがだんだん出せてくる。
 明日は3日目で、石黒のためにも絶対に勝って、後悔のない最終日にしたい。


 そして団体戦。個人戦でインターハイを逃した石黒と一番仲が良かったのは、この高木です。自らの手で石黒をインターハイに連れて行くんだという強い思いを感じました。新潟産大附と長岡商業のエースペアをそれぞれ1,0で下すという快挙で北越を決勝にまで導きました。最後の県総体でまさに北越の『柱』となった男でした。
 
6月5日
 今日は団体戦3日目でした。石黒のために優勝を目指していたが決勝では自分の力をすべてだせなくて負けてしまった。
 4回戦の徳原・松嵜(新潟産大附)のときは相手がガンガン打ってくるタイプだったので最初のほうはクロスを主に使ってプレーして、後半はとにかく前衛の動きを見て攻めれるところが攻めるようにした。昨日と同じように自分たちのプレーをすることができた。
 次の試合も自分たちからとにかく攻めてペースを相手に握らせないようにした。風があったので、そこを考えてサーブやロブなどを使い分けるようにした。
 決勝では、みんながつなげてくれて、またとにかく攻めたら、全てといっていいほど前衛に止められてしまい、相手にペースを握られて負けてしまった。逆クロスや逆ストレートでのミスが多すぎた。石黒をインハイへ連れて行けなかった。とにかく悔しい。団結もしていたのに負けてしまったということは、自分の実力がまだ足りないということだ。逆コースが弱すぎる。石黒は連れていけなかったが、しっかりと切り替えてインハイでいいプレーが出来るように、また練習する。


「地区2回戦負け」の男がつかみとったインターハイ。我々にとって夢と希望を与えてくれました。やれば出来る。中学時代の実績なんて関係ない。高木の歩んだこの2年間が、それを証明しています。団体戦での敗戦が、さらに高木を成長させます。
 
          高木

HOKUETSU Spirits ~2016 あと数cm~

県総体 3年連続準優勝
届かなかったみんなの思い




          準決勝円陣

平成28年度 新潟県総合体育大会(6月3~5日 長岡市希望が丘テニス場)
団体戦
準々決勝 ②-0 新潟産大附
準決勝  ②-1 長岡商業
決勝   1-② 燕中等

 昨年12月、選抜県予選の準決勝で長岡商業に敗れてから半年が経ちました。この半年、県総体の団体優勝を目指し、チームみんなで岡山に行くことを目指し、まさに一からチームを作ってきました。チーム内で軋轢が起こったことは一度や二度ではありません。何度もミーティングをしました。顔を突き合わせて何度も話し合いました。そのたび、チームの絆が太く、強くなってきたように感じています。県総体の前の週には校内合宿を行い、チームの結束をさらに強めました。心も体も、たくましく成長しました。そしてついに、県総体を迎えました。
 初日は個人戦の準々決勝までが行われました。樋口・田辺ペア、石黒・中野ペアは4月に行われたハイジャパ予選で1位、2位に入賞しており、他チームから標的とされていました。その重圧に負け、跳ね返すことができずベスト8で敗退しました。対して高木・近藤ペアはハイジャパ予選初戦敗退、地区大会ベスト16と振るわなかったのですが、最後の県総体で大躍進しベスト8に進出しました。インターハイには個人戦で6ペアが出場できるため、県総体2日目には準々決勝で敗退した4ペアが総当り戦を行います。その4ペアのうち3ペアが北越という、まさに『地獄リーグ』を戦うことになりました。
 このリーグ戦は北越高校3ペアと長岡商業のペアで行うことになりました。3ペアには「誰が勝ってもいい。思いの強い者が勝つ。ただし長岡商業にだけは負けるな!」と檄を飛ばしました。長岡商業と最初に戦ったのは石黒・中野ペアでした。ここでは2人がうまく相手にプレッシャーをかけ、相手の攻撃を止めました。会心の試合で4-1で勝利。続いて高木・近藤ペアは高木の威力あるクロスのボールと積極的に攻め続けた近藤が、相手の4度のマッチポイントをしのぎファイナルゲームで勝利しました。最後は樋口・田辺ペアでしたが、ここで樋口が戦い切れません。フットワークが悪く、上半身で無理やりプレーしてしまいます。ミスが増え、劣勢になると田辺も冷静でいられなくなります。そのままズルズルとミスを重ねてしまい0-4で敗退。非常に後味の悪い最終戦になってしまいました。

リーグ戦最終結果
5位 樋口・田辺ペア(北越高校) 2勝1敗
6位 高木・近藤ペア(北越高校) 2勝1敗 (以上、インターハイ出場)
7位 石黒・中野ペア(北越高校) 1勝2敗
8位 吉村・青柳ペア(長岡商業) 1勝2敗

 今日は個人でインハイを決めることができて本当に良かった。今までずっと負けてきたが最後の最後で勝てたのは本当に嬉しいし、今までやってきて良かった。今日は本当に苦しかったが、その中でもしっかりと高木と話し合いながらできたし、何よりも後ろで応援してくれていた人の力が大きかった。
 明日は、いよいよ団体戦。今までこの日のためにやってきた。今までやってきたことは何も間違っていない。あとはそれを全力でやりきるだけ。俺らなら絶対に出来る。絶対勝ってインターハイにいく。そしてもう1つの目標であった3年生全員でインターハイにいくこと。もし明日負ければそれは叶わない。でも何が何でも勝って絶対に智也のことをインターハイにつれていく。
 このチームはまだまだこんなところでは終われない。明日勝って絶対にインハイの切符を手に入れる。
 冬負けてから、このチームは確実に変わってきた。明日はその進化を見せつける日。冬と同じ結果では絶対に終われない。今までやってきたことを信じ、それを最後までやり抜く。戦っているのは選手だけじゃない。後ろで多くの人が応援してくれている。その人たちのためにも絶対勝つ。そして智也をインターハイに連れていく。(近藤守)


 なんとかインハイに行くが、長商に負けたことは、実際負けみたいなものだった。3年生でインハイを決めていない智也のためにも団メン3年が軸となり、あしたの戦いをがんばりたいと思う。
 今日、長商戦で自分にびびり、達也のことが怖いと思うほど、ボロボロの試合をしてしまった。自分がボールを入れてあげられなかったせいで、達也にたくさん悩ませてしまった。
 本当に怖いが、もう今のチームに不安なことは何一つないと思う。どんな番手に出るかわからないが、康士朗たちと智也たちなら大丈夫だと感じさせてくれる試合を見せてもらった。
 なので、明日は団体優勝。負けられないとはいえ、気負いすぎて、空回りしないよう自分のリズムで戦えるようにする。
 優勝して、3年生、部員全員でインターハイ!!(樋口誠也)


 個人戦でインターハイに出ることはできなかった。ただただ悔しい。応援にきてくれた親にも申し訳ない。だからこそ明日の団体絶対優勝してみんなでインターハイに行く。そして一番に親に報告する。それだけ。まだまだこのチームにいたい。自分だけみんなと岡山に行けないなんて絶対にいやだ。明日は何がなんでも勝つ。みんなが勝たせてくれるはず。技術どうこうじゃない。あとはみんなを信じるだけ。夕飯のときに思ったけど、この雰囲気好きだなと思った。明日のことを話してるだけで自然と涙が出てきてしまった。それだけこのチームのことが好きなんだと思う。だからまだこんなところでは負けていられない。まだまだここから。明日全員で優勝して全員で笑うだけ。それだけが今の自分の目標。絶対に勝てる。あとは自分、みんなを信じるだけ。やりきるぞ。今日は今日で負けたことは仕方ない。しっかり切り替えて明日勝てば何の問題もない。3年間の集大成。最後の3年の意地みせつけるしかない。みんなと少しでも長くいるため。自分のため。応援してくれている人達のため。(石黒智也)

石黒中野 樋口サーブ

 2日目の午後からは団体戦が始まりました。個人戦では4人の3年生のうち、石黒だけがインターハイ出場を逃しました。みんなの思いはひとつでした。
  『絶対に智也(石黒)をインターハイに連れて行こう』
 初戦の相手は新発田中央高校。組み合わせを見たときに私は目を疑いました。新発田中央は県内有数の強豪校です。冬の大会でもベスト8に進出しており、まさか初戦で戦うことになるとは思いもしませんでした。大きなプレッシャーを感じながらの試合でしたが、チーム全員の思いをひとつに、強豪新発田中央高校を全力で撃破しました。
 迎えた最終日。柏崎常盤、新潟産大附を撃破し、ついに長岡商業との大一番を迎えました。第1対戦は石黒・中野ペア。前日に戦った吉村・青柳ペアとの対戦でした。一進一退の攻防でしたが、ファイナルゲームで敗北。北越はあとがなくなります。第2対戦は樋口・田辺ペアと渡辺・服部ペアの対戦でした。冬の選抜予選で樋口・田辺ペアはこの渡辺君に敗北しており、因縁ある相手でした。樋口は前日から調子が悪く、この日も思うようなプレーはできなかったのですが、一球一球思いを込めてコートに叩き込みました。田辺も最後まで冷静に戦い抜き、4-2で勝利。そして第3対戦は高木・近藤ペアと菊池・佐々木ペアとの対戦。菊池・佐々木ペアは個人戦でベスト4に進出したペアです。石黒・中野が敗れた相手でした。しかしここで高木・近藤ペアは信じられないようなプレーを連続させ、相手を圧倒。4-0で勝利し、冬のリベンジを達成しました。
 決勝の相手は燕中等。地区大会で敗れた相手です。中高6年間、ともに過ごしてきた彼らには他校には真似できない結束がありました。強い思いを感じました。第1対戦は大将対決。大事なところで樋口にミスがでてしまい、波に乗り切れません。田辺は積極的に攻撃していき、相手を苦しめましたが、あと一歩及ばず敗戦。第2対戦は石黒・中野ペアと関根・原田ペアのダブルフォワード対決。序盤は動きの固い石黒がミスを連発します。一気に相手にもっていかれるかと思いましたが3ゲーム目に耐えて取った1ゲームで流れをつかみ4-2で勝利。高木。近藤ペアにつなぎました。今年の県総体最後の戦いは高木・近藤ペア対三浦・小林ペア。4人の思いが交差する戦いでしたが、高木には『あと1点』を取り切る力がありませんでした。大事なところで小林に捕まり、0-4で敗退。3年連続準優勝。あと一歩、あと数cm足りませんでした。
 表彰式が終わり、ミーティングを行いました。3年生が一人ずつ話をしました。高木、近藤、樋口は「智也を連れて行けなくて悔しい。」と話したのに対し、石黒は「このチームでやれてよかった。いろいろな人に支えられて幸せだった。」と話しました。保護者や我々スタッフに笑顔で感謝の気持ちを述べてくれました。こんなにも育ったのかと思うと涙が止まりません。3年生たちは本当によく頑張りました。苦しい時期もありましたが、みんなで乗り越えました。そんな君たちを私は誇りに思います。胸を張って自慢できる最高の教え子たちです。
 我々の夢には残念ながら一歩届きませんでした。この悔しさを絶対に無駄にはしない。次は必ず掴み取ってみせる。そう信じて、また次の一歩を踏み出します。
 インターハイに出場する樋口・田辺ペア、高木・近藤ペアには自己ベストを更新させる戦いをしてもらいたい。そのためには、ここからさらに成長していかなければなりません。自分自身を見つめ直し、鍛え直し、インターハイを戦わせたいと思っています。

 結果はまた2位に終わってしまい智也をインターハイに連れていくことはできなかった。本当に悔しい。決勝戦、石黒・中野はリードされながらも、逆転し、最後につないでくれた。しかし自分たちは勝つことはできなかった。自分たちの実力のなさを思い知らされた。個人ではインハイに行けてもやっぱり団体でいけないのは悔しい。今までここで勝つことを目標にしてやってきたのに、自分たちがその目標を終わらせてしまった。でも正直、最初はここまで戦えるチームになると思っていなかった。県インドアでは、優勝を目標にしながらも3位に終わってしまった。でも逆にそこでの負けがあったからこそ、このチームはここまで成長できたのだと思う。
 勝てなかったことは悔しいが、ここまでがんばってきて良かった。でもまだ北信越があるので、そこで北越の力を見せつける。また自分にはインターハイも残っているので、そこまでにもっと技術を成長させ、新潟県で1番の成績を残せるようにがんばる。
 また、1,2年生に伝えられることはしっかりと伝えて、来年こそは絶対に勝ってもらう。(近藤守)


 今日、自分たちのチームは、インターハイ出場を決めることができずに終わった。また、智也をインターハイに連れて行くことができなかった。長岡商業にリベンジすることはできたが、中等には、また負けてしまった。
 結果、自分たちのせいで『北越』というチームは、3年連続決勝で敗退してしまった。本当にくやしかった。
長商戦は1番が負けて、とてつもない緊張があった。でも、そこを乗り越えようと達也と2人で話し合いながらプレーした。細かいミスはしたが、それは気にせずプレーすることができた。前を向いて次につなげることだけを考えてプレーすることができた。中等戦はエース同士の戦いで負けてしまった。勝負を分けたのは、2-2のゲームポイントで自分がダブルフォルトをしてからだと思う。少ないチャンスをものにしていかないと、県内大会でも県外大会でも勝っていけないと思った。
 これからは、1つ1つの技術の精度アップを目標にして練習に取り組んでいく。
 自分たちのチームは終わった。次のチームには絶対インハイに行ってもらいたいので、自分のやれることをやりたい。(樋口誠也)


 今日で3日間の県総体が終わりました。団体2位、個人7位で全員で岡山に行くという目標と個人でもインターハイに出場するという目標を叶えることはできませんでした。ただただ悔しい。応援してくれる人や、支えてくれた人達にインターハイに出れるよ、と報告したかった。それができないことがすごく悔しい。ただ、このチームでテニスをできたことがすごく幸せだったし、自分を成長させてくれたと思います。個人戦が終わり3年の中で自分だけがインターハイに出ることが決まっていませんでした。そこから自分をキャプテンとして、チーム石黒とみんなが言ってくれて、みんなが自分を岡山につれていこうと必死に頑張ってくれました。まさか自分がこんな立場になるとは思っていなかったし、すごく嬉しかった。本当に最後までみんなが頑張ってくれた。決勝が終わったあと、高木、守、誠也が自分にごめんと謝ってきた。自分の心の中で悔しい気持ちはあったけど、みんなが最後まで自分のために頑張ってくれたことだけが嬉しかった。それで十分だ。自分が出られない分3人に頑張ってほしい。そして今日はすごく幸せな1日だったと自分の中で思う。県インドアのときバラバラだったチームがここまで1つになって戦えた。本当にみんなが成長してくれたし、それが何よりも嬉しかった。今まで悩むことはたくさんあった。それでも最後まで伝え続けてよかったなと思う。本当はみんなできるやつばっかりなんだから、来年こそは優勝してくれるはず。これからもどんどん成長していってくれるはず。自分がまだこの北越にいる間はしっかり伝え続けていきたいし、自分ができることを最後までやりきりたいと思う。
ノートを書いていて、いろいろ考えてみると本当に自分は幸せ者だと思う。1日1日練習できること、当たり前のようにテニスができること、終わってみて感謝することばかりだなとすごく実感することができました。その分恩返しができなかったことがすごく悔しい。
 自分にはまだ国体予選がある。そこで今度こそいい報告ができるよう、また少しの間しっかり頑張っていきたい。みんな3日間お疲れ様。
 こんな自分のために一生懸命戦ってくれて、応援してくれてありがとう。そして先生、小柳さん、畑中さん、中村さん、保護者の方々、お父さん、お母さん、ありがとうございました。(石黒智也)


 北越高校に赴任して3年目になります。今の3年生たちは私の赴任と同時に入学してきた生徒たちでした。入学当初は、考え方が非常に幼く、まったく戦える人間ではありませんでした。あれから2年間。月日の濃さを実感します。本当にたくましく、厳しく、そして優しい男に成長しました。
 部活動の意義とは何か。ふと考えるときがあります。今、私が考える部活動の意義とは「主体性の育成」だと思っています。集団で設定した目標に対し、それぞれが自らの役割を考え、主体的に行動することが部活動においては、必要不可欠であると思います。人間的な成長がなければ、いくら結果が出ても成功とは言えないでしょう。このチームはまさにこの「意義」を達成したチームであると実感しています。多くの皆様に支えられ、彼らは本当に立派に成長しました。もう少し、彼らには戦いが続きます。最高の笑顔で皆様に報告ができるよう、残された時間をさらに努力していきたいと思います。応援のほど、よろしくお願いいたします。
          準決勝終了